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参上! 怪盗イタッチ  作者: ピラフドリア


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第115話 『マンデリン親衛隊』

参上! 怪盗イタッチ




第115話

『マンデリン親衛隊』





 マンデリンのアジトに侵入したイタッチ達は、ついにマンデリンのいるBフロアへと侵入した。


「嫌な感じの一本道だな……。罠があると考えた方が良さそうだな」


 扉を開けて先に進むと、そこは道幅の狭い一本道。その様子にフクロウ警部は警戒する。


 ここに来るまでにもマンデリンは様々な仕掛けを用意していた。

 フロア間を移動するために必要な鍵、それを持っているマンデリンの部下達、空中のアスレチック。まるで遊んでいるかのような仕掛けを用意し続けているため、ここから先も何かあると警戒すべきだろう。


「ッチ。罠なんて気にしてたらめんどーだ。さっさといくぞ」


 皆が警戒する中、ダッチはお構いなしに進んでいく。


「ダッチさん!!」


 アンが止めようとしたが、意外と問題なくダッチは進んでいる。矢が飛んでくるとか鉄球が転がってくるみたいな、古典的な罠でもあるかと思っていたが、無かったことに皆、ホッと息を吐いた。


「んだよテメェは、さっさと来いよ」


 ダッチの言葉に皆も警戒はしながらも先に進むことにした。


「こういう時のダッチさんは頼りになりますよね。ズケズケ無警戒で行ってくれるので」


「それは褒めてるのか? 貶してるのか?」


「まだ捉え方次第ですね」


「ッチ……」


 アンがダッチを揶揄う中、進む道の先に扉が見えた。

 あの扉を開ければ、この通路も終わるのだろう。

 終わりが見えてきたと皆の警戒心が一瞬途切れたところで、


「ん? なんか踏んだか?」


 先頭を歩いていたダッチが立ち止まる。そして足元を見ると、ダッチの踏んだ床が沈んでいた。

 まるでそこにトラップがあるかのように……。


「まさか……」


 次の瞬間、床に穴が空いて皆落下していく。


「落とし穴かよ!!」


 しっかりと古典的な罠に引っかかるメンバー。落下しながらも、イタッチはマントの裏から折り紙を取り出すと、鎖を作成して上に投げる。

 床に引っ掛けて、その鎖を辿って登るつもりだ。しかし、投げた鎖は弾丸によって弾かれて、引っ掛けることができなかった。


「……さぁ君達はこれからエントリーするんだ。逃しはしないさ」


 落とし穴に落下していく中、上を見上げるとさっきまでイタッチ達のいた場所に人影が現れる。

 それは迷彩服を着た軍人であり、彼らがイタッチの鎖を止めたのだろう。


「また会おう。侵入者達、我々の戦場でな……」


 フクロウ警部は拳銃を上に向けて、軍人達を撃とうとするが、構えた時にはすでに姿を消していた。


「イタッチさん、どうしましょう!? このまま地上まで落とされちゃうんですか?」


 アンは心配そうにイタッチに尋ねる。


「いや、それはないな。上にいた奴らはエントリーがどうのって言ってたろ。となると、このアジト内のどこかに誘導される!」


 イタッチ達が落下していると、下の方の壁から巨大な手のアームが現れる。


「あれでどこに連れていくか決めるってわけか……。みんな、一箇所に固まれ!!」


 イタッチは皆で固まるように指示をする。しかし、落下中の通路は暗く、なかなかうまく集まれない。


「みんないるか!!」


 イタッチは暗闇の中で叫ぶ。しかし、誰の返事もない。


「……もう分断されたか……。いや、一人いるな」


 イタッチは返事はないが、人の気配を感じて空中でその人のことを優しく抱える。やがて落下が終わり、地面に着地するとイタッチ達のことをライトが照らした。


「……ネコ刑事か。……はぁ、フクロウのやつ、落下に手を放させられたな……」


 意識を失っているネコ刑事を置いていくこともできず、イタッチはネコ刑事を背負いながら落ちてきた通路から先へと少し歩く。

 すると、イタッチの頭上だけでなく、部屋全体をライトが照らした。


「ここは……」


 部屋に灯りがつくと、イタッチは目を丸くする。船内だというのに植物で覆われたジャングルのような巨大なドーム状の部屋。

 そんな部屋にイタッチとネコ刑事はやってきていた。振り返ると、二人が落ちてきたであろう穴が見える。しかし、その穴はすぐに閉じられて戻れないようになってしまった。


「さぁ来たか。俺の戦場にやってきたのは君達……」


 部屋の中央にある樹木。その木の根元に迷彩服を着たガゼルがナイフを片手に座っていた。


「何者だ……」


 イタッチが尋ねると、ガゼルは立ち上がる。


「俺はマンデリン親衛隊のヨウだ。ここは俺の部屋、マンデリン様に会いたければ……」


 ヨウは奥にある鋼鉄の扉を指差す。


「あの扉の先に行く必要がある。だが、扉の鍵は俺が持ってる、つまり分かるよな?」


 ヨウはナイフを構えて姿勢を低くする。


「この先に行きたければ、俺から鍵を奪わなければならないということさ」


 ヨウの話を聞き、イタッチはネコ刑事の近くの木のそばに寝かせる。


「マンデリンも面倒なことをする。何度俺達を足止めすれば気が済むんだか……」


「足止め? ククク、さっきまでの奴らならそれも作戦だったかもな。だが、俺達親衛隊は違う。お前達を全員、倒せる実力を持っている……」


「倒せるか。なら、予告してやろう、お前から鍵を奪い取るってな!!」






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