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話し合い


「ごめんなさい、私の、メイド達が…」


「もう何度も謝ってるからいいよ」


「それでも、足りない、ごめんなさい」


私の前ではまだイレイナが頭を下げている、正直言って気まずい、早く顔をあげてほしい。


「もう顔を上げてください、話し合おうって言ったのはイレイナでしょ?話が出来ないよ」


今は個室に2人だけいる、異世界の事について話す為だ。他のみんなはさっきの机の所にいて、メイドさん達と遊んでいるだろう、テトラとヘプタはモノさんにまだ怒られていると思うが。


「分かった」


イレイナは顔を上げてこちらを向く。

これからだと思い、私は先に聞きたい事を聞く。


「私の事を話す前に先に質問してもいい?」


「頼んだの、こっちだから、いいよ」


「じゃあ、1つ目は何で異世界人って分かったの?ステータスには表示されないのに何で分かったのか気になったの」


「私の目は、特別な目、鑑識眼、ステータス以外にも、詳しく見れる」


「それで私が異世界人ってわかったし、スイゲツのステータスも見れたのか……」


「生まれ元が、私の知らない、所だった、だから鎌をかけた」


「………私はまんまとハマったと、はぁ、まぁ過ぎた事だしいいや。2つ目の質問ね、森にいる鎧の事知ってる?」


「…………知ってる」


「………どう知ってるの?」


この返答次第でイレイナと争う可能性がある、穏便に済ますつもりだが私はあの鎧を消してしまっている、なので私の事を知ったら鎧をこの森に放った張本人なら怒るだろうな。

イレイナは私の目をじっと見て口を開く。


「知ってるけど、よく分からない、私が、質問しようと、思ってた」


「よかった、イレイナじゃなかったのね」


「その様子だと、アンナちゃんでも、なさそう」


「私達はあの鎧に襲われたのよ、だから原因の元を潰そうと思ってたの」


「私の配下も、襲われた、返り討ちにしたけど、1体倒しても、また出てくる、だから一撃で消し飛ばそう、と思ったけど、この森自体が無くなるから、やめた」


今さらっと怖い事言ってたよね?この森かなり大きいのに、一部じゃなくて森自体って言ったよ、どれだけ強いんだろう……。


「そ、そうなんだ、私があったのは1体だけだよ」


「まだまだ、うじゃうじゃいる、アンナちゃんは運が良かった」


「そうなんだ……今更なんだけど何でアンナ『ちゃん』なの?」


「ちゃん、嫌?」


「あんまり好きではないかなぁ…イレイナは私と同じ歳…………ではないか」


「うん、アンナちゃんは13歳、私は1068歳」


「1068歳!?」


ハイエルフのシルヴィアと同じで獣人も見た目で歳を判断したらいけないと思っていたが、ここまで差があるとは思ってなかった。


「そんなに離れてたんだ……」


「そんな、事より、アンナちゃんは、どう呼んで、欲しいの?」


「ふつうにアンナで」


「アンナ、分かった、他に質問、ある?」


「イレイナの種族は獣人なの?」


ずっと気になっていたことだ。

イレイナの背中には天使のような羽が3対で生えている、ASOであのような羽が生えているのは獣人の鳥種だ、だがイレイナのように背中に生えているのもいるが羽は3対ではなく2枚だけだ、それか腕が羽のようになっているしか見たことない。


「私の種族……………私は父が、白狐の獣人、母が、天使だった」


「白狐と天使のハーフなんだ……」


天使か……。

ASOで天使はいるがプレイヤーがなれる種族にはなかった。

ASOでは天使はかなり強く、私の部下に1人いるがガウェインと互角に戦える程だ。

その為、他の種族を見下してくる、人間なんて劣等種としか呼ばない。

しかし戦って善戦して認められることがある、しかし見下すのは無くなるのだが、私の部下は私に抱きついてくるし、他の天使はいきなり空から降りてきて決闘することなんてしばしばある、前者はまだいいが後者ははっきり言って面倒である。


「天使、知ってる?」


「ちゃんとは知らないかな」


「そう、残念………」


イレイナの顔に影が落ちる、天使について知りたいのかな?

私は天使についてはあまり知らないので、次の質問に移る。


「最後に1つ、何で異世界の事を聞きたいの?」


「未知を、知るのは、楽しい、だから、異世界の事を、聞く」


「未知ね…………私の質問はこれだけ、イレイナは異世界の事を聞きたいのよね?」


イレイナは対面席から尻尾を振って身を乗り出して聞いてくる。


「早く、早く、楽しみ」


「分かった、分かった、から落ち着いて」


イレイナを先に着かせる、そんなに異世界の事を知りたかったのか、まぁ私も地球にいる時に異世界があると聞いたら聞きに行くな。


「まぁまずはこの世界と違う点を言っていこうかな」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「異世界の、料理は、こちらと、変わらない?」


