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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第053話-2 ドラゴニクスvsセンチュリア合同演習 海賊団介入2

 ドラゴニクスとセンチュリア、お互いの陣営で準備が完了し、演習開始時間になった。

 双方轟音をたてて国軍の機体が移動を開始する。一般プレーヤーはそのまま続いていくか、遊撃部隊としてプレーヤー任せで適当に進軍を始めるようだ。

 本陣は上位プレーヤーと指揮官機、護衛部隊が残っている。戦況によっては前進するが、今のところはこの位置だ。


 国軍同士の接触はまだしばらくかかりそうだ。

 ドラゴニクス側は鶴翼の陣形で敵軍を包み込むように、センチュリアは魚鱗の陣形で敵軍の陣形を突き破るようにするつもりだろう。

 ちょうど正反対のような陣形でどうなるのか見ものだろう。


 一般プレーヤーが敵軍の側面を突こうと大きく迂回して移動し始めた。

 ただ、敵軍の遊撃部隊も同じことを考えていたので、こっちが先に接敵するかもしれない。




「サポートAI、どっちが勝ちそうだと思う?」

『どっちもどっちの陣形ですね~進軍スピードがそのまま維持できればセンチュリアがドラゴニクスの陣形を食い破って本陣に攻め込めそうですが……』

「ドラゴニクスも陣の底は強化して、相手を押し留められると思いますが」

「そうだよな。

 となるとセンチュリアがドラゴニクスの陣の底に辿り着いた辺りで、こっちも出陣するか」

「そうですね。まだしばらくかかりますが準備しましょう」


 俺達は出撃準備を整えて待機する。




ドラゴニクスSide

 センチュリアが魚鱗の陣形で攻めてくるか。

 こちらの陣形の底がどのくらい持ちこたえてくれるか次第か。どうなるかなぁ。持ちこたえてくれれば両翼が敵軍を包囲して集中攻撃も可能になるのだけど、こちらも早急に合流して強化するか。


『指揮官殿、本陣も前進して陣形の補強をしよう。

 今の状態では破られる恐れがある』

『分かりました。本陣を前進させます。ラファエレさん、ホノカさん、サポートよろしくお願いします』

『分かった』『分かりましたよ』


 ドラゴニクス側は本陣を前進させ、陣形の補強に動き出す。

 投入する護衛部隊は通常の国軍プレーヤーより強い。センチュリアの国軍プレーヤーくらいなら4、5倍の戦力でも対応できる。

 間に合えば、両翼が囲い込む時間を稼げる。




センチュリアSide

 そろそろ国軍の先端がドラゴニクスの陣形の底に到着しそうだ。

 ここを食い破ればかなり有利になる。

 しかし、包囲されるとヤバい。

 今更先頭の部隊に援軍は送れないし、どんどん前進させるしかないがいずれ停滞し囲まれかねない……

 どうしたものか。


『ねぇ、ニコライ。向こうの本陣が前進してきてるよぉ』

『何ぃ、聖華。何で今頃言う?指揮官、どうする?』

『今更どうしようもないでしょ。遊撃部隊に包囲網の背後を突いてもらうぐらいしかないのでは?

 最初から魚鱗の陣形は止めましょうって言ったのに』

『……攻撃的な陣形で格好良さそうだったから』

『ニコライ、そんなので決めんなよ。一般プレーヤーの信用無くすよ?』


 初めて演習に上位プレーヤーとして出張ってきたんだから、作戦にも首を突っ込みたかったんだ。

 矢尻みたいなこの陣形で一気に敵陣を突破したかったんだ!

 なのに……敵軍が包囲してこようと思ってるとか思わなかった。

 しかも、ドラゴニクスは自軍の弱点になりそうな所のフォローにもう入ってるし。向こうの指揮官、優秀じゃね?


