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自称『ハズレ』の超克者  作者: ロア
「追放」という名目の「家出」
24/29

魔物との遭遇 その4

普段は小説を読む側のド素人が暇つぶしに書いてみた作品ですので、読者の皆様も暇つぶし感覚で気ままに読んでいただけたら幸いです。また、本業の方が忙しいときがありますので、感想や評価を読むことはあまりできないかかもしれません。ご理解のほどよろしくお願いします。




あと3匹。ここでステータスの差を使ってゴリ押しすることはできるが、どうせなら今の自分の力を詳細に調べたい。


「そうと決まったら、とりあえず最初は...」


ー || ー 


「放置してた荷物をしまっておかないとな。」


俺は空属性魔法で自分が荷物を置いていた場所に空間転移(テレポート)し、自分が創造した異空間に入れておいた。これで今後はわざわざ荷物の危険に気を使わないですむ。さっきは巨大な斬撃を移動させたから魔力をゴッソリと持っていかれたが、俺の体一つほどならたいした消費ではないし、おそらくだが目に見える範囲内での移動ならそこまでの量は費やさなくて済む。ちなみに、なぜわざわざ自分の体を移動させたのかというと、デカグモに囲まれている状況がちょっと不快だったからだ。


そして、このテレポートを利用して編み出したのが空間創造(オリジナルゾーン)だ。自分でもなぜ気圧による攻撃魔法は生み出せないのにこっちは上手くいくのかはわからない(異空間創造のほうはマンガやアニメでよく見ていたからかもしれない)が、この魔法を使って永久に入れた瞬間の状態を保持し続けることができる異空間を創造した。


「...これができるなら、気圧魔法もいけるかもしれないな。あとでやってみるか。...あ、そうだった。こいつらも回収しとくかー。」


荷物をしまった後、その場で20メルト先に散らばっているクモの残骸らを全て異空間に移動させる。タランチュラは窒息死だし、赤グモのほうも表面を傷つけていないから、ギルドに買い取ってもらうも良し、武器や防具の材料にするも良し。使用先はあとで決めるとしてまずは、


「さっきの言葉はナシだ。ちゃちゃっと片づけますか。」


そう言葉を口にした瞬間、3匹のクモの足元に魔法陣が現れ...


ゴオッ!!!


という音とともに赤白い光が各個体を包みこむ。


「え、もしかして俺なにかフラグ立てちゃった?」


十秒後、その光が消えうせた後の姿は、さっきまでのただデカくて真っ黒なクモではなく、二本足で立ち、赤白い肌で覆われた、短い角が額に2本ついている、言葉で表現するならそう...人間を吸収して第2形態に変身した昆虫型モンスターみたいなところだ。表面は蜘蛛の外殻を受け継いでいるため、なんなら生身の人間よりも丈夫だ。


「うーん、今の俺じゃこれはちょっとヤバいかも...」



スパイダーロード(使役者の加護)

〈ステータス〉レベル45

体力  182

筋力  174

敏捷力 196

耐久力 160

魔力  180

〈通常スキル〉

『思念伝達』(レベル7/10)『視覚共有』(レベル7/10)


さっきの魔法陣の影響でステータスが前の2倍になっている。それに対して俺のステータスは、


イオ=ウォルク



〈ステータス〉レベル32

体力  200(+30)

筋力  200(+30)

敏捷力 200(+30)

耐久力 196(+30)

魔力  256(+40)

〈以下省略〉


― 魔力以外はステータスに差がないんだよなぁ...


さっきのクモ2匹倒したことでまたレベルが上がったのだが、上がり幅に関してはもうツッコまないことにした。そんなことよりも目の前の状況を打開するほうが最優先だし。


― 何か策を講じないt


「キサマハ、ナニガモクテキダ」



.........



「しゃ、しゃべったぁぁ!?」


なんで!? さっきまで「ギィ」としか言わなかったのに、急に流暢にしゃべり始めたんですけど!? もしかして加護を受けたから? いや、もしかしなくても加護が原因だよね? 加護ってそんなに凄いものなの!? っていうか、よくよく考えたら俺一応天使なのにあのクソ女神から加護とか貰ってないんですけど!? なんかパワーバランスが何たらかんたら言ってたけど、ちょっとくらい貰っても良くね? 防御系バフでもいいのになんでやってくれねぇんだ!


