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魔法と魔術

◯概要

 魔法とは、神と人の間に存在する精霊という超自然的な存在の力を借りることによって森羅万象の再現などを行う技術のことである。

 人種によって使える魔法は異なっており、ギムウェリアワリルスが火と水の魔法を、ヒマルスが癒しと守りの魔法を、ロアルスが風の魔法を使うことができる。

 

◯魔法の仕組み

 魔法や魔術を使用する際、術者は専用の言語や文字を使用しなくてはならない。この時に使う文字を『マタミ』と言い、これを使った文章、または言葉を『魔法言語(リトノ)』と呼ぶ。 

 マタミは、伝承では神々が精霊を使役するために使う際に用いる言葉とされ、人間を約束の地へと導いた精霊達から授けられたと云われている。また、別の伝承ではマタミは全ての言語の祖ともいわれている。

 マタミは、魔法を発現するための特殊な力が宿った表意文字であり、ソーラルドの人々は三歳から魔法言語を学び始め、五歳で魔法を使えるようになり、七歳の頃には全ての魔法を収めるといわれている。(ただし、魔法の数は魔術のそれと比べると極端に少ない)

 

 魔法の呪文を唱えると電振帯(声帯の付近にある電振帯と呼ばれる器官で微弱な電気を発生させ、声に電気を含ませることができる)が震えて発せられた声の中に微弱な電気が含まれる。この時、言葉の一つ一つが電気信号(或いは電波)となって空気中の魔素と反応することにより固有の現象を再現する。(魔法学的には、口から出た言葉の中に含まれる電気が空気中の魔素と反応して固有の現象を再現していると考えられており、現在の学会では精霊の実在に対して否定的な意見が半数以上を占めている)

 基本的には声だけで操作するが、複雑な呪文の場合は精度を高める目的で指、身振りによって操作をする。

 魔法の威力は空気中に含まれる魔素の量によって左右される。しかし、森羅万象を完全に再現するには空気中の魔素だけでは足りず、再現できる現象は僅かな元素(或いは事象)に限られる上、威力が極めて弱いという特徴がある。神話では神が威力を弱めたためだと言われている


◯魔法の呪文

 マタミは『属性語』と『指示語』の二種類に分けられる。前者は効果を表す言葉で、後者は属性語同士をくっ付けたり、力や効果の増減、範囲の設定、文を完了させて命令を実行させるための言葉である。

 魔法言語は属性語と指示語の二つを組み合わせて表され、詠唱することによってその効果を発揮する。理論上、命令終止形の指示語を付けなければ際限なくくっ付けられることが可能である。

 また、一部の魔法には短縮形が存在する。

 魔法言語は、属性語と指示語で母音が異なっている。

 属性語は主格と動作の二種類に分けられ、主格の母音はa,e、動作の母音はu,oとなっている。指示語の母音はi, Nである。

 子音は共通しており、k/s/t/n/h/m/y/r/w/g/z/b/d/p/vの十五となっている。拗音や撥音があるが、促音はない。


主格に当たる属性語は『あ』と『え』の母音で作り、動作にあたる属性語は『お』と『う』の母音で作る

主格と動作の間にある属性語は拗音、濁音で作る。


◎例文

火の魔法

「AEN BoNuN MoRuI」

「AEI」※短縮形


結界魔法

「KaSeN BoHuN MoRuI」

「KaSeI」※短縮形


◎魔法言語一覧

属性語(主格)

 火=アエ     

 水=カテ

 風=ハメ

 土=ワセ

 光=ラテ

 闇=ヤメ

 癒す=ラメ

 魂=カゲ

 結界=カセ 


属性語(動作)

 自分=オウ

 拘束=オフ

 灯す=モス

 吹く=ノフ

 任意の場所=ボフ

 任意の者/もの=ドツ

 情報=ボヌ

 出現=モル

 封印=ソス

 〜を纏う(着る)=オユ


指示語

 接続指示語=ン(後ろにつける)

 命令終始指示語=イ(文末につける)

 複数形指示語=ズ(接続指示語の前、属性指示語の後に付ける)

 増幅形指示語=ジ(属性指示語の前に付ける)


◯魔術について

 魔法学の発達に伴い今から一五〇年前に生まれたのが魔術と呼ばれるもので、別名、人工魔法ともいわれている。 

 魔術は、電振体の替わりに同じ周波数の電波をエーテル状にした魔素を封入したカートリッジと呼ばれるガラス管の中に通すことによって魔法を再現する技術で、工場や鉄道船舶、自動馬車の動力源、各種魔道具などこの世界のありとあらゆるものに用いられている。

 その潜在魔素量は平均して大気中の一〇倍以上の六〇ブラビとされている。また、カートリッジからは魔法発動時に微量の魔素が放出されるが、魔素は()()()()()()()()()()影響はないといわれている。

 魔術を扱う者を魔術士、或いは魔技師と呼ぶ。

 

◯魔術の仕組み 

 魔術の基本原理は魔法と同じで、詠唱の際に生じる電気信号を人為的に生み出すことで魔法を発動させている。

 使用する魔素が純粋で量も多いため魔法と比べて威力が大きく、四大元素を含む全ての現象を再現することが可能となっている。

 基本的な構造は電気信号を発生させる機器と魔力の元となる魔素を封入したカートリッジと呼ばれるガラス管、リチウムイオン電池などのバッテリーとなっている。


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