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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第017話-8 合宿 告白

 泳ぎ疲れて風呂で汗を流して、ゆっくり湯に浸かって疲れも洗い流した。

 でも、夜のことを考えると気が重い。

 夕飯のこともあるしそろそろ上がろう。


 宿泊施設に戻り、夕飯のBBQの準備を始める。

 コンロの炭に火を点ける。この辺はトキオとダグを中心に男子に任せた。


 こちらは女子と肉をカットし、野菜もカットする。

 そのまま焼いてもいいし、串に刺して焼いてもいいし。

 ついでに軽く塩コショウ振っておく。とうもろこしは醤油を塗るからしないでもいい。


 火も食材も準備できたから焼き始める。

 みんなそれぞれ肉を育てては食べ、時々野菜も焼いて食べる。

 セイラが相変わらず肉ばっかり食べようとするので、玉ねぎやキャベツ、ピーマンを焼いて食べさせる。

 このままだとピーマンを食べなさそうなので、肉をミンチにして、玉ねぎのみじん切り、調味料を混ぜて、ピーマンに詰めてピーマンの肉詰めにして焼いた。

 玉ねぎだけでなく、ネギやキャベツ白菜のみじん切りを混ぜて餃子餡を作ってピーマンやパプリカに詰めて焼いた。

 これならセイラも食べてくれる。アリーシャも美味しそうに食べていた。

 やっぱり野菜も美味しく食べてほしいよな?


 ミンチやみじん切りをたくさん作って、肉詰めやハンバーグにして下級生にも配っておいた。

 単純に焼くだけより美味しいし、特にピーマン嫌いでもいくらか食べられるから。


 そんなBBQも楽しく飲み食いして腹一杯になった。

 セイラもアリーシャも満足いくまで食べたようだが、食べ過ぎてお腹がーみたいなことを女子達でしているのが見える。

 この後の準備に影響が出るという事で心配なんだろう。

 俺もこの後の事が心配で仕方がない。




 対岸の花火大会までまだ時間があるが、男子はこれから場所取りのため先に砂浜に移動する。

 女子も準備があるからちょうどいいようだ。

 レジャーシートを敷いて、動かないように隅に荷物や石をおいておく。


 回りも場所取りに来てる生徒がいるし、砂浜の端には花火大会にために屋台が来て準備している。

 主に食べ物系の屋台だけど、焼きそば、たこ焼き、ベビーカステラとかは食べたい。セイラはかき氷を食べるだろうから買わないとな。

 屋台の準備ができるまでまだ時間がかかりそうだから、シートに座って待っている。

 ダグとトキオも座り話しかけてくる。


「ヤマト、覚悟は出来たか?」

「ああ、なんとかな」

「なんとかってよ。ヤマトは意外にヘタレだったんだな?」

「ダグ、ヤマトが覚悟を決めたって何の話?」


 そういえばトキオは話を聞いてなかったもんな。

 でも、聞かれたら聞かれたでうるさいし、後々妬まれて面倒なんだが。


「今日、セイラ嬢とアリーシャ嬢がヤマトに告白するだろうって話。

 そうなったら2人と付き合って、いずれ2人と結婚する覚悟を決めるって」

「相変わらず羨ましすぎるぞぉ。しかし、やっとかよ」

「へ?そんだけ?」

「セイラ嬢がお前しか見てないし、お前にしかいろいろ許してないのは昔からだし。

 アリーシャ嬢もほぼほぼ一目惚れしてただろうってのが分かってたが。

 お前は全然気付いてなかっただろう、このニブチンが」

「は?嘘だろ?一目惚れされるような事はしてないぞ?」

「じゃあ、胃袋を掴んだんだろ。それでいいだろ。好きになってくれたんなら」


 そうかもしれないけど、男が女の胃袋を掴むってどうよ?

 俺としては自分が胃袋を掴まれたいがな。

 でも、トキオまで気付いていたのか、俺は気付かずに。情けない。

 分かってても、どうこう俺からしてないと思うけど。


 そんな話をしてると、女子達がこちらに歩いて来るのが見える。

 ただ、いつもと装いが違う。

 回りも静かになり、下級生の女子が羨ましそうに見ている。


「おい、女子が来たぜ。ヤマト、頑張れよ」

「ああ。と言っても2人次第だがな」

「贅沢な!」


 セイラとアリーシャが小走りでこっちに駆け寄ってきた。


「「ヤマト、見て見て。これ」」

「おお、可愛いな。でも……」


 手早くセイラの浴衣の前を直す。

 胸の谷間が見えてるぞ。きちんと着なさい、きちんと。

 アリーシャの方は大丈夫だ。

 エリーの方を睨みつけて、無音で「ちゃんと着せろ」と口パクで文句を言っておいた。

 来るまでにどんだけ男子に見せたんだ。回りを睨んで見回した。目を逸らした男子が何人もいた。見やがってたな?


