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自称『ハズレ』の超克者  作者: ロア
「追放」という名目の「家出」
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プロローグ(天授の日前日)

普段は小説を読む側のド素人が暇つぶしに書いてみた作品ですので、読者の皆様も暇つぶし感覚で気ままに読んでいただけたら幸いです。また、本業の方が忙しいときがありますので、感想や評価を読むことはあまりできないかかもしれません。ご理解のほどよろしくお願いします。



ちなみに、転生前の記憶を手に入れるのは2~3話先になります。それを踏まえたうえでお読みいただけるとありがたいです。



どの世界の人間でも必ず自分と他人を比較してしまう瞬間があると僕は思っている。

比較することで自分を奮い立たせるのか、自分を卑下するのか、あるいは他人を恨んでしまうのかは人それぞれだが、誰しもが一度は行ったことがあるであろう行動のひとつ。

その比較対象は数多く存在するだろう ― 富・地位・名声・栄誉・身体能力・学力など数えきれないほどに。

そしてこの世界で、その中の最たるものの一つとして挙げられるのが......



『スキル』と『職業』だ。


『スキル』は前の世界では技術的なことを指していたが、こっちの世界では先天的に獲得することができる特殊能力を表す。もちろん、後天的に ― 魔物やらを倒したり、何らかの作業を繰り返すことで ― 手に入れることもあるが、それは今は置いておくとしよう。


もう一つの『職業』は、基本的に『スキル』を補佐するような機能であり、有名な例として『賢者』という特殊スキルを持った人は『魔導士』という職業を保持するというケースがある。

しかしあくまで「基本的」なだけであり、例外も存在する。


それが通称『ハズレスキル』・『ハズレ職業』である。スキルや職業が存在し重視されるこの世界では、所持するスキルが有用性が高く強力であるほど世間から讃えられ、地位や名誉につながる。強力・有用なスキルは国にとっては重要な防衛力・即戦力として役立つからだ。


だが、「ハズレ」は社会システムを支えはするものの有用なものになるまでに時間がかかるものや、最悪の場合は一生の時間をかけても全く役に立たないものであるために、世間からそう呼ばれている。もしかしたら君も過去に何度か言われたかもしれないな。


さらにタチが悪いのが、この『スキル』と『職業』は天から授けられたもの、すなわち「運」なのだ。つまり、各個人に対して、倫理的な善悪関係なく与えられるものが生まれた瞬間に決まっているのだ。そういう意味では、君は異質な存在だ。

スキルと職業によって、ある者は将来への希望を持ち、ある者は現実への絶望に直面する。ある意味でこの二つは無慈悲な存在だと言えよう。


ただ「ハズレ」のなかには、使い方を少しひねるだけで規格外の存在に成り上がるものもあれば、逆に国を滅ぼすほど強すぎるがゆえにあえて世間からハズレだと評価されてしまっているものもある。まぁ簡単に言うと、「チートとハズレは紙一重」っていうことだ。これを読んでいる君なら今までのことを全部理解してくれているだろう。


そんないわゆる「ハズレ」代表であり、過去の記憶を思い出した、僕と同類の君ならば、


「ハルトー、そろそろ時間だよー! はやく次の世界に行こうよー!!」

「...分かった! あと数分で準備は終わるから!!」




僕が離れた後のこの星をより幸ある世界に変えられると信じている......




-------




ぼくの名前はグラン・ヘレクレス、明日で10才になる普通の少年です。

ぼくはヴァロニア暦1,000年 -- 勇者ヴァロニアとそのパーティーが魔王をたおしてちょうど1,000年後 -- にリーゼウスという名前の王国のヘレクレス侯しゃくの次男として生まれました。


ヘレクレス侯しゃく家は代々、若いときに剣士や騎士として王様や父上を守る仕事をしながら父上の政治の仕事の手伝いをするらしくて、父上の姓を子供のだれかが引きついだらその人を中心に兄弟がみんなしっかりと政治に関わっていく。そういったシステムを受けついでいるんだそうです。


 ...え?今の話では普通の少年には聞こえないって?

たしかに立場に関しては普通ではないですけど、それ以外は普通ですよ。頭の良さだって平均ぐらいですし、武術とかもさっきのシステムのおかげで指導を受けたりはしてますけど、他の貴族といっしょに受けるので、成績は他の貴族の子と同じくらいですね。能力面でいったら普通のレベルですよ .... 多分。

あ、でも得意とかではないですけど、他の子と比べて一つだけ好きだって言えるものがあるんです。それはですね・・・


魔術です! 


理由はとても単純。何もないところから火とか水とかが出てくるんですよ! とっても面白いじゃないですか! どういう理屈で出来てるのかなぁと気になるんですよ! 武術なんかよりもずっと楽しそう! だからぼくはいつも父上やその家来さんたちが魔法を練習しているのをじーっとながめているんです。

魔法は10才になってからじゃないと教えてくれないからね...


なんで魔法は10才からなのかというと、国の法で決められているからで、さらに10才になると「天授のぎしき」というのが行われるからなんです。



「天授のぎしき」というのは昔からの伝統日で、人間が女神さまから力のほんの一部を分け与えてくれると伝えられているという大切な日なんです。一人前だといわれる年の10才になった日に発生するんです。

そして明日が、ぼくが10才になる誕生日で、つまりぼくの「天授の日」なんです!


こんなド素人の作品を読んでいただいた読者の皆様、誠にありがとうございます。これを伝えるのは二度目になりますが、筆者自身は暇つぶしとして頭の中で思いついた世界を文章にしてみただけですので、投稿頻度は不定期になります。ご理解いただけるとありがたいです。

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