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初めての町

私達は今草原のど真ん中にいる。何をしているのかって?そりゃ勿論吐きそうで途中で休憩中なんです!回復魔法で酔いを直しているところだ。


「うぇ〜、なんでシルヴィアはそんなに余裕なの…」


そうシルヴィアはピンピンしてるのだ。私と同じ所にいたよね?なんで?


「私は昔に馬の乗り方を教えてもらって、乗れるようにはなってたくらいだから、少しマシなのよ。アンナは大丈夫なの?」


「もう大丈夫だよ、ふぅー」


シルヴィアはそれを聞いて少し悪そうな顔をして


「そうなの〜?じゃあこれを掛けても大丈夫よね。デタィーレーション」


「え?うぷっ」


シルヴィアが魔法をかけてしまったせいで、私は思いっきり吐いてしまった。


「ゲホゲホ、なに…するのよ…」


「馬で酔ったりしたら一旦吐いた方が良いわよ。はい「クリーン」これで綺麗」


(ふふ、涙目のアンナも可愛い)


「そうなの?ありがとう綺麗にしてくれて」


ふぅ。吐いたら吐いたで楽になったな。今更だけど、今いる草原広いな〜。ペーダソスに聞いてみるか。


「ペダソス、ここってどこなの?」


『何処かは知りませんが、あと少しで目的地の人が沢山住んでいる所に着きます』


「おぉ、じゃあ行こうか。今からはゆっくり行ってね」


『先程は主人がこんな事になってるとは知らず、すみません』


「いいよ。早く街に行きたいからね」


ペーダソスに乗り私達は草原を渡って行った。


--------------------------------------------------------------------


1時間後


「お、あれ道じゃないかな?」


「そうね。街道だわ」


100mほど先に石造りの街道が見えてきた。私達が歩いてきた方向と同じ様に道が伸びていた。


途中に魔物は出てこなかったのだって?ペーダソスの雷魔法で一撃よ。素材は全てアイテムボックスの中に入った。


その道沿いに沿って歩いていると、遠くに壁が見えてきた。あれがペーダソスが言っていた所なのだろう。


「そうだ。入場料っているかな?あと証明書みたいなのも」


異世界定番の証明書の提示と入場料の支払いだ。先に入って冒険者になってから返すのがテンプレだよね。


「入場料はあると思うわ。それでその町の稼ぎになるし。証明書の提示もあると思うわ。昔と方法が変わってなければだけど」


「お金、これでいけるかな?」


私達が持ってるのと違うかったら、持っている分は全てただのゴミだ。金貨は金貨で売れそうだが。


「どうする?ここでちょっと待って、誰か来るのを待ってその人に聞いてみる?」


「ここで待つのも門の所まで行くのも変わらないわ」


「じゃあ、行こうか」


そうな事を話しながら進んでいくと、門の方から兵隊が3人歩いてきた。なんで!まだ何もしてないよ!するつもりないけど。


「多分だけど、アンナのテイムしたペーダソスを見て確認しに来てるんじゃない?」


「そういうことか」


「一応降りておきましょ」


降りていると兵の人が歩いてきた。クロワは後ろのバックの中に隠れてもらった。真ん中にいた髭を生やしたダンディなおじさんが話しかけてきた。


「君たち、このサンダーホースはどうしたんだ?」


ここは真実を話した方が良さそうだな。


「これは私のテイムしたサンダーホースです」


「なに!?」


「おいおい、嬢ちゃん嘘はいかんだろ?」


左横にいた中年のオッサンが言った。が真ん中にいたダンディなおじさんが言い返した。


「いや、本当だ。あのサンダーホースが少女に懐いている。嘘ではないな」


「そんなことをあるんですか?」


右横にいた青年はやはり疑惑があるのだろう。


「あるんだろう。ただ前例がないだけで判断してはいけない。疑ってすまなかったお嬢さん方」


「いいわよ。疑ってしまうのは仕方ないわ。それがあなた達の仕事なんだから」


「はっははは。君ぐらいの小さな子に仕事の事を言われるとわ」


「では隊長、僕は問題なしと報告してきます」


「ああ、頼んだぞザック」


あの青年はザックと言うのか。


「ああそうだ。私の名前はアルノルトだ。では歩きながらですまないが、質問に答えてくれ、まず何故この町に来たかだ」


隣にいた中年のオッサンが紙を取り出して質問の事を書き始めた。


「私達、最近まで森の中で住んでて初めて町に行こうと思って、街道を歩いていたらこの町に着いた感じなので、特に理由はありません」


「ふむ。どこの森からだ?」


「名前は知りませんが、方向はあっちです」


「大樹の森の方か…よく生きていけたな」


「まぁこれでも強いですから」


「その装備などは自分で作ったのか?」


「はい、武器は拾いものですが」


今の私達の装備は、グリーンウルフの革で出来た防具に、私はASOを始めた時に貰える普通の大太刀を持っている。


「なかなかいい出来だな。グリーンウルフか、お嬢さん方は強いのだな」


「あなただって倒せるでしょ」


「そりゃ、大人でしかも傭兵団の隊長だからな。お嬢さん方の歳ぐらいではあれはなかなか厳しかったぞ」


「まぁ、この子がいますし」


そう言いながら私はペーダソスを撫でる。


「そうだったな、サンダーホースがいるんだったな。とお喋りは終わりとして、次に証明書は…持ってないか」


「はい、持ってませんね」


「じゃあ、あとで仮入場券を渡す、それを持っていれば3日間のうちに、お嬢さん方は…強いと思うし冒険者になるといい。そこで冒険者カードを発行してもらったら、門の私の所まで来るといい」


「分かりました」


やっぱり冒険者はあるんだな。


「次に入場料だが、300メルは持っているか?」


「300メル?」


メル?お金が変わったのか?

おじさんはポケットから紙を取り出した


「これが100メル紙幣だ。こんな感じのを持ってないか?」


どうする。金貨でいけるか聞いてみるか?ここは控えめに銀貨でいいか。

そう思い私はバックポケットから銀貨を取り出した瞬間アルノルトさんが、銀貨を持っていた私の手を自分の手で覆うようにした。


「なんてもの取り出すんだ。それは大昔の銀貨だろ。それだけで何千万メルすると思っているんだ」


「え、えぇぇー!?」


確かシルヴィアに聞いた銀貨は日本円でいう10円程度のはずだ。100万倍するなんて驚くわ!私の手持ちには他にも金貨や1番価値があるって言ってた大聖貨もあるんですけど‼︎‼︎


「その感じじゃ、メルは持ってないか。俺が今回は300メル貸しておく、冒険者になって稼いで俺に渡しに来い。それとその銀貨絶対に街中で出すなよ。お嬢さん方は可愛いんだからな」


「ありがとうございます。アルノルトさん」


「質問はこれだけだ。あと3日以内に冒険者カードを見せに来なかったらまた入場料を払うから早く来いよ」


質問が終わると、目の前には高さ10mはある門があった。


「さて、アルーラの町にようこそ」


私達はアルーラの町の中に入っていったのだ。






やっぱりシルヴィアはSですね。


出来ればブックマークと下の評価ボタンを押してください。執筆が捗ります。不備な点があれば感想にて優しく教えてください。よろしくお願いします。

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