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作戦開始


「来ましたか」


「分からないから迷ったよ」


遅れるのは仕方ない事だ。

何故なら場所が目印があまりない森の中だ、ここに住んでる人は分かると思うが来たばかりの私が分かるわけがない。

トリアさんに指を刺された方向に歩いてきたのだ、私がそれだけ来れただけでもすごいと思う。


シラバスはその事は分かっていたようだ。


「初めてですから仕方ないですか、他の皆さんはもう来てますよ」


「アンナよ、遅いぞ」


『マスターが最後ですね』


「アンナお姉ちゃん遅い!」


「えぇ!みんな早いね」


「我とクロワが先に来て、その後にアリスが来たぞ」


「やっぱりアリスちゃんは先に行ってたのか」


「違うよ」


「え?」


「アンナお姉ちゃんの後ろをついて行ってたんだけど、アンナお姉ちゃんはぶつぶつ独り言言いながら進行方向から逸れてたよ」


「えぇ!後ろに居たの!?」


「うん」


そんな笑顔で言われてもねぇ……まぁいいけど。

アリスちゃんと話しているとシラバスさんが耳に手をあてる。


「今から作戦開始だ、と言ってもただの炙り出しだが」


言われて私は木々が生い茂っている方を見る。

テトラやヘプタは大丈夫かなぁ、ヘプタはあの後から全く会ってないけどどうしてるんだろうか。鎧の奴は大変だと思うけどなぁ。


私は少し心配しながら次の知らせが来るのを待つのだった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




妖精の森のイレイナの家から出て5km行った場所、腰までの高さまで生えた草が生えている所に迷彩柄のメイド服を着ているモノともう1人、銀髪を肩ほどまで伸ばしているメイド、ペンタが居た。


「モノ姉さん、あのお客様方は役に立ちますか?私達が直接やった方がいいと思いますよ?」


「お客様に失礼ですよ、私はあの方々はなかなかに強いと思いますし大丈夫でしょう。それにマスターが「貴方達じゃ相性悪い」と仰ってますしね」


「ふぅーん、モノ姉さんが認めるならいいか」


「多分ですがマスターも認めてますよ」


「そうなの?じゃあちゃんと対応しなくちゃ。あと、テトラ姉さんとヘプタがお客様と一緒に出て行くのって本当なの?」


「ちゃんと連絡したはずですが?」


「お、怒らないでよ、丁度本の片付けしてたから、ちゃんと聞いてなかったんだよ」


「ふぅーん………そうですか、テトラとヘプタはお客様に粗相をやらかしたので一緒に出て行きますよ」


「やらかした相手について行くのってどういう事なの?」


「それはですね……」


モノがペンタに説明しようとする前に、無線に連絡が来る。


《こちらデルタ、第1セクター目標地点Aに到着》


《こちらガンマ、第2セクター目標地点Dに到着》


《こちらベータ、第3セクター目標地点Bに到着》


モノは1つ足りないと思い確認を取る。


《こちらアルファ、第4セクター応答》


《こちらゼーテ、少し遅れましたが第4セクター目標地点Cに到着》


全セクターの到着を確認したモノは隣に居るペンタに確認を取り、作戦を開始する。


《作戦「サクサク、ってやっちゃって」始め!》


《《《《了解!》》》》


その合図と共に森の奥の方から銃声が聞こえてくる。そしてモノは作戦名をちゃんと言えた事に満足して顔を綻ばせている。

それを横で見ているペンタはモノに聞く。


「モノ姉さん、毎回思うんだけど作戦名変じゃない?」


「そうかしら?マスターが決めたんだから絶対この作戦名が良いに決まってます」


「そうかなぁ……」


一応、前に行った最近作られたメイドのおつかいを見守る作戦の名前は「はじめて◯おつかい」だった。


ペンタは私だけ感性がおかしいのか?と頭を捻りながら考えているとモノが行くわよと言う。


「私達もお客様方の元に首謀者を誘い込みますよ」


「分かってるよ、ふぅーーーー「敵対観測」」


ペンタは夜空を見上げると、目が淡く青く光り、スキルを発動する。

このスキルはマップが頭の中に浮かび、自身とその仲間と、それに対して敵対する者を浮かび出すスキルだ。

ペンタは見つけた敵をすぐに連絡する。


《こちらイプシロン、第2セクター進路11時方向鎧9、第3セクター進路4時方向鎧4妖精15、第1セクター進路12時方向鎧12妖精6、第4セクター進路8時方向鎧12》


《《《《了解》》》》


連絡を入れ仲間が動くのを確認したペンタは続けて敵を見つけ出して連絡する。

ペンタの横でモノは警戒を続ける。

「敵対観測」は発動すると発動者は動けなくなり無防備になる。発動条件も野外でしか発動する事が出来ないためペンタを守るためにモノが居るのだ。

周りを警戒し待っていると、妖精と鎧と思われる気配を探知する。


「数は総勢30体ですか………私相手にナメすぎではないですか?」


モノは少し怒りを露わにして全方向から来る狂気化された妖精と剣以外にも武器を持った鎧を迎える。


「さて、スクラップの時間ですよ」


そう言いモノはモノは銃と剣を持ち敵に向けて構えるのだった。







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