「オドロカセテシマッテ、スマナイ。ダガイマハ、キサマトノ、タイワガ、ヒツヨウナノダ。」


「はっ! あぁいや、ちょっと驚いたが、今は大丈夫だ。ちなみに、お前の主というのは人間なのか?見た目も人間に近くなってるし。」


そう、こいつらを使役しているやつが仮に人間だとしたら合点がいく。鑑定ゴーグルからも分かる通り、こいつらは今、使役者の加護が付いてる。だから、あの魔法陣を発動させたのは使役者だ。そして、使役者の影響をこいつらが受けていると仮定すれば全て辻褄が合う! そうだ、そうに違いない。あとは、その主とかいうやつに質問攻めしてその過程を知ることができたら、『鍛治師』の能力で活用できr


「イヤ、ワガアルジハ、ワレラト、オナジヨウナ、スガタダ。」



 .......



「なんでだぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


おかしいだろ!俺の推理が当たらないなんてありえない!あのメガネ少年も舌を巻くほどの洞察力を俺は兼ね備えているはずなのに! なんで昆虫型のモンスターの配下が言語能力を獲得できるんだよ!


っていうか、そもそもモンスターが魔法陣を発動させることなんてできるのか?相当イメージ力がないと魔法を発動させることなんて出来なかったはずだぞ!?


「ナニカ、ナットクイカナイコトデモ、アルノダロウガ、コチラモ、ジカンガナイ。ヨウケンヲ、イワセテモラウ。」


「うっ! す、すまない...... ただし手短に頼む。こっちもここにいられる時間は限られているからな。」


「デハ......サイショニモ、イッタガ、オマエノ、モクテキニツイテ、キキタイ。ソシテ、ワタシノアルジニ、アッテモライタイ。」


「なんだ、そんなことか。俺はこの洞窟を抜けてなるべく東に行きたいんだよ。もともとあんたらとはぶつかり合うつもりじゃなかったんだ。通せんぼしてたお仲間さんらを倒したらその一体があんたらを呼んだんだ。あんたらもそれでここまで来たんだろ?」


「ソレハ、スマナイ。ワガアルジカラ、オマエヲ、ムリヤリニデモ、ツレテクルヨウニ、メイレイサレタノダ。カンチガイ、サセテシマッタ、ヨウダナ。」


「お、おぉ、それに関してはまぁ構わないけど、あんたらの主人が俺を連れてくるようにって、何か理由は聞いてないのか?」


「ソレハ、キイテナイガ、ワガアルジハ、『ヤットミツケタ』、トイッテイタゾ。」


― 『見つけた』...ということは俺を探してたのか? でも、俺もといグランは父親の命でほとんど公の場以外の外出は禁じられていたからなぁ。俺を探してるっていうヤツがいるはずないし。なんか胡散臭いなぁ...


「主が俺を探しているのは分かったが、あんたらは俺をどうしたいんだ?」


「ワレラノ、モクテキハ、キサマヲ、ムリヤリニデモ、アルジノモトヘ、ツレテイクコトダ。」


「......嫌だと言ったら?」


「ゴタイフマンゾクニシテデモ、オマエヲ、アルジノモトヘ、ツレテイク。」


五体不満足なんて言葉も知ってんのかよと思ったが、もうめんどくさいのでそこには触れない。それよりも、この状況をどう乗り越えるかの方が問題だが、ひとまずこいつらの要求に従うか。俺は剣を異空間に投げ込み両手を上げて、


「分かった。お前らの主に会わせてくれないか? 俺もさっさとここから離れたいのでね。」


「ソノコトバヲ、コウドウデシメシテクレテ、カンシャスル。デハ、ワレラニツイテコイ。」


3匹が洞窟に向かって歩き出そうとした瞬間、



  ズバッッッ!!



1匹の頭が胴体と離ればなれになった。


「!? ナニヲシタ、キサマ! ワレラノヨウキュウヲ、ノンダノデハナカッタノカ!?」


単純なことだ。異空間に剣をポイとした時に、飛ぶ斬撃を発動させて、それをクモの真後ろに展開した出入り口から外に出した。それだけだ。


「悪いな、気が変わった。お前らのご主人様には会ってやるけどさー...


