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普段の二人はこんなもの


周平視点

 あの後、しっかりシャワーを浴びてから湊は自分の家に戻って行った。


 時東家と穂高家はズブズブの関係だがご飯は自分の家で食べることになっている。そこをキッチリしておかないと湊は時東家に入り浸りになってしまうからだ。

 家族同然だとしても家族をないがしろにすることを俺の両親は許さない。まあ、穂高パパは忙しくてあまり家に帰ってこれないし、穂高ママもそれなりに忙しいので、一人の時は湊は時東家に食べに来る。

 なんか締まらないなぁ。


 現在、俺は穂高家の家の前で湊を待っている。

 女性の支度に比べたら男はすぐに準備は終わるので、大体は朝は俺が待つことになる。

 チャイムを鳴らすかスマホで連絡すれば待たなくて済むのだが、そこは様式美というものである。

 黙って待つのが楽しいのも付き合っているからだ。


 そう時間が経たないうちに玄関が開く。


「待った?」

「いいや今来たとこ」


 このやり取りも中学時代からしているが二人とも飽きていない。それがバカップルの証拠かもしれないが。


「その、昨日はごめん」


 気まずそうに謝る湊。


「ようやく元に戻ったか?」

「うん、シャワー浴びたら恥ずかしさがやって来た」


 湊は困ったように笑う。


 昨日の湊はおかし過ぎた。感情のコントロールが全く出来ていない子供のようだった。

感情のままに動けば大概が失敗するが、湊は能力が高すぎて失敗になるところを強引に成功へ持っていくことが出来る。


「原因は?」


 まあ予想はついている。


「ん~、きっかけは周平が先に学校に行ったのかな」

「やっぱりか」


 当たっていた。


「だからしばらくは私の精神安定剤として一緒にいてね」


 俺の半分は優しさで出来ているのかな?あれは痛み止めか。


「へいへいお姫様のご要望通りにしますよ」

「うむ、それなら姫は恋人繋ぎを所望する」

「武士が入ってね?」


 軽口を言いあいながら、湊の要望の通りに恋人繋ぎをする。


「結構恥ずかしいねこれ」

「ピー発言した人が何を言ってる」

「そちらはそんなに恥ずかしくないよ。事実だし」

「お前のそこら辺の価値観、いまだにわかんねー」


 湊は恥ずかしそうにしながらもニギニギと俺の手を握り確かめていた。


「昨日も嬉しかったけど、今日は胸がほわほわするね」

「ほわほわ?」

「うん、ほわほわ」


 昨日の俺の胸にある心臓は常にアップダウンしかないジェットコースターだったがな。

 独特だがほわほわなら今の気分に合ってるかもしれない。


 学校に着くまでこのままなら毎日でもいいかもしれないな。


「そういえば送った画像見てくれた?バスタオルと湯気で上手く隠せた渾身の出来だったんだけど」

「ほわほわな気分が台無しだよっ!」


 え、なに?マジで送ったの?


「流石に恥ずかしいから外で見たらダメだよ。見るなら家に帰ってからね」

「まだ登校している時間だぞ!今日は午前終わりだけど、蛇の生殺しだ!」

「ふっふっふっ、まんまと引っかかったな。それは孔明の罠だ!」

「どれが罠!?送らなかったの、それとも今絶妙に見れないようにしたの、どっち!?」

「どっちでしょう」


 ぐだぐだになったがこれが俺と湊の普段の感じである。

 画像はあとでフォルダを作って入れておこう。


「純粋な芸術の保護です」キリッ

「使っていいよ、私も使ってるから」

「え?なにを使ってるの?」


ほのぼのだったのにお下品に!(´;ω;`)


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