戦闘後
私はお姫様抱っこされながらシルヴィア達に会いに来た。凄く恥ずかしい!
シルヴィアは初めは警戒したが、クズハに仲間だと言われ警戒を解く。
ガウェインは自分の紹介をし始めた
「私はガウェインと言う、そちらのレディはどなたかな?」
「こっちはシルヴィアって言います。それより主人はどうしたんですか?」
「腕を折られてしまったので運んできたのだ」
「なに!?そいつらはちゃんと殺したんでしょうね」
「いや逃げられましたね。相手は転移系魔法を使える様です」
「あの老人なかなかやるわね」
「貴殿が逃すとは……かなりのやり手ですね」
「ええ、あの魔法の数はなかなかに凄かったですよ」
「召喚魔法ですか?」
「いえ、色々な属性魔法でしたね」
「ん?そいつは老人ですか?」
「いえ、女性ですね」
「仲間がまだ居たのね」
「その女性に全員逃がされました」
そこでガウェインの雰囲気が変わる。
「それでマスターがこの状態の時に貴方達は何をして居たんですか?」
「拙達はあの老人が出してきた魔物の掃討ですよ」
「まぁ貴方のことです嘘ではないでしょう、しかし倒すのが遅いですね」
「かなりの量だった、数秒で倒す事は不可能な状況でしたね」
クズハとガウェインはさっきの事を話し合っている間、勿論私はお姫様抱っこだ。
離してくれ!
「ガウェイン!降りるよ」
「はっ!すみません」
ガウェインの腕から降りる。地面に足が着くがさっきまでの浮遊感でおかしな感じだ。
「もう恥ずかしいんだから」
「はっはは、マスターは可愛いですよ」
ほら、突拍子もなく言う。あと可愛いと恥ずかしいは全くの別だよ!
そのアンナの顔の表情を見逃さないガウェインは見て考える。
(マスターは少し変わられた様だ。前とは少し違う……だがマスターはマスターだ、違える事はない)
「マスター、このガウェイン、マスターの為に精一杯頑張らせて頂きます」
「ありがとう、これからもよろしくね」
ガウェインが私達のパーティーに入る、今更だが何故ガウェインを召喚できたかと言うと。召喚魔法のlvが上がったのだ。
戦車での蹂躙は戦車を引いている馬に入る、それが従魔ならこちらにも経験値が入いるのだ。
今のステータスはこんな感じだ。
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名前:アンナ
職業:魔法剣士
レベル:36
HP:3670
MP:5800
STR :960
VIT :140
AGI :890
DEX :680
INT :780
装備
装飾:なし
頭:なし
胴:緑狼のプレート
右腕:緑狼のグローブ
左腕:緑狼のグローブ
脚:緑狼のズボン
靴:スニーカー
スキル
身体強化lv3、空歩lv2、探知lv3、豪腕lv1、鷹の目lv1、神速lv3、気配遮断lv1、消音lv1、偽装lv6、予知lv1、縮地lv1、念話lv2、魔力操作lv3、並列思考lv2、魔法吸収lv1
魔法スキル
火魔法lv3、水魔法lv2、土魔法lv1、木魔法lv1、雷魔法lv2、結界魔法lv1、時空魔法lv1、付与魔法lv1、生活魔法lv2、召喚魔法lv3【3/4】、鑑定魔法lv1、影魔法lv1、線魔法lv1
パッシブスキル
剣術lv5、槍術lv1、鍛治lv1、斬撃lv2、自動HP回復lv2、言語理解lv-、魔力量増大lv3、獲得経験値3倍lv-、魔法威力増大lv1、魔力自動回復lv1
ユニークスキル
柔軟lv2、全魔法適正lv-、再生lv2
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このレベルになるとレベルが少し上がりにくくなってくる。それでも10も上がったのは凄いのだ。
召喚魔法自体のレベルの上げ方は召喚したものが戦って経験値を稼ぐと上がる感じだ。あと1体呼べるがまだ呼ばない様にする、今回の件がある為少し慎重にと考えてだ。
するとクズハが質問をしてきた。
「主人よ、今回の件どうしますか?」
「どうするかねぇ…」
「真っ向から叩き潰しましょう」
ガウェインさん?何言ってるのかな?少し天然なのは知ってるけどそれは無理でしょ。
「したいのは山々ですが、居場所が分からないですからやはり情報収集からかと思います、主人」
「そうだね、情報収集するにはやっぱりギルドで集めた方が良いよね」
「それが1番だと思います。それにあのギルドマスターは知ってそうですし」
「あ〜知ってそうかも、けどそれなら動いてると思うけど?」
アルーラに攻めてくる前に先にそっちを潰したら魔物もマールから逃げ出すだろうに。
「違います主人よ、動いて居ないじゃなく、動きたくても動けないのです」
「動きたくても動けない?」
「ええ、他国がらみか組織自体が大きい可能性がありますね」
「えぇ!面倒くさ」
そんなのはお断りだよ!なんで国なんかと戦わなきゃいけない。