 ...一人で行くことに決めたよ。」


「キサマ...!!」


残った2匹はこちらを向いて戦闘態勢に入るが、俺も既に剣を取り出している。


ー ステータスはほぼ互角。ならこの戦闘で重要となる手札は、両者ともにスキルと魔法だ。俺のカード内容の全部を相手はまだ把握していない。だが、それはこっちも同じで、相手はまだ一回も魔法を発動していない。だからまずは...


俺は小手調べにさっきから使っている斬撃波(スラッシュ・ウェーブ)を繰り出す。

ちなみに、この技は斬撃を空気の振動に乗せて繰り出すものだから、よ〜く目を凝らせば空中に歪みが生じているのが分かる。ただ見えたとしても、この波は別にゆっくり動いているわけではないため、波を把握するために突っ立っていると当然だが体が真っ二つになる。いわゆる牽制攻撃、相手の実力を測るのにぴったりな初撃として発動させたのだが...


ドゴォォォォォン!!


2匹の人型クモは後ろに下がりながら、自身の前に10メルト弱の岩壁を地面から出現させた。どうやら、俺が赤グモやらタランチュラやらを倒した時のことを『視覚共有』で分析したのだろう。俺が放つ直前にはバックステップを取る体勢をとっていた。ただ、斬撃波を目で捉えることはできていないらしく、岩壁の切れ目を利用して2匹とも回避してみせた。


直接見えなくても物体を通して間接的に発見するという、普通の人間でもあまり思いつかなさそうな対応だったので少し驚いたが、それと相手の隙を見逃すことはまた別だ。俺は地面を強く踏み込んで、高さ1メルト強の壁の上に着地する。そして、


「まずは1匹。」


俺の斬撃で斬り飛ばされ空中に2つ浮いている壁の一部分を、クモの1匹の真上に転移させた。さらにそこから、もう1匹が生成した壁を2匹の間に分断させるような形で転移させる。これでほんの少し時間を稼ぐ。畳み掛けるようにして、残っているもう一つの壁をさらに上から落とす。自分で生み出した壁で死んでしまうのは少し気の毒だが、使えるものはなんでも使わなきゃね。


岩に押し潰されて動けなくなっているデカグモから視線を外し、俺はもう1匹の正面に立ち塞がる。


「...ナゼ、ワレラニ、ハムカウ!?」


味方の救助に向かえないもどかしさと自分の言い分を相手が理解してくれない苛立ちを抱えているのか、さっきよりもやや大きな声で俺に問いかけてきた。


「だから言ったじゃん。気が変わったって。俺一人で向かうことにしたって。なんかお前らについて行ったら嫌な予感がしたんだー。」


「ソンナ、カンジョウニ、マカセタ、リユウデ、ワレラヲ、コロスノカ!?」


「人間っていうのは、ときどき合理性よりも感情や直感を優先しちゃう生き物なんだよ。そうだ、今の俺のとっておきを見せてやるよ。」


俺はそう言った後に、クモ人間に狙いを定めたまま強くイメージする。直後、


ビュォォォォォオオオオオオ!!


という音と共に、相手を取り囲むような形で徐々に空気の渦、すなわちちょっとした竜巻が出来上がる。さらに、その勢いはとどまることを知らずに規模がだんだん大きくなっていった。


「ナン...コレ...コンナ...ハジ...ミタ...」


「え? なんて言ったー?」


風が起こす轟音のせいで、外側にいる俺は内側にいる相手の言葉が途切れ途切れでしか聞こえない。まぁ、緩めるつもりは無いけど。

俺が竜巻の回転数をある程度上げたところで、相手は耐えきれなくなったのか、宙に浮かび上がった。


「おおー、すごい勢いになったー。やっぱり自分で強風を生み出すのって厨二感があって興奮するなぁ。」


ちなみに俺作の竜巻の規模は直径10メルトほどではあるから、正式には竜巻とは言えないかもしれないが、まぁ相手を浮かせて身動きを取らせないようにするためだけに作ったから合格だ。


「あんたの敏捷力が俺と変わらないからね。地上戦でやりあってたら時間を食ってお仲間さんが復帰してくるだろうから、さっさと片づけさせてもらうよ。」


俺は竜巻に向けていた意識を消して、腰に差していた剣の鞘に手を添える。次の瞬間、さっきまであんなに周囲に被害を及ぼしていた竜巻が跡形もなく消え去り、それに身を任せていたクモ人間は空中に放り出される状態になった。


― 浮遊することができないあんたは、とっさに周囲を確認して糸をくっつけられる場所を見つけようとする。つまりその一瞬、あんたは無防備な状態になる!