「あるものはあって、無いのもあるけどね」


「魚を、生で食べるのは、驚き」


「私が住んでた国が主流だけどね、他の国は加工はしてたよ、あと醤油がないといけないかな」


「醤油、聞いたこと、ある」


「こっちにもあるんだ」


「確か、日輪国に、あったはず」


「日輪国ね……」


日本の国旗を遠回しに言った感じだ、多分転生者か転移者が作ったんだろうな。


「異世界の技術も、高かった、電気、雷魔法をエネルギーに、変えれるなんて」


「私も原理までは分かってないから、どうとも言えないけどね、それにこっちは魔法があるし要らないと思うけど」


「だから、技術革新が、なかった、魔法だけの、ままじゃ、限界がくる、新しい事を知って、活用するのは、いること」


「そうか……」


イレイナは長生きだから、色々試してきたのだろう。

私はイレイナの家に入った時を思い出す、あれ程の本はイレイナが知らない事を知る為に買って言ってあれ程の量になったのだろうな。

私がイレイナはこの世界のことなら何でも知ってそうと思っていると、イレイナは電気について考えるのをやめ、こちらを向く。


「電気の事は、後に置いといて、次は、あの吸血鬼の子、どうしたの?」


「この森で鎧に襲われていたので助けたのがあの子だよ、まだ詳しくは話し合ってないからあの子の事は分からないけど、何で気になるの?」


「ただ、聞いただけ」


「え、そうなんだ……」


「次は、ヘプタとテトラ、あの馬鹿メイド達、どうする?廃棄する?」


「捨てるのは酷いでしょ、悪気は無いから此処で働かせてあげて、それに…………イレイナが構ってあげないから溜まってたみたいだよ」


「アンナが、そう言うなら、仕方ないから、構ってあげよう」


「それがいいよ、適度に接しないと主人として見捨てられるかもよ」


私は冗談で言ってみると、イレイナは首を横に降る。


「それは無い、あのメイド達の、生みの親の、私には、逆らえない」


「生みの親!?」


え!?イレイナ誰かと結婚してたの!?けどメイド全員イレイナと似てないような………。


「メイド達は、私が作った、オートマタだよ」


「オートマタか………作れるんだ」


見た目は人そのものだ、全く分からなかった。


「うん、モノが1番、テトラが4番、ヘプタが7番目に作った」


確かヘプタがテトラの事をテトラ姉と言ってたな、他の子達も姉妹になるのか。


「だからさっき、廃棄するなんて遠回しに言ってるなと思ってたけど、本当に廃棄するつもりだったんだ」


「あの子達、壊れてる、直す事出来ない」


「え!?本当に壊れてるの!?」


「もともと、感情とは、何かを、調べる為に、作ってた、メモリには、ちゃんと、色々な結果が、出ていった、それでメモリが、満タンになってた、時に、アンナに、襲ったから、メモリが、オーバーに、なったから、壊れてる」


「じゃあ、もう働けないの?」


「そんな事ない、働ける、けど、オーバーした、感情が、ずっと表に、出てくる」


「どんな感情なの?」


イレイナは横を向き、少し考えて気まずそうに話し出す。


「もともと、感情の中に、小さい子が好き、可愛い、が入ってた、多分だけど、主人の私を、見ていたせい、それが原因で、アンナを、襲った、オーバーに、なったて、表に出てきたのは…………………………アンナ大好き、になってる…………」


「…………………………………私が原因か」


「違う、私が原因、ごめんなさい」


イレイナはまた頭を下げる、それを私がまた頭を上げさせて元に戻る。デジャヴである。


「過ぎた事だから仕方ないとして、その2人は働けるから大丈夫なんだよね?」


「数日は、いけると思う、けどアンナを、求めるように、なると思う」


「…………迷惑だよね?」


「迷惑に、なるかも、だから、廃棄するか、アンナに、聞いた、アンナの、考えで、廃棄は無しに、してる、最悪はそうなるかも……」


「感情を抜くことは出来ないの?」


「感情なんて、あやふやな、もの、扱えない」


「魔法でも無理かな?」


「新しく、作り出すにも、時間かかる」


「じゃあ今居るメイド達はどうするの?」


「アップデートする、データ量を、増やす」


「それも出来ないの?」


「それ、自体が、出来ない」


「そうなんだ………………メイドの燃料って何なの?」


「動かす燃料は、人と同じ、食事を食べたら、いい」


最先端だな、この世界では普通なのだろうか。


「それなら私が預かろうか?」


「…………いいの?」


「私が原因でもあるからね、私のそばに居たらそんな事起こらなくなるでしょ?」


「そうだけど…………」


「大丈夫よ、私は捨てたりはしないから」


イレイナが作ったオートマタだ、カルミナ自身娘のように思っている筈だ、廃棄するなどと言っていたがそんなことするはずが無いと思う。


「……じゃあ、お願いする」


「任されたよ、まぁ頼んだのこっちだけど」


「ありがとう、アンナ」


こうしてテトラ、ヘプタがうちのメイドとなったのだった。



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