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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第017話-6 合宿 2日目午前中

 朝、目が覚めたら男共で雑魚寝してた。

 いつ寝たのか覚えていない。

 酒なんか飲んでないけど、疲れてたのか話しているうちに寝落ちしたらしい。


 トキオが他の男子が女子と仲良くなっているのをやっかみ、俺がセイラとアリーシャを独占していると妬んで、コーラを飲みながらくだを巻いていた。

 そのせいでなかなか話も終わらずなかなか寝れなくて、いつの間にか寝ていたようだ。

 特に胸の大きい2人とくっついていた事に対して、ずーっと俺に絡んできたのはうっとうしかった。



 起きたトキオはもう落ち着いていたから、みんなで朝食を食べに行く。

 海辺だし焼き魚にあさりの味噌汁だといいな。あさりの味噌汁は時期的には問題ないはずだけど、コスト的に厳しいかな?


 食堂に着くと今日はセイラ達女子の方が先に来ていた。

 こちらに気付いてセイラとアリーシャが手をブンブン振ってるのが見える。


「女子の隣が空いてるからそこでいいか?」

「そうだな。あれだけ手を振ってるのに、無視したら後が大変だ」

「「「俺達も女子の隣がいい」」」

「そりゃあ、お前達は女子と仲良くなってるもんな」

「「「えへへ」」」

「お前ら、可愛くねぇよ」


 とにかく朝飯の定食を取って席に向かおう。

 朝食は鯖のみりん干しとあさりの味噌汁があった。嬉しい。後は漬物と海苔、生卵だ。

 ご飯は大盛りにしてもらって、セイラ達の所に向かう。


 みんな席について食べ始める。俺はご飯に生卵を割り入れ醤油をかけ卵掛けご飯にしていた。


「ヤマト、生卵を食べるの?」

「ああ、卵掛けご飯な?こっちだと定番だけど、向こうだと生卵は食べないのか?雑菌の問題が昔はあるとは聞いてたけど」

「生卵はほとんど食べないよ」

「一度食べてみるといい。美味しいぞ?せっかくこっちに来たんだし」

「うっ。今度試してみる」


 確かにみんな生卵を食べないな。ダグも食べていないし、他の男子もだな。食べるのは俺とトキオくらいか。

 女子もセイラとエリーくらい。食べる方が少数派。美味しいんだけど。

 いずれはアリーシャに味わってもらおう。




 さて朝食も終わったし、午前中は勉強して、それから昼食を作って、というスケジュールとなっている。

 基本タブレットを使って自習形式だが、上級生が下の子達に教える事になっている。

 セイラとエリーは女子の方を、俺とダグは男子の下級生の方を回って様子を見ていく。

 夕食の調理の時に顔を覚えてくれていたのか俺の方は何人か質問をしてくれたが、ダグの方はちょっといかつい感じの上級生ということでなかなか声がかけづらそうだった。

 逆にセイラ達は大人気で勉強のことより、どうやったら胸が大きくなるのかと聞かれていることが多かった。

 その回答が……『ヤマトに揉んでもらったから』とか答えやがった。


「嘘つくな!俺は揉んでねぇぞ」


 セイラの回答が聞こえていたので大声で反論した。


「いつもお風呂で揉んでくれるんだよ」

「してねぇよ!!嘘ばっかり言うな!」


 セイラのところに行ってこれ以上口に出さないように、脳天にチョップを入れる。


「痛ぁ」

「うるせぇ。突然やってもないエロい冗談を言うな!

 回りに変な目で見られるだろうが、お前も含めて」

「いいよ、ヤマトが私を貰ってくれるから」

「……そんな約束はしていないぞ」


 ったく。相変わらず急に変なこと言い始める。

 家の中だけならまだ冗談で済むけど、こんな身内以外の人が多い所でやる冗談じゃない。

 それにな?セイラを貰うとか何の罰ゲームだよ?

 美少女だからってそれだけで結婚してやるつもりはないぞ?


 この話しているを聞いてたトキオは、目が血走らんばかりに俺の方を睨んでるんだけど?

 余計な事を言うから誤解しているだろう。どうすんだよ?



