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朝食の前にタイキックはいかがですか?ただの飯作り回です

他の書くのに集中していて投稿を忘れてた(--;)


周平視点


「ん~その赤丸フンドシは止めてくれ位置がヤバいとすごく恥ずかしい・・・」


 友人の寝言で目が覚めた。


 恐ろしい寝言をいう奴だ。前か後ろで狂気度が変わるぞ。


 昨晩は自宅に友人と戻り、雨乞い2をやる。

 一人より二人の方が攻略しやすかった。特に近隣の村を束ねるボスのハゲ散らかしマッチョを倒すときに、友人に挑発させて後ろから竹やりをグサッと刺して一撃で仕留めたときにはやはりパートナー(生贄)は必要だと感じた。

 ハードモードのラスボス、狂気の赤フンサムライ騎馬軍団には友人に挑発(生贄)させて騎馬軍団のヘイトを友人に集めたところを横からハゲ散らかしマッチョの元配下たちに竹やりを持たせて特攻させた。

 程よく混乱している所に弓矢をプレゼント。

 序盤で死んでいたかと思っていた友人は矢、竹やり、槍、馬を驚異的な反射神経で避け続け竹やりを奪いサムライを刺して槍を奪い一人無双をしていた。

 だから矢を友人メインで射ることこにした。

 隣からおおい!と聞こえてくるが無視だ。クリア寸前の場で友達プレイなんぞしていられるか、最後は裏切りだ。


 そして友人を仕留めかけたとき、バランスブレイカーの日照り神様の登場。

 初のハードモードのクリアはお預けになった。

 全てが日照り神様のおかげでご破算になったのでそのままふて寝した。


 床に二人で雑魚寝したから体がきしむ。

 立ち上がって体を伸ばすとボキボキボキとシャレにならない音が聞こえた。


「いかん、少しは鍛えないと早死にしてしまう」


 そのうち友人の道場に行って負担のかからない鍛えかたを教えてもらおう。

 俺の運動は友人の姉さんの許可が下りなければしてはいけないことになっている。姉さんは武道とインストラクターをされていて、俺の身体のリハビリも手伝ってくれたので俺より俺の身体の状態を知っているのだ。無理のない鍛え方を教えてくれるだろう。


「おい起きろ朝だぞ」


 足で友人を小突く。


「メシが出来たら起こしてくれ・・・」


 それだけ言って俺とは反対側を向いて再び眠りについた。

 今起こしても寝ぼけて使いものにならないのでそのままにしておく。


 湊にモーニングコールと朝ごはんの要望を送る。

 しばらくして返信がきた。

 もしかすると眞子さんと相談していたのかもしれない。

 注文はゆっくり食べれる和食、魚でだ。

 また面倒臭いものを・・・。


「鯵の干物はあったな。漬物は浅漬けでいいか、あとは副菜に俺と友人は足りないから他にもなにか作らないと」


 階段を下りながら献立をまとめていく。事前にある程度考えておくと調理しやすいのだ。


「うわぁ」


 リビングに入ると空気がよどんでいた。


 母達がまた徹夜でドラマを見ていたのであろう、テーブルの上に乾きものとアルコールの飲み物が置かれていた。

 ソファに毛布を頭まで被ったミノムシが二匹。そろそろ年齢どおりの行動をしてほしい。


 ついでに消化に良いモノでも作ってやろう。


 エプロンを着けて気合を入れた。


 まずは予約していたご飯の確認だ。作り終えたときにご飯が炊けてないと最悪だ。今回はちゃんとたけているようだ。


 材料を冷蔵庫から出す。


 鍋を二つ出して水を張り火にかける。IHは火にかけるでいいのか?