「綺麗だぞ、セイラ。大人っぽい感じでいいな。

 アリーシャのは可愛い感じだな。リアルな金魚柄が子供っぽくないいい感じに清楚で可愛いぞ。

 2人共似合ってる」


 向こうでトキオとダグが「おお、頑張ってる」と笑って見てる。


「トキオ、ダグ。ちょっと屋台回ってくるな?」

「「行ってら〜。俺達の食い物よろしく〜」」

「分かった」


 セイラとアリーシャ伴って屋台を回る。2人は両手に絡みついてるから歩きにくい。

 でも、2人が喜んでいるから文句も言えない。俺も役得があるし。


「たこ焼き、焼きそば、かき氷、ベビーカステラも買うぞ」

「ヤマト、お好み焼きも」

「おお。アリーシャは何食べたい?」

「わたあめとりんご飴食べたい」

「それも買っていくか」


 屋台を見ると、うちの男子と女子の組み合わせも買い物をしてるのが見えた。

 すっかり仲良くなったようだ。住んでいる所がそんなに離れてはなさそうだから、合宿後も付き合ったり出来るだろう。


 屋台でいろいろ買ってから戻る。

 そろそろ花火が始まる。


「「「ただいま」」」

「おかえり。腕組んで仲良いですな。羨まし過ぎて涙が出るよ」

「悪い」

「末永くお幸せにな」

「まだ、告白されてないぞ。どうなるか分からん」


 買ってきた焼きそばやたこ焼きなどをみんなに回して、花火が始まるのを待つ。


  ヒュ~〜ドーーン


 花火が始まった。

 砂浜にみんな座ったり後ろの方で立って見たり。もっと後ろの方の暗がりででイチャコラしてたりする人達もいる。

 俺の両隣にはセイラとアリーシャが陣取り、俺に寄り添うようにしてみている。そのため、2人の胸が身体に当たり柔らかい感触が伝わってくる。

 ヤバい。花火に集中できない。


  ヒュ~〜ドーーン

   ヒュ~〜ドーーン ドドーーン


「ヤマト、あ~~ん」

「あーーん。たこ焼きは美味いな。こういうイベントの時にで食べるのはいいな」

「ヤマト、こっちもあ~~ん」

「あーーん。お好み焼きはまぁ屋台のチープな味は、こういう時でもないと味合えないからな。自分が作ると豪華になっちまう」

「家でもお好み焼きって出来るの?」

「元々は家でそれぞれの家のお好み焼きがあったらしいからな。普通に家で作れるよ」

「ヤマト、また作って」

「ああ、今度昼食にな」


 とりあえず話をしていると少し落ち着いた。

 俺としてはこういう関係のままでもいいんだけどな。

 でも、2人がもっと深い仲になりたいのならそれもいいだろう。


 前にいるトキオとダグ、エリーが時々こちらを見て笑ってる。

 くっそ。笑いやがって。


 その後は大人しく花火を見ながらたこ焼きとか屋台の料理を食べる。

 セイラはソースで口の周りを真っ黒にして、アリーシャはわたあめで口の回りがベトベトにしていた。

 2人の口を拭いてから、花火のクライマックスをおとなしく見守る。


  ヒュ~〜ドーーン

   ヒュ~〜ドーーン ドドーーン

  ヒュ~〜ドーーン

   ヒュ~〜ヒュ~〜ドーーン ドドーーン ドドーーン ドドーーン


 花火の打ち上げも終わり、一瞬の静寂が訪れた…………

 …………

 ……



 徐々に回りから撤収して人が少なくなってきた。

 俺達の所も俺とセイラ、アリーシャを残して、皆帰った。

 トキオが「頑張れよ、子供は作るなよ?」って小声で言ってきた。

 うるさい。まだ、そんな段階じゃない。


 ほぼほぼ人が回りからいなくなり、3人ポツンと座っている。

 波の音だけが広がり、回りの静けさが際立っている。

 俺は自分の心臓の音がうるさくなってきた。そろそろ、決着をつけて欲しい。


「「ヤマト……」」

「何だ?」

「「ヤマト……私達の事どう思う?」」

「どうって?」

「「好き?」」

「……」


 おい、セイラとアリーシャから告白してくるんじゃなかったのか?

 卑怯な言い方だけど嫌いじゃない。どちらかといえば一緒に居たい位には好きだが。


「2人は俺の事をどう思ってるんだ?」

「「うっ…………」」


 どうなんだ?どうなんだ?


「「……大好きだよ!ずっと一緒に居たいくらい」」

「ヤマトがいないと美味しいご飯が食べられないし」

「ヤマトがいないと生活出来ないよぅ」


 ……やっぱり胃袋を掴んでしまった上に、セイラに関しては俺に依存してるもんな。

 分かりきってはいたけどな。

 俺としてはそういう面倒を見て喜んでくれる存在が好きなんだよ。

 居てくれないと困るほどに。


「そうか……分かった。

 ……ずっと一緒に居よう。俺としても2人が居てくれないとダメなくらい大事で好きなんだ!

 2人がいない人生なんて考えられねぇ」


 後ろの方で屋台のおっちゃんが「ヒュ~ヒュ~。頑張れよ」とか言ってるのが聞こえる。

 俺も大袈裟な事を言ってるな。

 本当にそう出来るかは分からないけど。でも、2人に後悔させたくはない。幸せにしてやりたいと思う。


「「やった、やった」」

「やったよ、アリーシャ」

「うん、やったよ、セイラ」

「2年だ。2年後2人が俺と一緒に居たいと思ってくれるなら2人をもらう」

「「いいの?」」

「ああ、多分そういう運命なんだと思う。幸せにするつもりだ。一緒に幸せになろう」

「「うん」」


 そして2人とキスをした……


 これが俺の一世一代の告白だ。

 今はこのまま2人と付き合っていこう。更に仲を深めていくつもりだ。

 子作りは……どうだろうな。今の世の中、学生の内に出来ても皆祝福してくれるし。

 2人とその時になってみないと分からないが。


### 続く ###


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