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第5試合



4人がそれぞれ自身の控え室に向かってから数分、一番初めに試合をするアーギットは気持ちを落ち着かせるのに吸っていた煙草を灰皿で消す。


「さて、一番槍行きますか」


気持ちを切り替え、壁に立てかけてある赤い2本の槍を持ち部屋から出て、ステージに向かって一直線で歩いて行く。

相手はクリムゾンファンク、第1グループで接近戦では確実に不利なのは分かっているが、自身が使える磨いた腕はこの槍2本を使った槍術のみだ。アンナさんのように優勝は狙っていないが、入賞はしたいので勝ちたい。

それに多数で戦うより、1対1の方が得意である。


「まぁ、相手がどうだろうと出来る限り頑張るか」


呟いから歓声が広がるステージに上がって行った。




アーギットがステージ上に立っているのを見ているアンナとスイゲツは相手のクリムゾンファンクを見て話し合行っていた。


「お主はどっちが勝つと思う?」


「アーギットじゃないかな」


「ほぉ、全く考えてないようだが、そこまでの理由があるのか?」


「まぁ、相手をした事もあるからだね。それに1対1の方が有利な点があるから得意だと思うし」


「有利な点?」


「移動速度がかなり速いんだ。この後見てたらやると思うから、その速さを実際に見たらいいよ」


「お主がそれほど言うのか………少し楽しみだな」


この後クロワの事で色々とあるが、今は試合を見て楽しむとするか。

そう思ったスイゲツは両者揃って、もうすぐ始まろうとしているステージを見たのだ。




ステージ上に立っている2人は何も喋らないまま指定の位置に立ち、それぞれ大剣、槍を構え、ザックの声と共にゴングの音が鳴り響く。


初めに動いたのはアーギットで、何かやられる前に一気に距離を詰めようと一直線に走る。


速い!けど、もう遅い。

もう既にクリムゾンファンクの武器、「血操剣」の射程距離に入っていて、クリムゾンファンクは速さに少し驚くが余裕を持って対処をする。

「血操剣」の能力、半径20m以内の全ての生物の血を操ることが出来、アーギットにもいつも通り内部で血を刃物のように尖らし切り裂こうとする。


そして、アーギットの口から血が垂れ出て、足が止まる。だが、何事も無かったかのようにまた走り出す。


無敵な能力に思える「血操剣」に弱点はあり、1人当たり血を操れる量が少量しか操れず、レベルが高い人にはあまり効かない事がある。


その為、アーギットにはあまり効かずに、自身の槍の間合まで近づく事が出来、槍を突き刺す。


だが、クリムゾンファンクは「血操剣」の弱点は分かっているため、効かないと見るとすぐに剣で防御の態勢に入り、槍を防ぐ。


流石に防がれるか………仕方ない、アレするか。

防がれたアーギットは槍を押し込む力で後ろに戻り、中央まで戻ると、右手の「赤修羅」の能力を発動する。

「赤修羅」の効果で体に紅が纏わり自身のステータスが上昇し、左手の「赤雷針」をその場に突き刺す。


準備は全て出来た。

「赤修羅」を両手で構える。

先程とはまるで違うアーギットにクリムゾンファンクは一動作も見逃さないように警戒するが、アーギットの姿が紅の残像だけが残こして搔き消える。


しまったと思い、どこにいるか見渡そうと右を向こうとした瞬間に、武装が1番薄い所左横腹に槍による一撃が入り、血を吐きながら吹き飛ぶ。

まだステージ上に残っているのを地面を見て確認したクリムゾンファンクは立ち上がり、すぐに剣を構えるが、さっきの場所に既にアーギットは居らず、槍を突き刺した場所に立っていた。


何故移動したのか分からないが、時間が稼げると思い、また「血操剣」の効果を発動しようとするが、発動する直前にまたも左横腹に衝撃が入り、地面に倒れてすぐに立ち上がり剣を振るが、また槍を突き刺した場所に戻っていた。


「さて、あと1、2回叩けば終わるか」


淡々と呟くアーギットをクリムゾンファンクは訳がわからず恐怖の顔で地面にへたり込んで、一瞬で自身の背後に回ったアーギットの一撃で退場したのだった。



大歓声が湧き上がっている観客席でスイゲツは今さっき起こっていた試合の事をアンナと話していた。


「アレは何をしたんだ?」


「今手に持っている赤い槍が、一定時間身体強化の効果を持っていて、もう片方の赤い槍が突き刺した場所に瞬間移動出来る効果だよ。相手に攻撃した際に、万が一防がれて反撃をされる前に回避出来るんだよ」


「なかなかに強いが、1対1じゃないとあまり使えんな」


「1対1の専用武器みたいなものだがら、あんまり人気はなかったけど、アーギットはよく使ってたからねぇ……」


「ん?お主は前に会った事があるのか?」


「う、うん。以前にね」


「そうか、我も以前に会った事があった気がするが………気のせいか」


まだスイゲツにASOの事を話していないアンナはいつかは絶対に話さないといけない事だと思っていても話せていないこの事を、スイゲツが納得出来るように、今後どう話すか今更だが必死に考えるのだった。



夏になり急に気温が跳ね上がっていて、日光ガンガンに当たる所に出掛けていた私は少し熱中症になり、死にかけました。皆さんも熱中症気をつけてください。


よければブックマークと下の評価ボタンを押してください。執筆が捗ります。不備な点があれば報告お願いします。


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