 沸騰するまでにキュウリ、大根、ニンジンを食べやすい大きさに切りビニール袋に入れ顆粒だしの素、、酢、塩を目分量で入れる。ついでに塩昆布少々。後は揉んで放置だ。


 沸騰した鍋の一つに卵を入れてスイッチを切る。これも放置。


 もう一つの方には豆腐を賽の目に切って入れる。あ、作る順番を間違えた。

 豆腐を入れたのは弱火にして放置だ。


 開いたコンロに卵焼き機を置いて熱する

卵を数個割って解く、あとネギを小口切りに切って溶いた卵にいれて出汁つゆも適量入れる。

 卵焼き機も熱くなったので油を引いて卵焼きを作る。だし巻きじゃないのかって?素人が作るのだから卵焼きだ。だし巻きは技術的に俺には美味しいモノが作れん。

 出来た卵焼きは皿において熱を取る。そのまま出すので切らなくても問題ない。


 グリルも温め始める。

 

 豆腐を入れた鍋も適当に顆粒出しを入れて味噌を溶き入れた。火を止めるが完成は後だ。


 グリルもいい温度になったのでアジの開きを入れていく。すぐに焦げるので見逃さないようにしないといけない。


 スマホで友人を起こす。必要な時はすぐ起きるんだよなあいつ。


 魚を人数分を焼き終えた。


 お盆をいくつか出して乗せていく。小鉢や調味料は湊の家のを使おう。

 ご飯はお櫃が流石にないので耐熱ボウルに入れてラップだ。

 みそ汁は乾燥あおさを入れて完成。鍋に入れた卵も取り出す。


 よし準備は出来た。

 母達の為に浅漬けと卵は置いていく。胃には優しいだろう。


「ういーす」


 友人が下りてきた。

 二人でお盆を持って湊家に行く。俺が鍵を持っているので片手は開けておかないといかなかった。友人は手だけでなく腕にもお盆を置いている。バランス感覚が凄い。


 そのままダイニングテーブルに置けるのは置いて、器が必要な物は一度キッチンに持っていく。


「あ、連絡するの忘れてた。準備する間にしたくできるだろう」


 湊にすでに家にいることを送る。女性はすっぴんを見せるのは嫌がるからな、こちらもゆっくり準備しよう。


 小鉢を取り出し浅漬けと鍋で放置していた卵、温泉卵を出す。めんつゆでもかければオッケーだ。

 あとはみそ汁とご飯だなと考えていると階段を下りてく音が聞こえてきた。先に湊が下りてきたのだろうか、そう思い階段の方を見た。


 そこには寝ぼけ眼の眞子さんがいた。

 問題はその格好だ。寝間着姿で薄手の生地は眞子さんの身体を強調していた。主に胸を。


ぷるん


「眞子ちゃん!」


 湊が眞子さんと俺の間に入る。


「一度上に行こうか」

「ん~」


 湊は二階に眞子さんを誘導する。寝ぼけている眞子さんは素直に応じたようだ。


「周平あとでタイキック太ももね」


 湊が去り際に死刑宣告した。


「友人よ」

「んあーなに?」


 友人はテレビを見ておりさっきの光景は見ていなかったようだ。よかったなお前は被害にあわないで済むぞ。


「このあと俺は処刑される。あとは頼んだ」

「はあ!?」




「この度は誠に申し訳ございませんでした」

 

 俺は土下座していた。湊に蹴られた太ももがジンジンしてかなり痛いが、今は我慢してでも土下座をしないといけない。


「いえいえ私の方が寝ぼけていたらぬものをお見せしてごめんなさい」


 俺の土下座の相手は同じように土下座をしている眞子さんだ。

 