『どうするんの?』

『みんなの頑張りに期待しよう!』

『ニコライさん、丸投げですか?後でみんなに怒られますよ』


 もうそれでいい。僕が悪いんだから、後で苦情を受け付けますよ。




アメノミナカヌシSide

 そろそろドラゴニクスの鶴翼の陣形の底とセンチュリアの魚鱗の陣形の先頭が接敵する頃だ。


『それじゃあ、皆さん行きますか……』

『『『『『『は〜〜い』』』』』』

『サポートAI、アナウンスよろしく』

『OKです。きちんとやっときます』


 だん吉、マッカーサーの順に宇宙戦艦のカタパルトから支援機ごと射出していく。次々と射出され、ファントムとテュポーンが残る。


『タケル、最後にどちらかの上位プレーヤーとやり合うけど、どっちにしますか?』

『じゃあ、俺はドラゴニクスの方で』

『じゃあ、私はセンチュリアの方に向かいます。状況によっては変更しましょう』

『分かった。よし、行くぞ!』

『はい』


 受け持ちを決めてからテュポーンが先にカタパルトで射出された。

 『あとは頼むぞ』と言ってから射出された。


『テステス、ただいまマイクのテスト中。

 我々海賊団「アメノミナカヌシ」。何やら面白い事をしているようなので、こちらも途中参加させてもらいます。

 そちらは演習ルールのまま終わればノーダメージです。しかし、こちらは通常通りダメージを受けますので。本当に墜とせますよ。

 7対4000以上。ちなみにリタイアは出来なくなっていますので頑張ってみてくださいね』


 俺もカタパルトで射出され、皆と合流した。これから戦闘開始だ。


『海賊団「アメノミナカヌシ」推して参る』




 ピアレイの対戦車ライフルの轟音が戦闘開始の合図となった。

 その1発は、センチュリアの陣形中央付近にいた中堅クラスの1機に直撃し爆散した。ジェネレーターに直撃したらしい。

 周囲にいた機体も爆散した機体の破片をくらい、ダメージを食らったり行動不能になり擱座したりしていた。


 ヴァルトラウテのピアレイとアナビトリアのケスカを空中に残し、俺達は地上に降り立ち両国の陣形の側面を突き、反対側へ抜ける進路を取る。

 先ずはファントムがビームキャノンを撃ち込み、射線状上の12機を貫通し、運悪くジェネレーターを破壊された機体が6機程爆散した。


 ファントムがビームキャノンを撃ち込んだ所からだん吉のアルカイド、マッカーサーのヴァン・ダイク、静御前のアリスティアが突っ込んで行く。

 アルカイドとヴァン・ダイクは新たに装備した超音波ヒートソードとグレネードランチャー装備のアサルトライフルを使用し、アサルトライフルを撃ち込みながら超音波ソードで切り刻んでいった。


『マッカーサー、まだこの辺は弱いな?』

『そうだな。まだ国軍プレーヤーばかりだからそれほど強くはないはずだ。

 だが、気を抜くなよ。国軍プレーヤーでも中堅クラスのプレーヤーもいるはずだ』

『分かってるよ』


 今回の新装備、超音波ヒートソードはよく斬れる。

 超高硬度ヒートソードの刃が高速で振動するため通常のヒートソードより斬れ味が良くなっている。ただ、炎の大剣のように超高温で溶断するわけではないので同じほど斬れるわけではないが、大抵の装甲はスパッとほとんど抵抗なく斬れるから使い勝手はいい。

 それに、腕部にかかる負担は大きく軽減されるのはいい。通常のヒートソードだと斬る時どうしても抵抗があり、何十機も斬っていれば腕部のフレームに疲労が蓄積されイカれてしまう。

 今回のような大多数と格闘戦をするならこうでないと機体が保たないから、斬れ味のいい武器は必須だ。


『だん吉、マッカーサー、静御前、機体の調子が悪くなったらメンテに戻れよ。その間、俺とエレボスで受け持つから』

『分かってるよ』『分かった』『分かりました』


 アリスティアは、魔法のステッキに擬態したガトリング砲を周囲にばら撒き、次々とドラゴニクスの国軍機を潰していった。

 魔法のステッキとは言ってもかっこ可愛いデザインになっており、銃口らしき部分が先端にある。そこからガトリング砲の銃弾が飛び出し、敵機を屠っていく。意外に威力にある銃火器だ。


『当たると痛いよぉ』


  ダッダッダッダッダッダッダッダッダッ

  ドガッ ドガッ ドガッ ドガッ ドガッ


 更にガトリング砲の掃射を受け、目の前のドラゴニクス国軍のプレーヤー達が倒れていった。

 アリスティアは一旦射撃モードからソードモードに変更し、薙刀状のかっこ可愛い魔法のステッキを構えて敵機達の群れに突っ込んで行った。


『お〜い、静御前。無茶するなよ~』

『は〜〜い。このくらいなら大丈夫ですよ。鬼軍曹のあの特訓を受けたんですから』

『でも、過信しすぎるなよ。何かあれば連絡を入れろよ』

『分っかりました〜』


 アリスティアの魔法のステッキ ソードモードも調整し超音波振動するようにしてある。これでアリスティアへの負担も減る。ついでに刀身もビームソード風のエフェクトを追加して、魔力で顕現したようにしてあるなんちゃって魔法の薙刀だ。


 それで薙刀の長いリーチを活かしてどんどん一刀両断していく。


『ハハハ、ハハハ、ハハハ』

『テンション上がりすぎてるぞ、静御前。そろそろ落ち着け』


### 続く ###


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