― || ―   キンッ......ドサッ 




俺はテレポートでクモ人間の背後に移動し、首元を一太刀浴びせた。もちろん、「耐久力貫通」「外殻貫通」を添えて。


「...いやぁ、やっぱり便利だなテレポート。というよりも空属性に感謝した方が良いのかな?」


空属性って希少で未知な属性であるがゆえに「ハズレ」って言われてるだけで、普通に万能チートの部類に属すると思う。空を飛べるし、瞬間移動できるし、斬撃飛ばせるし、なにより荷物を持たないから便利すぎ!


「最初から強いって言われるスキルを持つのも嬉しいけど、一見するとどうなんかなっていうやつを少し頭ひねって使っていくのもひとつの醍醐味だよな!!...ヨシッ、あと1体。ってあれ?」


後ろを振り返ると、岩壁に押さえつけられているはずのクモ人間の姿がなかった、っと思いきやよくよく見てみると岩から腕だけが飛び出している。赤い液体とともに。


「...もしかしなくても俺、やっちゃった感じ?」


さぁ、今から1対1のタイマンだ!! と思って張り切ってたが、どうやら体力・筋力ともに200弱では10メルトの岩には耐え切れなかったらしい。完全に俺の推測ミスだ。


「ちょっと物足りなかったけど、倒せたから結果オーライとしておこう。わりぃな、あんたらの主の言い分を断った場合のことを考えて、先にあんたらを倒しておこうと決めたんだ。自己防衛っていう理由で許してくれ...はしないよなぁ。そのかわりと言ってはなんだけど、あんたらの骸、有効活用させてもらうから。」


俺は散らばっている黒グモの遺体を異空間に回収する。蜘蛛の皮膚って頑丈だからそこそこやれるよな? と考えていると、


ドスン、ドスン!!


という轟音が周囲の空気を振動させている。どうやら、俺やクモの軍勢が出てきた洞窟の中から聞こえているようだ。


「あ、そういえば、音も空気を通して伝わっているんだよな。何かの技として使えるかも。」


などと呑気な独り言を口にしながらも、目はしっかりと音の発生場所へ向けている。


「さてさて、ようやっと主の登場かな?」




―――――――――――――




イオ=ウォルク



〈ステータス〉レベル34

体力  212(+12)

筋力  212(+12)

敏捷力 212(+12)

耐久力 208(+12)

魔力  280(+24)


〈特殊スキル〉

『貫通』(レベルMax)


〈通常スキル〉BP1454

『偽装』(レベルMax)


〈職業〉

『鍛冶師』(レベルMax)




キリの良いところまで書こうと思って筆...じゃなくて打ち込んでいたら、気が付けばこんなにも長くなっていました。作家さんや漫画家さんってすごいなぁ。行き当たりばったりでストーリーを書いていると、「あ、あれも書きたい。これも書きたい。」と細かいアイデアが浮かんできてズルズルとなってしまいましたが、次話からようやく新しい展開にもっていけそうです。ようやくヒロインが出てくるのか!?


...と言いたいところですが、1話目と2話目の内容が個人的に引っかかっていまして。もしかしたら先にそっちの修正を行うかもしれません(見返してみてストーリーの入りとしてあまり面白くないな、と感じました)。ちなみに、今後の話の流れに行き詰ったゆえの着手というわけではないです。大まかな流れは2~3年後先まで決めていますので。



こんなド素人の作品を読んでいただいた読者の皆様、誠にありがとうございます。これを伝えるのは二度目になりますが、筆者自身は暇つぶしとして頭の中で思いついた世界を文章にしてみただけですので、投稿頻度は不定期になります。ご理解いただけるとありがたいです。

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