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自立する鎧


「くっ!危なかったなぁ!」


私は衝撃に合わせて後ろに飛びそのまま振り返る。私はクロワに防御されていたので殆ど痛くなかった。流石クロワという所だ。


私が振り返るとそこにはさっきの鎧の奴が持っていた剣が浮いていた。

なんだこいつ!?インテリジェントソードか?

私が警戒しているとスイゲツが心配して声をかけてきた。


「アンナ!大丈夫か?」


「大丈夫、クロワに守って貰ったから」


『マスターは守りますからね』


「それでね、あれ何か分かる?」


「あれか?何だろうか………インテリジェントソードかも知れぬな」


「やっぱり?」


「さっき見た時は普通の剣だったしな、インテリジェントソードには偽装の能力があるのかも知れぬ」


「けどスイゲツがステータス読めないくらいなの?」


「我だって万能では無いし、鑑定などの頂点に立ってるわけでも無いからの、我より強いのなんてザラにいるだろ」


「そうか………それでゾンビが死んだからあの剣は自身だけで動いてるのかな?」


「気になるのは使い手が居なくなったのに何故あの剣は必要に私達を狙って来るのかだろうな」


「何でだろう?この森に入ったから?」


「それは無いだろう、私達は無理矢理入れられたのだからな」


「主犯はこれだと思う?」


「この森に入れたのも我はそうだと思っておる、予想だがさっきの助けた少女は囮だったかも知れん」


「あの子が?」


「ああ、殺さずに生き続ける状態にして放置しておいて我らが後ろを見せた時に襲う計画だったんではないかとな」


「けど、達はスイゲツがすぐに見つけてしまったから、アイツも気づいて急いでこっちに来たのか」


「そうだと思うぞ、あやつ強さはあまり無いが探知と偽装は我より上だな」


スイゲツより上と言う事はスキルのレベルが11以上あると言う事だ、そう言う事はこのミドアではレベルに上限が無いかもしれない。

私も早くレベルを上げないとな……。


「大丈夫か?アンナよ、お主少し病んでいるのか?」


「何でも無いよ、さてあの剣はどうやって倒す?」


「溶かすのが早いかもな」


「けどさっきの爆発では無理だったんだ」


「あれは温度より威力だったからな、解けないのは仕方ないだろう」


私がスイゲツと相談していると目の前の剣が少し震える。私はすぐに構えて気を引き締める。

警戒していると、落ちている鎧の足が動き始めて剣の所まで飛んで行った。


「えぇ!?足が飛んだ!?」


「鎧の脚部が飛んだ……他も動き始めたぞ!」


他の部品も剣がある所に集まり鎧が形を成していく。少し経つと先程と同じようによろいの奴が出てきた。

私はすぐに気を引き締め、春光を構える。


「え!?じゃあ中身は初めから居なかって、あの剣が操ってたの!?」


「すまんなアンナ、我が間違った情報を教えてしまって」


「あれは仕方ないよ、まさか入ってないなんて思わないもんね」


「そうか、あと1つアイツの件で分かったことがある」


「何?」


「あれは剣が操っては無い、魔法的な関係はあるが指示を送りあっているだけだ、だから鎧も個別に動いているな」


「え!じゃあ……」


「あの剣はインテリジェントソードであり、あの鎧もインテリジェントアーマーかもしれん」


スイゲツが言った途端に鎧が剣中段に構えて突っ込んで来る。

私はそれを無視し、下段で構える。鎧の剣が当たる前に剣はスイゲツの発射した水の玉にあたり私に当たる軌道から逸れる。

私は下段に構えた春光に火属性魔法で付与し、横一線に鎧を斬る。

初めに斬った鎧の腹部をまた斬り、その部分を溶かす。鎧は斬られて不安定になって後ろに倒れるようになる。

私はそのまま追撃で一瞬で刀の切っ先の方向を変え、縦に鎧の胴を縦に真っ二つにし、鎧はそのまま剣を掴んだまま仰向けに倒れこむ。


「やっぱり鎧に火属性は天敵か」


「まだ終わってないぞ、剣も気をつけろ」


春光を鎧に向け警戒しようとすると、急に春光が重くなり、剣先が地面に刺さった。


「え!重量操作、あれ?変わらない!?」


春光の持つスキルで先程まで重さを変えていたのにさらに重くなった。

どう言うことだ!?スキルが使えなくなった?


「アンナ!まずは引くぞ、大太刀は一旦アイテムボックスに直せ」


「分かった」


春光をアイテムボックスに直し、すぐにその場から離れて、鎧を警戒する。

私は考えるが分からないのでスイゲツに聞く。


「重くなったのは魔法かな?」


「いや、魔法の発動は無かった」


「じゃあ、スキル?」


「スキルで重くするか……しかしさきの大太刀春光のスキル、重量操作はレベル無しだから重量は操作は無限だ、重量を0にも出来る、それで相手のスキルで重さを変えるものがあっても、デバフ系のスキルのレベル無しはあり得ない、だからスキルはあり得ないのだ」


「そ、そうだよね」


論破されてるみたい、スイゲツ達とは口喧嘩したことないけどしたら絶対に負ける、断言できるね。

私が感心していると、目の前の鎧が体を起こす。

スイゲツは戦い始めてからずっと鎧からは間接的に目を離していない。

そして一瞬考えて私に教えてくれた。


「ふむ………………分かったぞ」


「え?」


「さっきの重さが変わったのも、あの鎧と剣を操っているのも全て分かった」


スイゲツは全てが分かったと確信強く言ったのだった。



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