未知の夢
ヒューマンドラマというか、ほぼ自分の心情そのものですけど...
「なぁ.....店長がよぉ..俺のシフトを削ってきて、六日間くらい休日なんだか....はぁ、俺のシフトもっと増やせっ!!」
「なんか、大変なんだなぁ」
通話越しから聞こえてくる友達の声に、素っ気ない風に返す俺。
ありふれた話...特に、面白い話でもない。
ただの愚痴話
そんな声を聞いてると、時々思う。
働くって、結局...なんなんだろうなぁ...と
新しい事業を立ち上げて、イベントかなにかに積極的に関わったら、なにか変わんのかな。
「おい。聞いてるかよ」
「あ、あぁ...聞いてたよ。なんだっけ?」
「チッ....あぁ、もういいよ。とにかく、俺はもっと働いて金が欲しいんだよ。世の中金だよ。金!!」
「う、うん。」
そんなに誇張して言われると、ちょっと反論したくなる。
確かに、お金が必要かもしれないけど...
でも...うん....暮らしていけるだけの金が手に入るのか?
分からない。
正直.....俺が、パッと体一つで野に放たれたら、生活できる自信がない。
『もう、80歳で働ける場所がないんじゃ』
テレビのニュースで、報道されていた私有地で勝手に農業をしている人の話を見た。
川が氾濫して、命の危険がある...?
俺は、正直、頭がよくないから...どうなるのかなんて、さっぱり分からない。
命がある限り...生きれるよな?
ハッキリとした不安と、疑問。
「大人になったら、税金を払ってもらうからね。」
「あ、う、うん。分かったよ。」
漠然と、漠然と...だけど、もう...払わないといけないものができる。
もう...一人で生きていくようにならないといけないんだ。
それなのに、漠然とした不安だけが彷徨う。
このままでいいのか?このままで....このままで....
「AIが職を奪います。知識系の職業は不要になるでしょう。」
なんだ....なんなんだ?
なにが、起きてるんだ。
漠然とした不安だけが心の中をすぐう。
未来に対する....恐怖。
「機械を、俺は愛せるだろうか...」
人間と、同じようなものだと見ることができるのかな。
「こんなに、取って返せるわけがないじゃん。」
「だから...全てが自分たちで支えられなくなる。」
「俺たちは、一体どうしたらいいんだろう。」
漠然とした不安。
人間であるからこそ....求められるものとは....
「なぁ?聞いてんのかっ!!って言ってだよ。」
「あ.....うん。確かに、お金がないと生活できないよね。」
「そういう話じゃねぇんだよなぁ.....」
「俺には成りたいものがある。確かに今は遠いかもしれないけど...こういうものだっていう理想はある。」
「うん。例えば?」
「そりゃ、完成された作品を作る。」
「動画投稿でもすりゃいいんじゃねぇ?」
「そりゃ.....そうかもしれないけどよぉ....」
人間には、衣食住が必要だ。
どう頑張っても、それがないと生きていけない。
食っていけるのか。住む場所はあるのか?着るものすら.....
やっぱり、漠然とした不安が頭をグルグルと回る。
「あぁ...住み込みなぁ....毎日毎日大変そうだぞ。」
「確かになぁ...あんまり大変なのはちょっとなぁ.....」
俺は特別な人間なんかじゃない。凡人も、凡人以下かもしれない。
「ぁ....でも、そうやって働く人が居るおかげでなりたってるのは事実だ。」
「.........そうだなぁ......」
情報だけが、頭に入っていく。
目まぐるしい情報だけが....
「僕さ....進路考えてるんだよね.....」
「ぁ....」
淘汰されてしまうものだとしても....
「いいんじゃねぇの?自分が好きだって思えるのならさ」
例え....生きていけなくなるものだとしても
「そうだね。やっぱ、自分の丈に見合ったものをやるよ」
「うん.....そうしな」
俺たちは、進むしかない。
書こうと思えば...もっと、書けた。
背景まで、書いて...最後まで...だけど、こうやって、断片断片だけをくっ付けて書いた方が、怖いな。っていう間接的恐怖を感じるような気がしました。
おそらく、これを見ている方はこれらが未知のモノには見えないかもしれない。
どこまでも遠い話だけど....近い話のような気もします。
きっと、どこまでも漠然とした不安を感じ続けることになるんだろうな。
あえて、タグ等は一切付けません。ただの煽り小説のようなモノになってしまった気がするので...