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“私の彼氏は私のストーカー” それでも私は彼を愛してる!

作者: 七瀬






私は知っていた。

彼が私のストーカーだという事を、、、。

それでも私は彼が好き!

彼の正体を知ってて、私は彼を好きになった!



『“ねえ、今度! 一史の家に行っていい?”』

『えぇ!? お、俺の家に来ても、何もないよ!』

『別にいいのよ! 私は一史の部屋に入ってみたいだけだから。』

『・・・な、なんで? そんなに俺の部屋が気になる?』

『いつも私の部屋だし! たまには彼氏の部屋も彼女だったら見てみたい

と思うモノでしょ!』

『・・・・・・』

『“それとも? なにかやましいモノでもあるの?”』

『・・・い、いや? 別にないよ、』

『“じゃあー今度の日曜日なんて、どう?』

『分かった! 部屋をキレイにして待ってるよ!』

『ありがとう、嬉しい!』





・・・私の言葉で、彼の表情は引きつっていた!

私が彼の部屋に行くと、彼が物凄く困る事があるんだと察した。

私は知っている!

彼の部屋は、私の写真で一面覆われている事を。

彼のパソコンのファイルには、私の動画がびっしりと入っている事を。

私が彼の部屋に行けば、この事実が私にバレてしまう事を。

彼は今頃、必死に“私のモノ”を何処かへ隠しに行っているはずだ!

取りあえずは、彼には知らないフリをしておこう。





『“ごめんね、無理言っちゃって!”』

『・・・べ、別にいいよ。』

『凄く! 部屋をキレイにしてるんだね!』

『あぁ、そうかな、普通だけど。』

『何か食べたいモノとかある?』

『ハンバーグを作ってほしくて! 昨日、材料を買って冷蔵庫に入れて

おいたんだよね!』

『分かった! 今日は私のワガママを聞いてくれたから! お詫びに、

一史の食べたいモノ作ってあげるね!』

『うん。』





・・・でも? きれいさっぱり! 私のモノがこの部屋から消えている!

彼は何処へ“私のモノ”を隠したのか?

私は気になりつつも、彼の部屋で彼と満喫した!



でもね? 彼はまだ知らない!

私も“彼のモノ”を彼に内緒で大量に隠し持っている。

私には今住んでいる部屋意外に、別の場所に部屋を借りている。

その部屋は、“観賞用の部屋。”

そう! “全て彼のモノで埋め尽くされた部屋なのだ!”

私は彼が私のストーカーになる前から、彼のストーカーだった。

まさか? 彼も私の事をここまで好きになってくれるとは思ってもみな

かったのだけど......。

彼が私のストーカーになった時、私は嬉しくて飛び跳ねて喜んだものよ!

これで自由に彼を身近で好きなだけ、私のモノにできるとね。

彼の使ったティッシュやコーヒーカップ、ハンカチ、タオル、お弁当箱、

彼は知らない!

“私が彼のストーカーだという事を、、、!”





『ごめん、待った?』

『ううん、今来たところ!』

『じゃあー行こうか。』

『うん、でもその前に、凄い汗かいてるよ。』

『あぁ、ありがとう!』

『別にいよ、“彼女なんだし!”』

『そうだね!』

『じゃあー行こっか。』

『うん!』




【この時が私の至福の時!】

彼の汗を拭いたハンカチをそっと持ってきた袋に入れて彼のコレクション

がまた一つ増えた!

私の隠し部屋には彼の写真が部屋中貼られている。

いつでも彼を私は感じていたい!

彼と会えない日は、私はこの隠し部屋に行き彼を一人占めする!

“私だけのもの。”

どんな彼も私は彼を愛している!

“私の彼氏は私のストーカー” だが......。

私はもっと前から、“彼のストーカーなのよ!”


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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