 暫くして降りてきた二人はちゃんと着替えていた。短時間で容姿を整えられる女性達は凄いな。


 男としてはいたらぬモノではなかったのだが・・・いかん反対側の太ももにもタイキック受けることになってしまう。

 こちらを見ている湊の眉が剣吞な角度になっているのだ。俺の心は読まれているのだろうか。


「いやいや眞子さんがいることを失念していた俺が悪いんで」

「でしたら周平君たちがこちらの方に来る可能性を考えてなかった私の方が・・・」


 二人で謝罪大会だ。

 どちらも自分が悪いと思っているから終わりがない。


「はい謝罪はこれまで。見た周平は悪いし、寝ぼけていた眞子ちゃんも悪かった。お互い悪いと思っています。友人君判決は」

「喧嘩両成敗。それよりも腹が減った。早くメシ食おうぜ」


 湊と友人はダイニングテーブルのイスに座っていて、友人はお腹を鳴らす。

 俺と眞子さんは顔を見合わせて笑うしかなかった。

 俺達もお腹は減っているのだ。


 眞子さんにも座ってもらい、冷めた朝食を温めなおす。不幸中の幸いなのかご飯とみそ汁はよそっていなかったし、アジの開きも少しチンすればいい。


 あ、副菜作るの忘れてた。


「湊、冷蔵庫のもの使っていいか?」

「んーいいよー」


 勝手に使っても構わないのだが言っておかないと湊ママが調理するときにあるはずのものがないは大変困るはずだ。


 野菜が足りないんだよ野菜が。お、ホウレン草があった。鰹節も貰おう。


 さっと水洗いして耐熱容器に入れてラップをして数分チンする。

 その間に他の準備だ。温めなおしたみそ汁をついでご飯もよそうダイニングテーブルが目の前にあるからそのまま出せて楽だな。


 ほうれん草は・・・よし熱は通っているな。水にさらして絞って適当に食べやすいサイズに切って、小鉢に入れて出汁つゆをかける。最後に鰹節で完成だ。


「ほいこれで全部だ」


 ほうれん草のおひたしを出して俺も着席する。


「それではいただきます」

「「いただきます」」

「い、いただきます」


 湊が音頭を取り食材に感謝する。作った俺にはしなくていいが食材に感謝しなかったら許さん。


「・・・これを全部、周平君が?」

「土日は基本俺だな。俺達の親は休みの時は放任主義になるので自分達で作らないと餓えることになるから」


 母達は土日はドラマ見たり、旅行に行ったりするし、オヤジは泊りで釣りに行ったりする今回もそれだ。湊パパは基本仕事で全国を飛び回っている人だ。

 俺と湊も自由に出来るのでどちらかといえばありがたい。


「俺もたまに食べに来るしな」

「友人君は事前に連絡してくれないと困るんだけどね」


 本当にこの馬鹿はいきなりたかりに来るから困る。朝昼なら俺達のを分ければ済むのだが、晩御飯は分けるとこちらの量が寂しくなるので追加で作る羽目になるのだ。


「ちなみに今日のメニューは浅漬けに温泉卵、ほうれん草のおひたし、ネギ入り卵焼き、豆腐とあおさのみそ汁、メインはアジの開きと、寂れた旅館の朝食風となっております」

「ん、あおさが美味しいね」

「ネギ入り卵焼きがメシに合うな」


 湊と友人は色々と評価してくれる。うんうん言ってもらわないと次の料理に反映出来ないからな。


 おそるおそる眞子さんは卵焼きを切り分けて食べた。


「・・・湊ちゃん、実は周平君は四十代の主婦の前世の記憶とか持っています?」


 失礼な。

 少しだけ彼女に執着する普通の男子高校生です。


「私もたまに疑うんだよ。周平、今日の料理の不満は?」

「基本どれも醤油味で微妙、卵焼きは火が通り過ぎ。みそ汁は全体の塩分量からすると、もう少し薄めにしたほうがよかったかもしれん」


 最近は市販のだし汁に頼り過ぎかもしれない。でも便利なんだよなあれ、醤油や顆粒だしの素で調整しなくていいからつい使ってしまう。


「あ、ごめん。デザートを忘れてた。パパっと果物でも切ってくる」

「いいよいいよ。朝はそんなに入らないから。ねえわかるかな眞子ちゃん、出来過ぎる彼氏を持つ女の苦悩」

「ええ、これはかなりヤバいですね。お弁当でも思ってましたが、女子力が高すぎます。53万は超えているんじゃないですか」

「あと掃除、洗濯も完璧。スーパーでは特売を見てから献立を立てるんだよ」

「!?何ですか第二第三形態があるんですか!」


 なにを二人はこそこそ言っているんだ?


「おい友人、卵焼きは男の俺達用だ喰うぞ。ご飯はまだあるからな」

「おう」


 まったく冷める前に食べてほしいものだ。

 ポリポリ

 ん、今日の浅漬けは上手くできたな。



眞子「女子力の差を思い知らされる・・・」

周平「女子力なんて俺には無い」

湊「ちなみに周平の最終形態は成人式後までお預けです」

周平「俺にそんなものはない」


このあとは男女のお勧め映画を二本見てお開きです。ただし無難なもの限定で、周平と友人だと笑いを取りにくるし、眞子も中々のくせ者です。まともなのをチョイスできるのは湊だけです。恋愛もの系ですね。

昼食はさっと周平が作りました。


飯作りが長くなったので省略かな。


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