「そうですね、まずはこちらの準備がいりますね、ガウェインが入ってかなりパーティー的には強くなりましたが、不敬ですが主人は転職したでレベルを上げるのが1番かと」
別に不敬じゃないよ!もっとフリーダムに喋ってよ。けど前から私は弱いし鍛えたかったから良いんだけど。
だがその話を聞いたガウェインは驚く。
「マスターが転職したと言いましたか!本当なんですかマスター!」
「本当だよ、レベル36魔法剣士だよ」
「なっ‼︎‼︎」
みんな驚くよね。私が転職するのはやっぱりおかしな事らしい。
(大変ではないか!我がマスターが弱くなっているだと!だから先ほどは怪我を負われたのか……さっき感じたマスターの変化はそれの事か……だが忠誠は変わらない………しかしなんでしょうかこのなんとも言えない保護欲は……マスターが少し変わったからでしょうか)
ガウェインは転職よりもアンナの事をどう捉えようか考えて居た。
「ふぁ〜あ」
「流石に疲れわね、アンナはずっと結界張ってたんでしょ?」
「あはは、バレてた?」
「こんな大騒ぎをして誰も来ないなんてあり得ないもの」
私は戦う前に消音と結界魔法で墓地を囲って居たのだ。だから魔法を使えなかったんだよね。
その後も私は話しながら再生を使って居た為すぐに疲れたけど。
「ふぁ〜あ、やっぱり眠い」
「マスター、私が運びましょう」
「お姫様抱っこじゃないよね?」
「おんぶがいいならそうしますが?」
「それでいいよ、ありがとう」
「当然です、マスターは頑張りましたので私の背でお眠りください」
私はうとうとしながらガウェインの背の元に行き、背負ってもらった。
ああ、この大きな背中は落ち着く………。
そのまま私は瞼を落としていった。
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今ガウェインがアンナを背負い、シルヴィアとクズハが横に歩いて宿に帰っている。
「……すぅ………すぅ………」
「マスターは眠られたか」
「はぁ、今回は拙達の失態です。ガウェインが来てくれなければ主人はどうなって居たか……」
「ありがとうガウェインさん、一応私の紹介をもう一度するわね、シルヴィア・アポカリプス、森林族のハイエルフよ」
「シルヴィアですね、私の知っているハイエルフより若いので何だか違和感がありますね」
「これでも私56歳よ」
「私の知り合いは200は超えてますよね、クズハ」
「セッカは295歳の筈です、シルヴィアの6倍ですね」
「へぇー、そんなに長生きなエルフは知らないわね」
「ハイエルフは千年生きると言われますからね」
「彼女でも若かったですよね」
「ガウェイン、セッカの前で「若い」は禁句ですよ、主人以外ですが」
「はっははは、分かってますよ。今は居ないので言ってるのです」
「ガウェインさん質問いいですか?」
「いいですが、クズハと同じように、さん付けは不要ですよ。私もシルヴィアと呼ぶのでそうしてください」
「分かったガウェイン、それで……その……」
「ん?」
「ガウェインは異性としてアンナの事は好き?」
ガウェインは一瞬ポカンとして、すぐに我に帰り返答してくれた。
「異性としてですか……無いですね。無いというよりはしないようにして居ます」
「え?どういう…」
「単純ですよ、マスターは私の君主に当たりますが、その方を好きになるのはいささかおかしいと思います。なので私はマスターに忠誠心を捧げて居ます」
「凄い忠誠心……」
「ですが、マスターが私を求めるなら話は別ですね」
「え?」
「忠誠心が高いですよよ、ガウェインは」
「あなたも高いでしょうに」
「拙は同性でも主人の事は好きですから」
「マスターは異性の方がいいと思いますが………それはそれで良いですね」
「当たり前です、主人は誰と居ても映えますから」
「そうよね………それでガウェインはクズハと私でどっちの方がアンナと付き合えると思う?」
「ほう?競っているのですか」
「拙の方が早くしますから、シルヴィアはそこで指を咥えておいてください」
「私が先よ!私の方が有利なんだからね」
「今は、ですよね、ヘタレですから私の方が先ですよ」
女性の恋とはここまで恐ろしいのかと戦慄するガウェインだがその話に割り込む。
「皆さん質問があるんですが」
「なに?」
「私は後から来ましたが先程まで戦って居た場所は整地などしなくてもよろしかったのでしょうか?」
「「あっ!」」
それからはクズハとシルヴィアがダッシュで戻り墓地を元に戻しに言ったのだが、ガウェインは私達の泊まっている宿を知らない。ガウェインはそのままアンナを背負いながら歩いて行き、シルヴィアとクズハが朝方までガウェインを探さないといけない羽目になってしまった。
その間、アンナはスヤスヤとずっと眠って居たのだった。
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