フルビルタス王国設定
◯概要
エラローリア大陸の東側を支配する国で、伝説では二六八〇年前にギルス王が王都ギルス周辺にあったとされるケルハ宮殿で即位して建国したとされる。
その後、ゲセブ暦五二二年にローリアス朝四代アトモス四世の三男であるアレッサンドロ一世が当時の支配者であったギルス王の末裔を称するラキス王の娘を娶り、蛮族を打ち倒して、全土を平定して現在のフルビルタス王国が誕生した。国名は古代フルビルタス語で、水の近くの都という意味で、その名が示す通り、王都ギルス周辺は湧水が豊富である。
世界大戦末期に帝国側に寝返り、そのまま戦勝国側になったという経緯から旧同盟国からは疎まれていたりする。
大戦終結後、王都ギルスが建国間もない帝国に変わって世界経済の中心地として発展したことにより、世界有数の経済大国へと成長していったが、貧富の差の拡大に歯止めが効かず、深刻な社会問題となっている。
◯人口
総人口は85,985,000人。
その内、農業従事者の割合は、総人口の43.5%にあたる37,403,475人。漁業従事者の割合は、総人口の11.6%にあたる9,974,262人。畜産業従事者の割合は、総人口の11.9%にあたる10,232,215人。その他の産業従事者の割合は、総人口の約32.9%にあたる28,375,023人である。(王族25人除く)
◯国土
ハルシェ島を含む3,178,175平方キロメートルの国土は、四方を海と山に囲まれている。都市の大半が沿岸部にあるため、過去に何度か津波による被害を受けており、沿岸部の街は、海と市街地の間に堤防が設けられている。
◯首都
首都は王都ギルス。国内最大の都市で、人口は総人口の約22.8%にあたる19,650,000人。世界で一番人口密度が高い首都でもある。
行政区分は特別行政都市で、一市単独で広域自治体を構成する。市長には県知事と同等の権限が与えられている。
海に面しており、王国に於ける貿易の拠点、玄関口の一つでもあり、沿岸部では漁業が、山間部では茶業を中心とした農業が行われている。
主な観光名所にギルス大拝言堂と市役所本館、ノーク山山頂にある王家の霊廟がある。
ギルスの農業従事者の数は2,554,500人、漁業従事者の数は2,063,250人、畜産業従事者の数は1,866,750人、その他の産業従事者の数は13,165,475人である。(王族25人を除く)
◯宗教
ゲセブ教を国教に定めてはいるが、宗教の自由を憲法で認めている為、国内にはゲセブ教から派生した新宗教やひっそりと受け継がれてきた土着宗教、さらには地球由来の宗教の活動拠点がある。
ちなみに国民の四割がゲセブ教の信徒であり、残りの六割の内訳は、ゲセブ教新派が三割割、オルキス教が一割、地球由来の宗教を含む諸派が一割強いる。残りは無宗教層である。
また、無宗教層は富裕層を中心としている。
◯言葉
公用語はエラローリア語。
◯社会・行政
基本的には世襲制の貴族社会であるが、国政及び王都の政治に関してのみ民衆の関与が認められている。
国家元首は、法王に祝福された世襲制の王(女王)である。王(女王)は国父(国母)であり、主に首相及び閣僚の承認や国賓との会談、祭祀などの宗教活動を含む国事行為を担う。
国政は首相を中心とした内閣に一任されている。
内閣は、上下院の議員の中から首班指名選挙によって選ばれた首相を長とし、その下に貴族から成る上院、民衆が選んだ議員から成る下院が置かれ、政府の政策についての議論や法案の可否を審議する。
現在の首相は、与党第一党のフルビルタス民主連盟を率いるフランツ・トルテ。
地方行政に関してはエラローリア法王国と同じ制度を取っている。また、各地を治める貴族はゲセブ教から護法騎士としての身分も与えられている。
また、エラローリア国王初代の直系の血とギルス王の血を受け継ぐフルビルタス国王とその一族は世界で最も古い王族の血筋の一つとされており、格式の上での地位はエラローリア法王と同格であり、オルキス帝国皇帝よりも上である。
◯気候
北部とアキハール山脈周辺以外は温暖な気候である。
◯産業
森林資源が豊富で、特に林業と農業と漁業が盛んである。西部は製造業が盛ん。その他に貿易や金融業、小売業、製造業が挙げられる。
◯その他
世界が二つの勢力圏に分かれた際に大量の避難民が押し寄せ、その結果として王都と主要都市で経済格差と貧民街が出現し、さらに職にあぶれた者達(割合としてはヲサンクが一番多い)による犯罪が急増してしまった。事態打開のために組合と呼ばれる組織を作り、そこに職にあぶれた者達を所属させて工事などに従事させようとしたが失敗に終わっている。
かつては、王都ギルスの貧民街に犯罪組織の本部があったが、現在はアヌミの東側にあるハツル島にあるに移っている。