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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第015話 同好会

 ショッピングに行った次の週、普通に学校に来ている。


 セイラの準備は、いつも通り隙の無い状態に仕上げて、今隣のクラスにいる。多分エリーと一緒にいるだろう。

 こちらのクラスではアリーシャはまだクラスの男子や女子に囲まれて話を聞かれているようだ。

 俺は自分の席でトキオと話している。


「ヤマト、土曜はお疲れ」

「おはよ、トキオ。お前もお疲れ。といっても、大して何もしていないけどな。

 それより次の日の方が大変だったよ」

「何があったんだよ?」

「土曜に、2人が買った一式着てうちに来たんだよ。で、いろんなポーズ取って見せていったんだ」

「羨ましすぎる。2人とお隣さんとか呪いたくなるくらい羨ましい!」

「そんなに羨ましいもんでもないよ。いろいろ色仕掛けでからかってくるし」

「くっそ、羨ましすぎる。」


 前々から言ってるけどそんなでもないよ?近くで見ないからいいんだよ。

 そばにいるならすぐにでも見れちまうから、価値が、評価が下がるんだよ。


「そういえば、ヤマト、土曜にセイラ嬢達が服を買ったショップが今ちょっと凄いらしいぞ?」

「何で?」

「この間の2人のコーデの映像が大人気らしくてな?同じコーデの注文が激増したらしいぞ?」

「え?あのコーデならアニメやマンガ好きならよく知ってるだろ?同じ趣味の女子なら同じようなの持ってるだろ?」

「そうじゃない女子に売れてるらしいぞ。セイラ嬢やアリーシャ嬢のようなオタクっぽくない女子がああいうのを着てたから受けたらしい」

「何が売れるのか分からんな?」

「ああ、俺達にとっては結構普通のコーデなのにな?」


 アニメやマンガの衣装は結構可愛いのとか多いから参考になる。自分が着るわけじゃないけど。

 作家さんのセンスにもよるけど、ファッションの情報を参考に描いてるらしいからね。いい感じのコーデがあったりするんだよな。

 流石に、露出の多い作品が多くてセイラにはそういうのは着せられない、絶対に。

 土曜日はあの場だけのイレギュラーだ。


 そんな話をしてるとダグが来て……


「ヤマト、ショッピングモールにセイラ嬢とアリーシャ嬢のコーデサンプルの映像があったけど何やったんだ?

