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参上! 怪盗イタッチ  作者: ピラフドリア


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第117話 『体術の達人グランド』

参上! 怪盗イタッチ




第117話

『体術の達人グランド』





「痛たぁ……ここはどこっすか?」


 イタッチ達と離れ離れになってしまったコン刑事。周りを見渡すと、そこは飛行船の中だというのに床に土と水を敷き詰めた沼地のような場所にいた。


「起きたか、コン刑事」


「フクロウ警部!! あれ? 警部だけっすか? 他のみんなは……」


 コン刑事の前に立つフクロウ警部以外のメンバーが見当たらない。それに……


「警部、先輩は!? 先輩はどうしたんすか!?」


 気を失っているネコ刑事の姿も見えない。イタッチ達なら無事だろうが、ネコ刑事は現在まともに動けないのだ。

 そんなネコ刑事を心配するコン刑事だが、そんなコン刑事にフクロウ警部は告げる。


「はぁ……君が空中で俺のこと殴り飛ばすからだろ!?」


「え……あー、そういえば、そうだったような……」


 コン刑事は落下中のことを思い出す。落下中に怖かったコン刑事は暴れて、何かを殴った感触があった。あれがフクロウ警部だったようだ。


「それで先輩のこと、離しちゃったんすか……」


「一瞬意識失ったしな……まぁでも、イタッチと一緒のところに行ったのを最後に見れた。アイツと一緒なら大丈夫だろう……」


 二人がそんな会話をしていると、部屋の奥から何者かが歩いてくる。


「お前達が俺の相手か!!」


 現れたのは迷彩服に身を包んだツキノワグマ。頬に十字の傷を持ち、泥の足場だというのに難なく歩いている。

 フクロウ警部はコン刑事を守るように前に立ち、腰につけた拳銃をすぐに抜けるように手をかける。


「何者だ!!」


「俺の名はグランド。マンデリン親衛隊の一人である」


「マンデリン親衛隊……?」


「マンデリン様の忠実なる部下であり、いつ何時もマンデリン様をお守りする、盾であり槍でもあるのが我々だ」


 グランドは腕を組むと、二人を見下す。


「俺は二対一でも構わんぞ。同時に相手してやる、来るがいい」


 グランドは余裕の表情を浮かべ、二人を挑発する。そんなグランドの姿を見たフクロウ警部とコン刑事はお互いに目を合わせて、静かに頷いた。

 そして二人は並んで拳を握る。


「なら、遠慮なく二人で制圧するとしよう」


「すね!」


 戦う意志を見せた二人を見て、グランドは首を傾げる。


「腰につけた武器は使わないのか?」


「丸腰の相手に拳銃を使う気はないさ」


「そうか、それくらいのハンデがあって丁度いいと思ったんだがな。……こぉおおおい!!!!」


 グランドが叫ぶと同時にフクロウ警部とコン刑事は走り出す。途中まで並んで走っていたが、グランドに近づくと左右に分かれ、グランドを右と左に分かれて攻撃する。


「良い連携だな。しかし、所詮は俺の敵ではなぁぁぁい!!!!」


 フクロウ警部とコン刑事は左右からパンチでグランドを狙う。しかし、グランドは左右別々の攻撃だというのに、足を動かさずにその場で両手を使って防いだ。


「なに!?」


「これがジャパニーズポリスの格闘技術か。ヌルい、ヌルいぞ!!」


 フクロウ警部達は次々とパンチや蹴りで次々と攻撃する。しかし、グランドはその攻撃を簡単に受け流していく。


「なんすかこれは!? まるで左右別々に見えているような!?」


「ふん、見えているわけじゃない。だが、あらゆる技を見てきたからこそ、対応できているだけだ!!!!」


 グランドはしゃがんで二人の同時攻撃を避ける。


「……では、そろそろ反撃と行こうか」


 しゃがんだグランドは、地面に手をつくとその手を軸にして身体を回転させる。両足を広げて回転することで、二人の足を引っ掛けて二人を転ばせる。


「しまった……」


「まずはフクロウ、お前からだ!!」


 倒れたフクロウ警部にグランドは飛びつくと、両手で足を掴んで身体を捻ることでフクロウ警部の足を締め付ける。


「ぐぐぐ……」


「これはかつて北国で戦った軍人が使ってた技の一つ……」


「サンボか……」


 フクロウ警部はグランドに完全に捕まり、身動きが取れなくなる。そんなフクロウ警部を助けるため、体制を立て直したコン刑事は回し蹴りでグランドを攻撃する。

 コン刑事の攻撃にグランドは気がつくと、フクロウ警部から離れてコン刑事の攻撃を躱す。


「次は君だ!!」


 グランドはフクロウ警部は背後に回り込むと、腰に手を回してバックドロップを放った。


「ぐ……はっ」


 コン刑事は頭を地面に激突させる。しかし、地面が泥であり、柔らかいため大ダメージを受けずに済む。


「おっと、この技は場所が悪かったな……」


 手応えがなかったため、グランドは頭を掻いて技の選択を反省する。そんなグランドにフクロウ警部は立ち上がると、掴み掛かろうとする。


「よくも天月刑事を!!」


「なら、今度はこれだ!!」


 掴み掛かろうと向かってくるフクロウ警部に向けて、グランドは肘を使って殴る。


「ぐぅっ!?」


 顔に肘が直撃して、フクロウ警部は鼻血を出しながら後ろへよろめいた。


「どうだ? 俺の技は!!!! 俺は一度見た技を再現することができてな。武器を使うものは無理だが、素手の格闘なら誰にも負けない自信があるぞ!!!!」










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