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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第046話 週明けの学校で

 昨日じいちゃんのとこから帰って来て、4人で卒業するまでの家での体制について話をした。俺が何でもやってたからそれを改める事になった。

 掃除や洗濯は、直にセイラやアリーシャ、エリーに概ね任せる事になる。これからいろいろ教えて欲しいということだ。

 調理については徐々に教える。簡単なところから。


 いずれ俺が仕事が忙しくなるだろうと、エリーやアリーシャが心配していた事がこの事の始まりだ。セイラも一緒にやってくれるということは心配はしてたんだろう。

 俺としてはちょっと寂しい。でも……俺のためというのも嬉しい。

 セイラ達3人を生涯大事にしたい。



 そんなわけで帰ってきた昨日の晩も、夜遅くまでアリーシャ達3人と深く愛し合った。

 朝起きてどろどろになっているからみんなでシャワーを浴び、身体を綺麗にする。髪も丁寧に洗っていった。


 お風呂からあがると俺は朝食の準備を始める。

 といっても昨日の夕食を皆食べ過ぎたから、朝は軽いものでとリクエストがあった。

 昨日の内にベーコンや玉ねぎ、人参を入れたコンソメスープを作っておいて、それにパンを適当な大きさにちぎって放り込み、胡椒を振ってパン粥の完成だ

 ダイニングのテーブルで待つ3人に、大きいカップに入れて持っていった。

 3人もお風呂から上がって、お互いに髪の手入れをして待っていた。乾かしヘアオイルで整えて。

 後で髪を結うので、今は軽くまとめている。


「今日の朝食はパン粥だ。まだおかわりはあるからな」

「「「いただきます」」」


 パン粥を作ったのは久しぶりだな。セイラが具合いが悪い時に作るけど、お米のお粥は味気ないって嫌いなんだよな。

 具合いが悪い時には具を細かく刻んで、煮込んで柔らかくして出している。


「軽い朝食とはいえもうちょっと具があった方が良かったかな?昼まで保たないかもな」

「たくさん食べるから大丈夫」

「私はパン追加していい?」

「私はもう1杯くらい食べれば大丈夫だと思うわ。その代わりヨーグルトをもらうわね」

「バターロール出すから好きに食べてくれ。ヨーグルトも適当に出していいぞ」

「じゃあ、私はプリンを」

「セイラ、おまえはたくさん食べるんだからプリンはいらないだろ」

「ぶぅ~」


 エリーも自分の好きなようにするようになってきた。

 最初はアリーシャ達に合わせて遠慮してたけど、最近は無茶はまだ言わないけど結構好きにやってる。

 ただ、それを真似てセイラが更に好き勝手しようとするが。


 朝食も終え、歯磨きして顔を洗う。流石に一度に4人洗面所には居られないから、俺とセイラが先に始める。セイラに任せるといい加減になるから、俺が付いていないといけない。でも、いずれはアリーシャとエリーに任せる。