 セイラの余計なトラブルがあったが、勉強はなんとかつつがなく終わった。

 セイラが教えるのは割と好評でちゃんと下級生は理解できたようだ。勉強を教えるのは上手いんだよな。

 ただ、胸の話は実践しても効果があるかは知らないが。

 次は昼食の準備だ。


「昼食はどうする?何食べたい?」

「ホットケーキ!」

「セイラはホットケーキがいいのか?他は?」

「冷やし中華が食べたいです」

「エリー、冷やし中華って?」

「『中華』とはなってますけど日本の料理ですね。夏になると始まる季節限定の麺料理ですね」

「別に冬に食べても問題はないけどな。茹でた中華麺にハムや薄焼き卵、キュウリとか具を乗せてタレをかけて食べる。

 タレは酸っぱめの醤油ダレ、甘めのゴマダレと味噌ダレかな」

「へぇ〜、それがいいよ、ヤマト」

「セイラ、ホットケーキはまた今度な?」

「ぶ~」


 冷やし中華は麺を茹でて、具を切って、タレを作ればいい。

 分業できるからいいだろう、みんなで作るには。

 タレは俺が作って、卵を焼こう。野菜やハムはみんなに切らせて、麺はエリーに茹でさせればいいか。茹で時間は大体決まってるし。

 タレは3種類全て作り、好きなのを使わせる。具はそれぞれ好きに乗せさせよう。セイラにハムばっかり乗せるのは止めて、野菜もいっぱい乗せてやった。


「冷たい料理なんだね。麺料理ってラーメンみたいに熱い料理なんだと思ってた」

「麺料理は冷たい料理もあるから、夏も冬も美味しく食べられる」

「じゃあ、冬に熱いまた別の麺料理を作ってよ」

「ああ、いいよ。昼食にでも作るよ。セイラも麺料理は好きだしな」


 そばもうどんもあるし何がいいかな?冬なら味噌ラーメンもいいか。一味をちょっと振って、ピリッと身体の内側から温められるし。


 セイラは野菜をたっぷり乗せられたけど、ゴマダレをたっぷりかけてサラダを食べるように先ず我慢して野菜だけ食べ、その後ハムと卵と麺をかきこんでいた。

 他の女子は普通に野菜を多くして、ハムはほどほどにして健康的なバランスで食べていた。ただ、皿を分け3種類のタレを全て堪能していた。

 エリーも冷やし中華は食べたことがなかったからのリクエストのようだった。すごく満足そうに庶民の中華を味わっていた。



 回りの下級生がタレのレシピを聞いてきたから教えてやった。

 鶏肉やエビの下ごしらえの仕方を教えたので、俺達のより豪華版が出来ただろう。

 他の料理のレシピを教えたりして面倒を見てから部屋に戻ることにした。


『ヤマト先輩みたいなお兄ちゃんが欲しいな〜』

『そうだよね、甘やかしてくれるし、構ってくれるしね〜』

『セイラ先輩が羨ましい』


 後ろで何か言ってるけど、何だろう?

 隣にいたトキオが「ぐぅ、下級生にもモテやがって」って言ってるけど、料理のレシピを教えて尊敬してくれてるだけだろ?

 そしたらダグが「気付いてないのか知らないが、いい加減とぼけるのもどうかと思うぞ?」って言われた。

 ??俺ってモテるのか?


 モテている実感はないのだがその辺は悩む。

 学校ではクラスだけの付き合いがあるだけだったけど、最近は同好会に来るメンバーとの付き合いも増えた。女子がその中に多いわけだが、それは世間一般普通くらいの付き合いだ。

 特にコクられたりもしてないし。

 セイラは10年くらいの付き合いだが、彼女とか友達というより妹という感じだ。最初は友達だったけど、食事とかの面倒をみてるうちに妹みたいに思うようになった。

 アリーシャは……越して来て3ヶ月くらいで仲良くしてるけど友達の範疇だろう。好かれているような気もするけど、海外育ちだからボディタッチが多いんだと思う。

 これでどうモテてると思えるんだ?


 今の世の中、人口が減少して密度も減り、子供なんかはもっと少ない。リアルで普段から会える人もやっぱり少ない。

 だからメタバースで遠くにいても一緒に勉強や仕事が出来るようになり、リアルに近いコミュニケーションが取れるようになった。

 しかし、勉強や仕事のコミュニケーションはそれでいいけど、恋愛となればそれだけでは満足しないわけで……

 恋愛初期はいいとしても、人間も動物である以上仲が深まれば肉体的な接触が欲しくなるもので、メタバースでは物足りなくなる。

 どちらかが近くに越してきてくれるならともか、そうでないとやはり長くは続かないし、長く続いたとしても人口が増えない。

 結局は、近くのコミュニティ内で相手を見つけてくっつくというのが今の風潮だ。


 それでいけばセイラやアリーシャも俺とくっつくというのが自然の流れなんだろうなぁ。

 それでいいのかは何とも言えないが。

 単純にそういう事でくっつくというのにも多少抵抗もあるし。

 俺はどうすればいいんだろう?


### 続く ###


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