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第三話 生意気ベヒモス
『くっ、そこを何とか!』
えー、これも魔王の宿命なのかな……、やっぱりハズレ枠か?
「嫌なもんは……いや、その任務引き受けよう」
フッ、理由はもちろん……腕試しだ。
『その言葉を待っていました!』
なんかこいつ、生意気になってきてるような気がする。
「で、どうやってその村とやらに行くんだ?」
ベヒモスがニヤリと笑う
『私に乗ってください』
「全然いいんだけど、どうして笑ったんだ?」
『有名な話なんですが、ベヒモスは世界一速い生き物なんです』
「やっぱり依頼やめ……」
気がついたときにはもう彼の背中の上にいた。
『最大速度でいきますよー』
「いやーーーーーー」
黒の森に俺の悲鳴がこだました。
レオンはまだ知らない、彼がこの世界で最強であることを……