 その後もいつも通りセイラに制服を着せて、保湿ケアから軽く化粧までする。エリー達は自分でしてる。

 今日の髪型は三つ編みのおさげだ。エリーは長さが足りないのでエクステを付けて三つ編みにしてみた。ちょっと純朴な感じになった。

 でも、胸の大きな膨らみの存在感が微妙に台無しにしているかもしれない。




 髪も整え終わり、3人を先に送り出す。

 俺も自分の身だしなみを整えて、服装テータは登録済みのもので、メタバースの学校へダイブする。


 校門前にダイブしたけど、いつも通り3人の回りに人だかりが出来ている。

 いい加減諦めてくれてもいいような気はするが、なかなかそうはしてくれない。一部は諦めてくれたようだけどほんの数人。なかなか落ち着かないようだ。

 見るだけなら教室の廊下の窓から見てる分には邪魔にならなくていいのだけど。


 メッセージを3人に送り人の輪の中から出て来てもらうが、ざぁぁっとエリー達の前の人達が左右に分かれ道が出来た。

 そこを通って俺の所に向かって来る。今日は俺は両手を広げて待ち構えていることにする。

 セイラ達が歩いてこちらに来て、3人が一度に抱きついてきた。

 回りに居る奴らが一気に逆上、メタバースなのに凄まじい熱気が俺の周囲に突如発生した。

 原因は分かっている。俺達、というか俺なんだろう。いつものこととはいえ、アリーシャ達が俺に抱きついている事への嫉妬から来る熱量なんだろう。

 1人でいたら殺されかねない。さっさと教室に行こう。


 4人で移動を始めても、後ろからの熱気に変化はない。ちらっと後ろを見ると付いてきている。

 エリー達3人は気付いているのかは不明だが、きゃっきゃと笑いながら俺に抱きついたままだ。これのせいで後ろの熱気が収まらない。

 なんとか我慢して教室の中に入る。しかし、教室に移動する途中でも付いてくる奴らが増えていき、教室に入ったら廊下側の窓いっぱいに野郎共がくっついていた。

 ちょっとしたホラー映像だ。廊下側にいた女子が泣いて、反対の窓の方へ移動してしまった。




アリーシャSide

 久しぶりの学校。と言っても先週末以来だからそんなに経ってないけど。

 休みはヤマトのおじいちゃんの所に行って白菜や大根の収穫、流星群の観測に秋祭りイベントが盛りだくさんだった。フォトもいっぱい撮ってきたよ。


「アリーシャ、おはよ」

「おはよ。フォトいっぱい撮ってきたよ」

「見せて見せて……ピンクのフードとアームカバーが何か可愛いね?」

「どれどれ。おお、ははは、ダッサい感じなのに可愛いわ。しかも、それをこんな美少女3人がしてるとか、おかしすぎる。ははは」

「何々?見せて。畑仕事してるんだ。水色のはエレナ?いい感じじゃない?」

「ほほう、もう農家のお嫁さんて感じだね?」


 いっぱい撮ってきた写真をみんなに見せたら面白がられた。やっぱりファッション的に私達が着るような感じじゃあないもんね?

 それでも、色は可愛くなってるから、いい感じだって。後、私達が着てるからギャップが笑えるんだって。

 おばあちゃんが言ってたけど、これでも似合いそうなのを選んだって言ってた。

 いつかもっと似合うようなデザインの農作業着でもデザインしちゃおうかな?


 私達の農作業風景だけじゃなくて、今度は流星群のムービーも見せた。

 あの日は前よりいっぱい流星が観れたからムービーに残したんだった。

 普通の時よりももっと多い年ってヤマトが言ってた。


「次はこれだよ。すごく綺麗だったんだから」

「そうね、あれは綺麗すぎてロマンチックだったわね。ヤマトが偶然のタイミングって言ってたけどもうこれ以上ないくらいね」

「うん、気分が盛り上がったもんね」

「「「あらあら、お盛んね」」」


 確かにあの後いっぱい可愛がってくれたもんね。

 そんな雰囲気になる夜だったよ。


 流星群はムービーでも綺麗に観えた。次々とシャワーのように流れる星が幻想的だった。

 実物を観に連れて行ってくれたら誰でも嬉しくなる。


「うちの彼氏もこんな天体観測に連れて行ってくれるといいのに」

「何ぃ、彼氏がいるのか?羨ましい」

「まぁまぁ、別れるかもしれないし」

「ええ〜、別れないもんね」


 他の人の彼氏ってそんな感じなんだ。ヤマトは私達のことばっかり考えてくれてるからなぁ。

 だからいろいろ魅せてくれるんだよね。


「「「ヤマトくんが彼氏でいいなぁ」」」

「「「あげな〜い」」」

「他は何があったの?」

「え〜っとね、秋祭りがあってね、ヤマトが焼きそばを作って、奉納の舞を観たんだよ。これこれ」


 ヤマトが屋台で焼きそば焼いてるところや巫女様が舞を舞ってるところのムービーを見せた。

 舞のムービーはすごく人気があって、みんな食い入るように見た。衣装が綺麗で、舞の動きが綺麗って。コピーが欲しいって言われたけどいいのかな?


