第051話-3 盗賊団退治 下っ端掃討
だん吉&マッカーサー&静御前Side
ファントムのビームキャノンの咆哮が聞こえた。
よし、こっちも動き出しますか。
フライトユニットで一気に降下して、私とだん吉、マッカーサーの3人で盗賊団の2つ目の拠点を強襲する事になってる。
今はまだ敵機に捕捉されない程高い上空にいる。
今の私達の装甲を考えればそう簡単に傷はつかないはずだけど、テュポーンとの特訓を思い出すとどうしても怖い。
特訓前は今の装甲なら大抵のアーマードギアなら傷が付かないから楽勝と思ってたけど、テュポーンにあっさり傷を付けられたから信用出来なくなって必死に避けるようになった。
その恐怖が蘇り、身体が震えた。
『静御前、行くぞ』
『はい!闇の巫女アリスティア、行きます』
『『……』』
何でしょう?だん吉とマッカーサーに呆れられてる感じですね。
次の瞬間、だん吉のアルカイド、マッカーサーのヴァン・ダイクが一気に真下に向かって加速させた。
私のアリスティアもそれに続いて真下に落ちていく。
フリーフォールではなく加速させながらの急降下なので、どんどん加速しコクピットから見える景色が超高速で流れて行く。
フライトユニットを信用しているからこっちの方が怖くはない。
10秒程すると地面が間近に迫ってくる。
フライトユニットが自動で安全な軌道を取って水平飛行に移ってくれた。盗賊団のアーマードギアが斜面に多数陣取って、谷間の道を警戒しているのが見える。
少し先に降下したアルカイドとヴァン・ダイクが谷間を高速飛行しながらアサルトライフルの銃弾をばら撒いている。アルカイドが谷間の右側を、ヴァン・ダイクが左側を銃撃していく。
標準のアサルトライフルより威力の上がってる銃弾が敵機に撃ち込まれていく。これで何機か胴体に銃弾が吸い込まれ行動不能になったり、腕部に当たり銃火器ごと失ったりしていった。
私のアリスティアはまだ動ける機体にとどめを刺すように、かっこ可愛い形状の魔法のステッキに擬態したガトリング砲を撃ち込んでいく。
ガトリング砲はアサルトライフルより銃弾1発の威力は弱いけど、宇宙戦艦内にあった物なので通常より威力く、更にアリスティアが装備している強化ユニットのせいで更に威力が増し増しになってます。
『当たると痛いですよ!』
まだ墜ちていない盗賊団の機体から
「なんであんな魔法のステッキみたいなもんから彈が出んだよ」
とか
「っていうか、あんなヒラヒラの巫女みたいな装備ってあんのかよ?」
とか言ってる。
可愛いからいいんですよ。
墜ちろ墜ちろ墜ちろぉぉぉ!
私のアリスティアにケチをつけてる敵機をガトリング砲で次々と葬っていく。
胴体だけでなく、頭部や腕部、脚部までに数え切れない銃弾が食い込み、ボロボロに砕けていく。
初戦の入り方はOKですね。
だん吉もマッカーサーも順調に敵機を行動不能にしていってるようです。
かなりの数を潰したところで、そろそろ接近して攻撃でしょうか。
バタバタ動き回ってる盗賊団の機体が集まっている所に、アルカイドとヴァン・ダイクが先ずフライトユニットで接近していった。
わざわざ敵機が集まってる所の中央に、うちの2機が背中合わせに飛び降りた。
10機以上いる盗賊団のプレーヤー達は最初はビクッと驚いたけど、2機しかしないことで自分達が有利だと思ったみたいで急に余裕のある動きになってる。なんとも情けない奴らです。
アルカイド達に向かってジリジリと間合いを詰め始めた。
フフフ、5倍以上の戦力差があるのに、そんなとこに飛び込むような機体が普通なわけないと思わないのかな?
次の瞬間もう盗賊団の前にはアルカイドもヴァン・ダイクもいなかった。
取り囲んでいた包囲網の外に、敵機の背後に出てた。途端アサルトライフルを横薙ぎに一斉掃射。更に射撃をしながらヒートソードで近くにいたを切り刻んでる。
一瞬で周囲のアーマードギアが倒れていた。
やっぱり特訓でみんな強くなってるなぁ。
私もそろそろ行きますか。
次に盗賊団が多く集まってる所に向かう。
7機くらいそこにいるのが見える、しかもゴツいのばっかり。
これなら動きで負けないね!
こっちに撃ち込んでくる銃弾や炸薬弾を避けながら、集団の上空をフライトユニットが通過する。
そいつらの上に飛び降りながら魔法のステッキを振り回り回して、敵機の上からガトリング砲の雨を降らす。
ダッダッダッダッダッダッダッダッダッ
突然撃ち込まれてきた銃弾に右往左往する盗賊団。こちらに気付かず逃げ惑った機体が転び、2機程斜面を転がり落ちていった。
その後、射撃モードの魔法のステッキを薙刀状のソードモードに切り替え振り回して切り刻んでいった。
う〜〜ん、格好いい。
やっぱり巫女様には薙刀が似合うよね。それにヒートソードより間合いが広いから接近戦に分があるし。
一気にいくよ。
ソードモードの魔法のステッキを振り回し、相手を怯ませ突きで仕留める。
柄の長い薙刀を振り回すから敵機が接近しにくいし、斜面の上で安定しない所で振り回された薙刀を避けようとして体勢を崩して転倒する敵機が続出。転げ落ちたり、倒れ動けない上に味方の接近を邪魔してくれるからこちらは攻撃し放題。
斬っては落とし、斬っては落としで盗賊団は次々と数が減っていった。
最後の1機になったところで1番強いみたいな敵機と相対することに。
ガッ ガッ ガッガッ ガッ ガッガッ
相手のヒートソードと打ち合ったりいなしたり、お互い今のところ互角の打ち合い。
ただこちらはまだまだ手を抜いてる。このくらいの敵に全力を出さない。
鬼軍曹にそう言われてる。ただ、ポーズとして全力を出してる風に見せるようにとも言われてる。
打ち合ってると盗賊団の機体の方が集中力を無くしてきてるのが分かる。
こちらの打ち込みに反応が遅れたりし切れなかったり……
もうそろそろ終わりかな?
『いっきますよぉ』
一旦後ろに飛んで下がり、すぐに相手が反応できないスピードで前へ加速しコクピットへの一突き。
盗賊団のアーマードギアは完全に反応できず、一歩も動けず薙刀がコクピットに突き刺さった。
そのまま敵機が後ろに倒れ、完全に沈黙した……
よっし、終わった。
でも、斜面を転がり落ちていった生き残ってる機体がいるからそれの後始末をしないと。支援機のストームブリンガーに任せましょう。
面倒ですからね。
こっちの後始末が終わった頃、アルカイドとヴァン・ダイクがこっちに迎えに来た。
2機共全然傷が付いていない。私のアリスティアもだけど。
装甲が硬いのもあるけど全部避けてたみたい。特訓で反射的に避ける癖が付いたからね。
テュポーンやファントムの攻撃をいつまでも避けられる気はしないけど、こいつら盗賊団の奴らくらいは余裕だ。
### 続く ###




