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この体って!?



クラスの奴らと一緒なのは嫌だなぁ…。そう考えながら目が醒めると知らない天井、と言うよりまず暗くて何も見えねー!。


「目が慣れるまで待つか」


ん?今の甲高い声は?周りには誰も居ないし…。


「まさか!」


服装は学校の制服姿だが、その服がぶかぶかになっている。胸がを触ると少し柔らかい感触があり、下を触るとやはり何もない………。


「な、なんじゃこりゃああぁぁ!?」


女神様に新しい体貰えるとは聞いてたけどまさか女性になるとは…。


とは言えなったものは仕方がないので異世界と言ったら、能力値?確認をしなければ!


「どうやって見ればいいんだ?」


俺がやってたゲームと同じならば


「ステータスオープン」


そう言ったら、目の前に見慣れたウィンドウが出て自分のステータスが確認できた。


--------------------------------------------------------------------


名前:【無し】

職業:侍

種族:獣人

レベル:200

HP:26690

MP:200

STR :16680

VIT :5000

AGI :14890

DEX :13580

INT :200


装備

装飾:無し

頭:無し

胴:学生服

右腕:学生服

左腕:学生服

脚:学生服

靴:革靴


スキル

身体強化lv10、空歩lv10、危険感知lv10、探知lv10、豪腕lv10、鷹の目lv7、神速lv10、気配遮断lv10、消音lv10、偽装lv10、予知lv7、縮地lv10、


パッシブスキル

剣聖lv10、上剣術lv10、剣術lv10、槍術6、鍛治lv10、斬撃lv10、自動HP回復lv10


ユニークスキル

柔軟lv10、【全魔法適正】

--------------------------------------------------------------------


「これは!?」


このステータスの数値を俺は見たことがある!

これは俺が遊んでいたゲーム「Another Story Online」のプレイキャラじゃないか!?


「Another Story Online」

ASOと呼ばれるVRMMOである。二年前に発売されたゲームで、剣と魔法の世界で何処にでもありそうなVRMMOなのだが、グラフィックは今までのゲームより綺麗に出来ており、アクションによるズレも殆ど無い完璧過ぎるゲームであるが、NPCを除く他のプレイヤーとの会話が全てチャットなのである。始まった当初、ネットの掲示板でやたらと話題になっていた。けどそのお陰で自分は今まで使っていたキャラで遊んで行けたのだ。


「他のVRゲームならネカマは出来ないからな」


そして今自分がなっているのが、自分がプレイしていた「アンナ」身長150cmの黒髪を後ろで1つ結んだ猫の獣人の少女である。


そのステータスを見て気になったのは、名前が無いことだ。まぁ名前が無いのは、多分だがこちらの世界に転生したので、誰も名前を付けてなかったからだと思う。


「名前は加藤奏人でも良いけど、アンナで生きていくのも良いかもな」


「この世界はASOと同じ感じなのは分かった。それならアイテムボックスもあるか?」


腰回りを調べてみると、動物の皮で出来た箱が腰から伸びた紐に引っ付いていた。


「装備とか入っているか?」


箱に付いているボタンを押すとお馴染みのフィルターが出てきた。


「中は…、装備や食べ物もあるし、これ全部ゲームデータの内容と同じだ」


これならある程度はどうにか出来るだろう。


「さて、ある程度は自分の事は分かったし、周りも見えてきたな」


ここは小さな小部屋みたいだ。地面ががある程度整地されているから、考えられるのは人が穴を掘って出来たトンネルか廃坑だ。整地してる割には明かりが無いためトンネルは無し、よって廃坑に思いたい。


「出口は1つしか無いしさっさと暗い場所から出るとするか、おおっと‼︎」


服装が学生でぶかぶかだったのを忘れていた…。

服装は本気の武装で良いか。そうなると、武器は「春光」大太刀で、防具は「弥生」鎧シリーズ、頭に雷竜の髪留め、装飾に静謐のペンダントでいけるかな。


アイテムボックスから装備一式を出すと、ある問題に陥った。ゲームの時は自動で装備出来たが、こちらはゲームの仕様とは違い、自分で着替えないといけないと言うことを!


「自分の体を見て少女の体つきになってると思うと変な感じがする」


そんなモヤモヤとした気持ちで即座に着替え終わる。もちろん下着などと言う装備は無いので今まで通りボクサーパンツを履く。


「準備完了、これで外に出れる」


そしてようやく出口から小部屋を出てみると、その場は先ほどとは違い整地されていない洞窟の様な場所に出た。

道は左右に分かれてるな。さて、どっちに行こうかと考えてると、


「ウォォォ………ヴゥ………」


右の通路の遠くから狼の遠吠えみたいなのが聞こえてきたぞ!廃坑でも野良犬はあるとは思うが、異世界的に言うと


「ここはダンジョンなのか…」


最悪だ!この世界での俺の力がどの程度通じるのかも、分かってないのに、全く知らない魔物と戦いたくも無い!だから、ここは遠吠えが聞こえた方向とは反対方向に進むしか無い!

犬は音にも敏感だって聞いたことあるし、しかも魔物かも知れないから音を出さずに行くか、


「気配遮断、消音」


これでばったり出くわしても、ある程度は無視してくれるはずだ。そう思いながら走って行った。


――――――――――――――――――――――――


ただ一本道の曲がり角で立ち往生です。まださっきの小部屋から五分も経ってないのに狼がこっちで陣取ってるんですけど!?早すぎない!?5匹も集まって群れで狩るタイプなのだろう。戦うにしてもまずはあの狼の情報が知りたい。


アイテムボックスから相手のステータスを測定する「賢者のモノクル」を片目に装備してもう一度狼を見てみる。


――――――――――――――――――――――――


名前:ヘル・ハウンドドッグ

レベル:105

HP:3570

MP:3600

STR :2170

VIT :2430

AGI :2980

DEX :300

INT :2890


スキル

縮地lv1


魔法スキル

火魔法lv2


――――――――――――――――――――――――


機動力があり、魔法で遠距離から群れで潰すタイプのモンスターか。

レベルは低いから楽に倒せるとは思うけど。あとレベルに対して、スキルレベルが低い。と思いながら曲がり角を曲がり、


「神速、消音、豪腕」


一瞬でヘル・ハウンドドッグに近づき、大太刀「春光」を振り抜く。全てのヘル・ハウンドドッグを真っ二つにし、ヘル・ハウンドドッグが相手を認識せずに殺した。


「この体はアンナの心持ちだからか、気持ちは何も変わらなかったな…」


だが殺してからのこの匂いは、初めてだから気持ち悪いな。


「今更だけど、狼じゃ無くて犬だったんだな…。この犬もASOの中では見た事は無かったな。」


ここはゲームの世界では無いのだと再認識した。


「さっきから臭い匂いのこの死体はどうなるんだ?」


ゲームなどでは倒したら自動的にアイテムボックスの中に入ったが…。新しく入ったものはなかったので自動回収は無しと。


「まぁそう簡単に行かないか」


流石に動物とかの解体などはしたことがないからこれはこのまま放置で良いか。何処の素材が良いのかも分からないし。


「ここにいても何も起こらないし、このまま進むか…。今更だがなんで女神様が言ってた転生場所と違うんだ?」


これは考えても答えは出ないしやめとくか。多分だがアナスタリカ聖王国の近くだとは思うからな。

と考えながら暗い道を歩いて行った。



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