 彼女にねだられたんだけど?」

「「……ははは」」


 俺はトキオと顔を見合わせて笑う。

 ダグもそれなりに被害に遭ったらしい。まぁ、彼女に買ってあげるんだからいい気味だ。



 それから授業が始まり、一旦ショッピングモールでの事は忘れ授業に専念する。

 といっても、これまでの教育の成果で分かりやすように作られた授業にはなっている。

 それでも、分からなかったり遅れたりする人はいる。

 その分、午後の個別授業の時間がある。そこで授業の理解や進度を調整している。今は学生の時期が長いし、働きながらも勉強できるようになっている。

 たまに、おじさんやおばさんのような生徒もいたりする。空き時間に勉強しているようだ。



 昼食はいつものようにリアルに戻り、俺の家で2人共昼食を取る。

 今日は味噌ラーメンにしてみた。

 スープとタレは前日の内に仕込んでおいて、今日は肉や野菜を炒めてスープとタレを入れて味を整え、茹でた麺に具ごとスープをかける。

 アリーシャはまだ味噌のような調味料に慣れていないので、スープに使うのが今の所喜ばれる。それにラーメン自体が海外から来る人に、未だに人気が高いし。


「ミソスープ、美味しいよ。それにラーメンを合わせてるなんて最高だよ」

「味噌ベースのタレが美味しいんだよ、ヤマトのは」

「プロのタレほどじゃないけどな。研究してるから徐々に美味しくなると思う」

「ヤマトのはプロのより美味しいんだよ」

「ありがとな、セイラ」


 アリーシャの口にも合ったようだし、その後は皆無言でラーメンをすすり食べた。そして満足した。

 でもまだ、改良する箇所はあるけどな。また、そのうち改良版を出そうか。



 昼食も終わり、3人で学校に戻る。

 昼休みもまだあるからトキオと話していると、アリーシャが女子数名を連れてこっちに来た。


「どうした?アリーシャ?」

「あのね、ショッピングモールの私達のコーデサンプル映像のことなんだけど」

「あれがどうかしたのか?」

「あのコーデが人気らしいんだけど、この子達もコーデしてほしいんだって」

「え?何で俺に?」

「だって、土曜のコーデはヤマトが選んだんじゃない」

「あれはアニメやマンガにあるようなコーデだけど?」


 特別自分で考えたコーデってわけじゃないからな?

 ベースのトップスやボトムスから近いキャラを引っ張り出して、そのコーデに近いものを選ぶという感じになるけど。


「そんな感じでいいのかな?」

「「「いいです。まずは参考にということで」」」

「ならいいけど。午後の授業の後にでも教室を借りてやろうか」

「ヤマト、ありがとう」




 午後の授業は人それぞれ終わる時間が異なるので、今日に限って参加する人は時間を合わせて授業を終了した。

 隣のクラスのセイラとエリーにはアリーシャから連絡がいったらしく、そしてダグとその彼女も俺達の話を聞いていて、こちらに時間を合わせて参加してきた。


 授業後、今日は特別に申請して空いている教室を借りた。

 『ファッション研究同好会』として。

 まぁ、研究ということにしてはいるけど、どういうコーデがあるかを話して試着してみるだけだ。特に考察とかうんちくを並べることはない。

 俺とトキオからすれば、アニメやマンガのキャラのコーデに近いものを着させてみるだけだけど。


 まずはトップスもしくはボトムスで好きなのを選んでもらう。

 それに近そうなのを着てるキャラが出てるアニメやマンガの一コマを表示させる。

 それに近い服や靴、アクセをピックアップした。

 それを見せてみて、後は着替える。


 更衣室があるわけではないから、服のデータ変更だけで着替えが済む。

 最後にみんなで微調整。こっちのこれがいいだの、あっちのパンツの方がかっこいいとか言い合って着せ替えていく。

 いい感じになったと思ったら、各ショップでお買い上げ。


 これをみんなの分繰り返していく。

 物によってはコスプレでは?ってコーデになったりもした。

 みんなで選んでは着せ替えていくから、結構ノリノリでたまにふざけすぎたコーデになったりしたけど楽しそうだった。


「アニメやマンガのキャラの服ってちょっとと思ってたけど、意外にいい感じになっていいね」

「そうそう、制服や普通に着れないような服ばっかりだと思ってたよ」

「特殊な服ばっかりじゃないからな?普通に生活してる作品も多いんだぞ。ちゃんとファッション誌とかを参考に描いたっていう作家さんとか多いから」

「「「へぇー」」」


 古い作品なんかも良い参考になるかもな。

 時代が一周回って、新しく感じるコーデなんかもあるだろ?

 アリーシャもオタク趣味があるなら、俺やトキオの知らない作品も知ってると思うから、その辺参考になるのがあると思うぞ。



 何度かこの集まりをしていると噂になったようで、参加者が増えた。

 女子だけでなく男子も増え、更に隠れオタク趣味のある面々も参加してきた。

 そのため本格的に『ファッション研究同好会』として活動することになった。

 それぞれ毎日参加するわけではなく、みんな気ままに参加していろいろなアニメやマンガのキャラを参考にして、自分用に調整しながらいろんなコーデを組み合わせて楽しんでいった。


 俺が適当にセイラとアリーシャで再現したコーデがみんなに影響するとは思わなかった。

 これもセイラとアリーシャがいなければ、こうはならなかったとは思うんだけどな。


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