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参上! 怪盗イタッチ  作者: ピラフドリア


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第53話 『アルカード様』

参上! 怪盗イタッチ




第53話

『アルカード様』




 イタッチとラーテルは屋敷の一階のロビーに戻ってきた。ロビーにはイタッチ達が戻ってくるのを待っていたのか、吸血鬼にされたフクロウ警部、ネコ刑事、コン刑事、ダッチ、アンの五人。さらに白髪の男性がいた。


「あの男がみんなを吸血鬼に変えたやつか」


 イタッチは白髪の男性を睨む。イタッチの目線に気づいたのか、男性もイタッチを睨み返した。


「貴様ら……生かしては帰さんぞ。私の宝物を狙う賊めが…………」


 男性は歯を食いしばる。すると、男性にある牙がきらりと光った。


「吸血鬼!!」


 ラーテルは牙を見て警戒する。


「みんなを元に戻しなさい、吸血鬼!!」


 ラーテルは男性に向かって叫ぶ。すると、男性はラーテルを睨む。


「私もこんなことはしたくないのだ。だが、貴様らがこの屋敷に入ってきたのが悪いのだ。……貴様もこの男のように吸血鬼にしてやろう」


 男性がそう言うと、男性の後ろにある扉が開き、中からシンメンタールが現れた。シンメンタールには牙が生えており、すでに吸血鬼にされていた。


「シンメンタール……さん」


 ラーテルは悔しそうに拳を握りしめる。しかし、自分の力だけではシンメンタールを救うことはできない。ラーテルはイタッチに尋ねる。


「イタッチ、どうするんですか?」


「真実を伝えたいところだが、あの様子だ……今は話を聞いてくれないだろう、まずは落ち着いて話せるようにするしかないな」


 イタッチはマントの裏から折り紙を取り出した。そしてその折り紙で剣を作り出す。


「俺達で吸血鬼を倒す。それから吸血鬼と話し合いをしよう」


「はい!!」


 イタッチとラーテルは戦闘体制になる。その様子を見て、男性は二人を睨む。


「私と戦うつもりか。……ならば、貴様らもこのローベル・アルカードの眷属にしてやる」


 ローベルと名乗った男性は、壁に飾られていた剣を手に取る。


「まずは貴様からだ!!」


 ローベルはラーテルを狙って襲いかかる。


「き、来た!!」


 ラーテルは拳を握りしめて構える。


「っ!?」


 ローベルはラーテルに向けて剣を振り下ろしたが、ローベルの振り下ろした剣をイタッチが割り込んで折り紙の剣で受け止めた。

 お互いの剣がぶつかり合い、火花を散らしながら弾き合う。


 剣を構え直したイタッチとローベルは向かい合う形になった。


「ふむ、どうやら先にやられたいようだな」


「俺が自殺志願者だと思うか? 俺に倒されるのは君だよ、吸血鬼!!」


「私を前にしても怯えもしないか。面白い!!」


 イタッチとローベルは剣を振り、お互いの剣をぶつけ合う。ほぼ互角のように感じられるが、少しだけローベルの方が力で混ざっている様子。

 剣をぶつけ合っていると、少しずつだがイタッチが押され始める。


「大丈夫!? イタッチ!!」


 ラーテルが心配して駆け寄ろうとするが、イタッチは指を立てて左右に振る。


「大丈夫。まだまだこっちには手がある」


 剣をぶつけ合っていたイタッチとローベルだが、イタッチは権を捨てて後ろに飛ぶ。ローベルから距離を取ったイタッチはマントの裏から新しい折り紙を取り出す。


「次はコイツだ」


 折り紙を折ってイタッチが作ったのはミサイル。


「発射だ!!」


 ミサイルをローベルに向かって発射する。イタッチ達よりも少し大きめで2メートル程度のミサイル。

 上空を円を描くように飛び、ローベルの頭上に落ちてくる。


「ミサイル……ふん、そんなもので私を倒せるものか」


 ローベルは剣を構えると、落ちてくるミサイルに向かって剣を振る。しかし、剣は届いておらず、剣は空を切る。

 だが、剣は当たっていないはずなのにミサイルは、真っ二つに切断されて空中で爆発した。


「え!? なんで!?」


 ラーテルが驚く中、イタッチはニヤリと笑う。


「これくらいはやるか……」


 ローベルは剣を強く振ることで、風を動かして風の斬撃を飛ばしたのである。ミサイルはその斬撃によって撃墜された。


「ほ、本当にこんな奴に勝てるの……」


 ラーテルがローベルの強さに動揺するが、イタッチはラーテルの肩をポンと叩く。


「勝てる……。だが、そのためには君の力がいる」


「私の力が……?」


「そのためにシンメンタールも君を残したんだ。ラーテル、君の力を貸してくれ」


 イタッチがラーテルに頼む。ラーテルは吸血鬼にされたシンメンタールを一目見た後、イタッチの目を見て頷く。


「分かりました。怪盗イタッチ、今は共闘しましょう」


「ああ、その意気だぜ」


 イタッチとラーテルは並んでローベルと向かい合う。


「二体一か。ならば、こちらも人数を増やすだけだ。来い、眷属ども!!」


 ローベルは眷属であるダッチ達に呼びかける。彼らはふらふらと揺れながら動き出すと、ローベルの前に立ち、守るような体制になった。


「数の有利は私にある。君達もこの子達のように大人しく眷属になるが良い!!」


 ダッチ達はイタッチ達に襲いかかる。イタッチはマントの裏に手を伸ばして、折り紙を取り出そうとするが、イタッチが折り紙を取り出す前にラーテルが動いた。


「ここは任せてください!!」


 ラーテルはイタッチの前に立つと、


「シンメンタールさんを元に戻します!!」










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