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冒険者ギルド②

さて潰すか…。

私が行こうとするとシルヴィアが手を出して止めた。


「私が先に行くわ。アンナは相手の行動を見てどう攻撃するか考えといて」


「それはダメだよ。それじゃシルヴィアは…」


「アンナ、私が負けると思う?」


そうだよ、シルヴィアはこれでもレベル150を超えている。そこら辺のものなら勝てないはず。


「けど相手ギルドマスターだよ?」


冒険者の長だ。強いに決まってる。鑑定しようと思ったが、何か対策をしているはずだ。反射形なら尚更ヤバイから手は打ちにくい。


「まぁ見といて」


シルヴィアはフィールドの中央に歩いて行った。何故か手に片手剣を持ちながら。


「君が先か、手加減はするからかかっておいで」


「こっちのセリフです。手加減してあげるからかかって来なさい」


うわ!シルヴィア喧嘩売っちゃったよ。わたしの横にいるソフィアさんもオロオロしてるじゃない。


「ほぅ、僕にギルド登録で来た者で初めて言われたよ」


「良かったじゃないですか、あなたの初めてが私みたいな可愛い子で」


「それを自分で言うかな。……失望させないでくれよ」


そういつまた瞬間、グラートはダッシュでシルヴィアの後ろに回り込み斬りかかった。

だが、シルヴィアも反応して片手剣で応対する。


ガギィィン !


グラートの剣を弾き返した。流石にグラートも驚いたようで感心していた。


「ほぅ、これに着いてくるとは…さっきのが嘘ではなさそうだね」


「言っているじゃないですか、手加減してあげるからかかって来なさい」


グラートはそのまま突っ込っこんだ。シルヴィアの剣と鍔迫り合いを起こした。


「力も強いね。君何やっていたの?」


シルヴィアは急に後ろに下がって、グラートの体制を悪くさせるつもりだったが、グラートは体制を崩さなかった。


「ふふ、秘密ですよ。女性は秘密があった方が良いでしょ?」


「はは、そうだね。…これから色々とするけど君は僕に着いてこれるかな?」


グラートはシルヴィアに色々な角度から攻め立てて来た、それらをシルヴィアは片手剣で防いだり、かわしたりして応戦している。これにソフィアさんは横でビックリしている。こんなのは初めて見たのだろう。だがそれでも限界はくる。少しずつだがグラートの攻撃が当たり始めた。


「もう限界なのでは?」


ここまで頑張ったと思うけどなぁ…。剣術スキルを持ってないのにここまでやったんだから。なんで魔法使わないんだろ?


「ええ、限界かも知れないわ」


「おや、諦めるのですか?」


「いいえ、違うわ。少し本気を見せてあげる」


そういうと、剣を下に落とした。

グラートは負けを認めたと一瞬思ったが、目の前にいきなり現れた火の玉を剣でガードして防いだ。グラートはあり得ないと顔に出てくるぐらい驚いた顔でシルヴィアを見ていた。


「まさかあなた…あなたの職業はなんなのですか…」


「私?私の職業は魔法師よ」


「「え!」」


そりゃ驚くよな、さっきまで片手剣振るってたんだからな。


「さっきまで剣を振るってたじゃないですか!」


「別に魔法師でも剣は振れるわ」


まぁ剣は振れるよな。物なんだから。


「なら何故最初から魔法を使わなかったんですか!」


「さっきから言ってるじゃない。『手加減してあげるからかかって来なさい』」


あぁ、そういう意味か。


「はは、僕は最初っから負けていた、と言うことですね」


「違うわよ。あなたが途中で考えを変えていれば、私が負けていたわ。けどこれで終わりだけど。アースバインド」


グラートの周りの土がいきなり陥没して、グラートは顔を残して全て土の中に入ってしまった。


「しかも無詠唱とは………僕の負けだよ。君ならすぐにAランクにもなれるだろう」


「その言葉が聞きたかったわ。ありがとう、そこから出してあげるわ」


グラートは土から出て来た。次は私の番だ。頑張るぞい。


「次は私だね」


「はは、今のを見てまだやるかい?きみも強いんだろ?」


「え?シルヴィアより弱いよ?」


「「え?」」


ここでハモッたのは、グラートとシルヴィアだ。


「アンナ嘘はいけないわ。私より強いでしょ」


「彼女はそう言ってますが?」


「いえ本当ですよ!私の方がステータス全部低いですし」


「そうだけど…」


「まぁ戦って見たら分かるでしょ」


「まぁ、そうですね。戦いましょうか」


グラートは先程と違いちゃんとした構えを取っている。

私は大太刀を鞘に納めたままだ。


「抜かなくていいんですか?その身長と同じくらいある刀」


「良いですよ。これが私の構えですから」


「それが刀でいう居合だったと思いますが、その長さでは…いえ、始めましょうか。ソフィアさんお願いします」


「は、はい!」


先程はそんなことなかったから驚いているのだろう。


「それでは………始め!」


ここでグラートが取る行動は分かる。さっきまでシルヴィアと戦っていたのだ。疲れてるに決まっている。まずは距離をとって戦いたいが、私の武器の射程距離が長過ぎるため、休憩は取れない。時間をかけるのは愚の骨頂、ここで取れる選択は一撃の元に倒すことだ。そうなるとグラートは私に突っ込んでくるはずだ。


合図と同時にグラートはもう目の前にいた。スキルを使ったな。私も使うが。


(身体強化、豪腕、神速、気配遮断、予知、縮地、サンダースピード、アンナ流居合五ノ型「流し」)


「気配遮断」で一瞬だけでも意識を逸らし、「神速」、雷魔法「サンダースピード」で「縮地」をさらに速くさせ、「予知」で攻撃を読み、下にかがみこんで、アンナ流居合五ノ型「流し」で腹元を流れるように斬った。


「ガハッ…」ドサッ


「峰打ちだ…」


リアルで言って見たかったセリフを言えたぞ!やった!


1人で喜んでるのを見ながら、シルヴィアとソフィアさんは感想を言っていた。


「ほらね。私より酷くなったでしょ」


「ギルド長が負けるなんて…今日だけで2回も…まずは助けに行かなきゃ」


「大丈夫よ。アンナが回復魔法で治すと思うし」


「え?アンナさんの職業、侍なのでは?」


「違うわよ。魔法剣士よ」


「えぇ!魔法も剣術も中途半端で、職業「勇者」の劣化版の、あの「魔法剣士」なんですか?」


「本人がそう言ってるわよ?」


「戦闘職で1番弱いとされているあの魔法剣士なのに…ギルド長を一瞬で…凄いですね」


「弱く無いって言ったのに」


こうしてアンナ達の模擬戦闘は終わった。





総合評価が100ptを超えました、ブックマークもたくさんつけて頂いてありがとうございます。

今日は21時にもう一話進みます。

出来ればブックマークと下の評価ボタンを押してください。執筆が捗ります。不備な点があれば感想にて優しく教えてください。よろしくお願いします。

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