階層のボス
雑魚を片手間に倒しながら30分歩き回った。その結果上に行くための階段がないことがわかった。
「上に行けないって事は、下に降りて行ってダンジョンボスを倒さないと、ダンジョンから出れない可能性もあるな」
それは面倒だなと思いつつも、この階層にあった縦に5mはある大扉の前に立った。多分だがこれが階層ごとにあるボス部屋だと思う。
「まずは階層ボスを倒して行きますか」
扉に手を置き、扉を押すと少し開きそのまま自動的に開いていった。
「こうゆう所はファンタジーなんだな」
そう関心しつつボス部屋に入る前に、装備の再確認をする。
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名前:【空欄】
種族:獣人
職業:侍
レベル:200
HP:26690【+10000】
MP:200
STR :16680【+25000】
VIT :5000【+10000】
AGI :14890【+15000】
DEX :13580【+15000】
INT :200
装備
装飾:静謐のペンダント
頭:雷竜の逆鱗髪留め
胴:弥生鎧の胴
右腕:弥生鎧の手甲
左腕:弥生鎧の籠手
脚:弥生鎧の脛当
靴:弥生鎧の草鞋
武器:春光
スキル
身体強化lv10、
空歩lv10、危険感知lv10、探知lv10、豪腕lv10、鷹の目lv7、神速lv10、気配遮断lv10、消音lv10、偽装lv10、予知lv7、縮地lv10、
パッシブスキル
剣聖lv10、上剣術lv10、剣術lv10、槍術6、鍛治lv10、斬撃lv10、自動HP回復lv10
ユニークスキル
柔軟lv10、【全魔法適正】
装備スキル
状態異常耐性lv-、疾風迅雷lv-、武士道lv-
武器スキル
重量操作lv-、空気抵抗無視lv-、風圧無効lv-、魔力吸収lv-、時空操作lv10、吸血lv10、破壊不能lv-
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これで勝てなさそうならアイテムや指輪などを装備したりするが、この階層で戦った相手はワンパンだったからボスはそれの少し強いぐらいと考えている。
「まぁ相手が強くても、ここでずっと止まっていたら飢え死にするしな」
そう言う事でさっさとボスを倒してきますか。
ボス部屋に入ると、いきなり後ろの扉が閉まった。そして部屋の中央が光ると、真ん中に何かがいた。
「あれって……スライムか?」
あの何処ゲームでも雑魚モンスターとされるスライムだ。ASOでも進化しても雑魚モンスター扱いされるスライムだ。だが色も黒いし、ボス部屋にいるという事はあのスライムはかなり強い可能性がある。念のため「賢者のモノクル」で見てみると、
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名前:ハードスライム
レベル:300
HP:3000
MP:3000
STR :300
VIT :80000
AGI :300
DEX :300
INT :240
スキル
完全防御lv4、体積調整lv6
パッシブスキル
一定防御lv6、ガッツlv3
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「はぁ!?」
舐めていた。スライムだから舐めていた。まず、何だVIT高すぎだろ!こっちのSTR40000超えて無かったらダメージ入ら無いだろ!これはSTR重視の装備でいけるが、スキルでヤバいのがある。
まず「完全防御」はレベル数値×1秒間ダメージが一切入らなくなるが、4秒間なら大丈夫だ。
次に「ガッツ」は死んだ直後にレベル数値×1/10だけ回復する。これも問題はない。
「体積調整」もスライム自体の大きさが変わるだけで問題にはならないと思う。
1番問題なのが「一定防御」だ。レベル数値×10の固定数防御だ。最高でも100しか防御しないのだが、VIT極振りしてる奴が持っていると全くダメージが入らない!しかもあのスライムはVITほぼ極振りでダメージは微々たるものしか入らないのに、それを60も減らされると、ダメージが一切入らなくなる。
だが、俺はニヤリと笑い、
「すまんな、対策はしてあるんだ」
俺の装備スキルの「武士道」は相手の防御系スキルの無効化であり、これを使えばあと問題になるのはVIT80000だが、これも装備合わせ合計40000以上あるからある程度はダメージが入る筈だ。
「さぁ、ハンティングの時間だ!」
倒し方は、Hit&Awayだ!
時間は掛かるが安全に倒すとなるとこれ以上の近距離アタッカーの戦い方は無いと思う。
「まずは一撃」
一瞬で近づき大太刀を縦に振り下ろす。
〈5〉
あんまり食らわなかったな。クリティカルが入ると2倍入るのでそれを狙ったのだが、入らなかったな。スライムの方は初めてダメージを受けたのかやたらと蠢いている。
後はこれの繰り返しだ、
〈6〉
〈4〉
〈7〉
〈15〉
やっとクリティカルが入った!スライムの弱点はスライム核と呼ばれる物だが、普通のスライムを倒すのにクリティカルなんて出さなくても倒せるので、こいつは対スライムの練習相手に丁度いい。これ以上のスライム戦う事は無いとは思うが…。
この後は同じことの繰り返しで割愛
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HPを削って一時間…
あと残りHPは〈3〉しか無いからかスライムは動くことすらしなくなった。倒そうかと思ったが、何かするのかと思い動かずじっとしていると、
〝ピロリン〟
「うおっ!」
何だ、何だ?目の前にいきなりウィンドウが出てきて、
『ハードスライムをテイムしますか?』
《YES》 《NO》
こんなのを場合は初めてだな。ゲームでもテイムなどはあったが、あれはモンスターに食べ物をあげてテイムする方法だったからな。
悩む必要は無いな。タンカーは欲しかったからな。
「これからよろしく」
そう言い《YES》のボタンを押した。
これでスライムは俺にテイムされたのだから、まずは回復してあげようか。アイテムボックスから緑色のポーションを取り出した。
「まさか異世界で初めてポーションを使う相手がスライムだとわw」
『こんな私に大事な物を使ってくださるとは、ありがとございます』
「え、今の声は…お前なのかスライム?」
『はいそうですよ。これは念話と言うものですね』
「念話ね…えっとスライム、じゃなくて名前はあるのか?」
『いえ、ありませんね。名前をつけてくださるのですか?』
「他のスライムと名前が混ざるしな」
スライムの名前か、何がいいか、見た目は黒色のゼリーだな。黒なら
「クロワはどうだ?」
『私はあなたにつけてくださるのならなんでも良いです、私に初めての快感を与えてくれたあなたなら‼︎‼︎』
「お前は、ドMか!?」
『ドMとは何か知りませんが、その目で見られるのも何故か快感です‼︎‼︎』
俺がクロワのドMを引き起こしてしまったのか!?
「ああぁ、もうお前の名前はクロワだ!分かったか?」
『はい、このクロワあなた様の為に精一杯尽くさせて頂きます』
こうしてクロワとの契約は終わった。