「こういうのってムービーに撮っていいの?神事だから禁止されてない?」

「そうなの?」

「アリーシャ、普通は割とそうなのよ。神聖な神事は口伝とかで伝えるからあまり記録に残さないのよ」

「へぇ〜。でも、お姉さんが撮っていいって言ってたよ。2年後に私がやるから覚えておいてねって」

「「「巫女さんやるの?」」」

「うん、やるよ。セイラとエリーも順番にやることになってるよ」

「おもしろそう。私もやってみたいなぁ」

「だよね~」


 他にも巫女様をやってみたい人がいた。同志だ。同志がいた。

 その後、巫女様の話で盛り上がったよ。あの白と緋色の巫女服はやっぱり人気があるんだね。私も早くちゃんとした巫女服を着てみたい。


 その後、ヤマトの屋台の焼きそば作ってるムービーを流したら、みんな感心してた。野菜を炒めて、麺をほぐして混ぜ合わせて、ソースをかけて馴染ませる。

 この作ってる動作がすごく綺麗だって、みんな見惚れてた。焼きそばを作ってるだけなのに、なんでこんなに綺麗なの?って。


「焼きそば、美味しかった」

「そうね、屋台なのに屋台らしくない味でしたわ」


 そしたら「一家に一台ヤマトくんが居たらいいのに」ってみんなが言い始めた。




ヤマトSide

 教室に入って3人を女子達に取られ、俺は自分の席に着いた。未だ教室の廊下には野郎共が鈴なりだ。


「よう、ヤマト、おはよ」

「ああ、トキオ、おはよ。週末はどうだった?」

「何もねぇよ。お前の方こそセイラ嬢達とよろしくやってたんだろ?」

「じいちゃんの家に行って白菜や大根とかの収穫の手伝いをしたり、秋祭りがあって屋台で焼きそば焼いてた」

「収穫の話は聞いてたけどよ……屋台で焼きそば焼いてるとか何してんだよ?」

「妬まれたんだよ、嫁を3人も連れてきやがってって。罰ゲームだってよ」

「ざまぁ、お前は幸福過ぎるからそのくらいでいいんだよ」


 くそっ、確かに3人を嫁に出来るのは幸福だけど、別にナニも……じゃなくて……何もしないでいるわけじゃあない。ちゃんとセイラ達のためにいろいろしているんだぞ?

 俺はヒモじゃあないんだから。


 屋台の事が面白かったのかトキオがどうだったか聞いてくる。

 3人が看板娘になってくれたからバカ売れしたって言ったら、「全然罰ゲームじゃねぇ」って言われた。


 そんな話をしてたらアリーシャ達の方から「巫女」とトキオが聞こえたらしい。巫女の話を聞いてくる。

 そのタイミングでダグが教室に入ってきて、こっちに来た。


「はよ、何2人してイチャついてんだ?」

「「イチャついてねぇよ」」

「ヤマトが巫女さんのことを隠してるんだよ」

「隠してねえよ。じいちゃんのとこに行って秋祭りに出かけたら、奉納の舞を巫女さんが舞ってたんだよ」

「ヘェ~、そういうお祭りやってるとこなんだ」

「「「俺達にも見せてくれ」」」


 巫女さんの話をしてたら回りの奴等も食いついてきた。

 そんなに好きなのか巫女さん。コスプレじゃあないんだぞ?

 農村のお祭りで別に派手な事をしてるわけじゃない。


 しつこい奴等が増えたから、仕方なくアリーシャに許可を取ってムービーを見せた。


「「「「おおお、巫女さんだぁ」」」」

「本当にちゃんとした神事でこういうのをやってるのか。興味深いな」

「ダグだけだな、真面目に見てくれてるのは。元々収穫祭だから神様に奉納するんで舞ってるてよ」

「ほう。うちの近所はやってないけど、彼女のとこはやってるらしくてそろそろ自分の番だって言ってたよ」

「こっちは2年後はアリーシャがやるってよ。その後の2年はセイラとエリーがやると思う」

「「「「その時はムービー撮って送ってくれ」」」」

「嫌だ」


 送るわけないだろ。

 このムービーだってアリーシャがやるから特別に撮らせてくれただけで、他の人は撮影禁止だったんだ。


 その後もホームルームが始まるまで、トキオ達が巫女さんの話で盛り上がっていた。

 巫女さんを紹介してとか言われたけど、結婚してるって言ったら大人しくなった。

 ダグが「こういう神事だと処女性が求められるんじゃないの?」って聞いてきたけど、持ち回りでやってるから今はそこまで気にしてないんだろう。そうでなくても、そんな若い女の子はいない。

 ちなみに農場の人は地区が違うから巫女役の対象外だそうだ。


 結局、休みを満喫しやがってと妬まれただけだった。

 ……流星群を観ながらイチャついてたのは秘密だ。


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