第一話 luck・adventure
VRMMO「luck・adventure」。
職業、武器、スキルなどの数が他のVRMMOと比べて豊富だったため一世を風靡するしたゲームである。
そして、もう一つ他のゲームと全く違う点があることでも有名だった。それはなにか
そう、タイトルの通りすべてが「運」で決まってしまうのだ。
具体的に言うと職業、武器、スキル、外見、名前、そして初期スポーン地点だ。
この仕組みのせいで一生ネタ枠を生きていかなければいけなくなったキャラや開始三秒でゲームオーバー
してしまったキャラが多数生まれた。
しかしそれでも特殊なシステムや作り込みの凄さなどから現在でも「神ゲー」の代表として高値で取引されているゲームである。
なぜそんな話をしているか、そうこれからプレイするからだ!
たまたま三百円で買った宝くじの三等があたったためちょっと奮発して買ってみたのだ。
ウキウキ気分でVRゴーグルを装着する。ちなみに俺は一切内容を知らない。
『こんにちは、そして「luck・adventure」の世界へようこそ!』
ナレーションが話し始める。
『この世界は果てしなく広がっています、そして星の数ほどの生き物が暮らしています。ぜひ楽しい
冒険者ライフを楽しんでください!それではいってらっしゃ~い』
遊園地かよ、なんて思っているとさっきとはまた違う声がした。
【アバターを作成しています……完了しました。 次に職業を選択します……完了しました。
武器を……】
こんな感じでもう一つの「自分」がつくられていく。
そして数分後
【初期スポーン地点を設定します……完了しました】
という声がして
【すべての設定が終わったためゲームを開始します】
と言われた
ついに始まる。思わず目を閉じてしまった。次に目を開けたとき俺は森の中にいた。やばそうな剣や鎧を持っていた。
「そういえば、ゲーム友達が最初はステータスを見てみろとか言ってたな」
見てみるか
「ステータス・オープン」と呟いてみる。
目の前に透明なスキルボードが現れた。早速確認する。
名前:レオン=ガーディニア
職業:魔王
スキル:魔眼 魔物創造 全知全能 王の威圧 状態異常耐性(上) 呪い耐性 威圧耐性 暗闇耐性
所持武器:魔剣ディムロス 聖盾フェルニル 七色の杖 マコライム装備
契約:時空神クロノスとの契約
「は……?」
もしかして俺ってチート性能してる?
なんて考えていると横から化け物が現れた。
そして『消えろ』なんて言ってきた。
敵か、よしスキル「魔眼」を使ってみよう。
そう思い俺は戦闘態勢に入った。