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9話

 ストレージはゲームでの仕様の様に入れた物が劣化しないので便利だよね。

 ニ週間前に狩って解体したうさぎ肉が新鮮なままで使えるんだから。


 まずはうさぎの肉を部位ごとに別け塩を振り網の上に並べて焼いていく、しばらくしたらひっくり返して焼き、いい感じに焼けたら皿に乗せてテーブルに乗せる。


「悪いな」


「いえいえ」


 何故料理をしていたか。カーラさんが蒸留酒で作ったお酒を気に入ってしまい、もっと飲みたそうにしてたので蒸留酒誕生記念として簡単にニ人でお祝いをすることにした、のだが。

 カーラさんが酔ってきたのか話しの流れで、昔使ってたBランクの冒険者証を見たいか?と聞かれたので「見せて」と言ったら、いきなりカーラさんの手に冒険者証が現れた。


 カーラさんはたぶん今まで子供に同じ事して「すげーもっかい見せてー」とか「どうやってるのーすごーい」とか喜ばれたのだろう。だがしか〜し、僕には通じないよ。

「それって異空間収納とかアイテムボックスでしょ」と、問い詰めたら簡単にアイテムボックスだとゲロった。しかも流れでハーフエルフと言うことも。

 アイテムボックスは誰にもバラさないでとお願いされたので、どうせなら秘密を共有した方が良いと思いカーラさんの前でいきなり硬貨を出して見せた。

 最初は驚いていたが、同じようなスキルの話しで盛り上がり酒のペースも上がった。そして酔ったカーラさんは昼食を食べていない駄々をこねたのでうさぎの肉の塩焼きを作って持ってきた所だ。


 それと、最初カーラさんの部屋に入った時の感じた違和感は生活空間に物が少なかったからだった。ただアイテムボックス持ちなら納得した。


「カーラさんのアイテムボックスってスキルですよね」


「そうだ、オレのはスキルだよ。スキルだから使う時に魔力が発生しないからバレた事がなかったんだ。アレンのもスキルだろ?さっき魔力を感じなかったから」


「そうです。僕もスキルですね。違和感はあったんですが冒険者証を出した時に確信しましたね」


「なるほどなぁ、同じスキル持ちにはバレるんだな、覚えておくよ」


「とりあえず僕も気を付けます。ちなみに僕のも同じ収納系のスキルですが、アイテムボックスではなくストレージといいます」


「へぇ、スキルの名前が違うのか。仕様も違うのかな?」


「さぁ?カーラさんのアイテムボックスは何でも入りますか?あと時間の流れとかは?」


「オレのは基本何でも入るが生き物は入らないな、時間は肉とかを入れたら一年くらいは持つかな」


「なるほど、とてもゆっくり時間が流れてる感じですね。ストレージは時間の流れが完全に止まってます」


「それは凄いな、容量はとかはどのくらいなんだ?」


「容量はまだ分からないですね」


「それはそうか、この村にしかいないから入れる物がないしな」


「そうですね、でもきっとこの村もその内大きく発展して、収納に入りきらないくらいにいろんな物が手に入るようになりますよ」


「蒸留酒をこの村の産業にして人と物を集めるつもりだな?その為に蒸留器を作ったんだな?」


「蒸留酒はまだ通過点ですよ?」


「何だ、他にも何かあるのか?」


「んー、あるにはありますよ。何にしてもカーラさんもきっと忙しくなりますね」


「まぁ、ほどほどにな、それにしても蒸留酒はいいな」


「ところで僕には蒸留酒を美味しく飲む為の秘密があります」


「秘密ですよ」と言ってカーラさんのコップの上で氷魔法を使う。


「ロックアイス」


 するとカーラさんの持つコップにゴルフボールくらいの丸い氷が数個落ちる


「おまっ、これ、氷魔法じゃねーか!」


「ホントに秘密ですよ?あっ、良く混ぜて冷たくして飲むと美味しいです」


「え、あ、うん、そうか、まぁ、いいか、混ぜて飲むんだな? ······氷を入れるとめちゃくちゃ美味いな!」


「でしょー、やっぱお酒は冷たいのが最高ですよ」





 カーラさんと実験&完成会を終えて屋敷に帰ってから、父さんにはカーラさんの所に来たオーク······ガストル侯爵の私兵と思われるガラの悪い連中のことを報告しておいた。




 翌日。


 毎朝のランニングも最近では走れる距離も長くなった。だいたい5kmくらいかな。素振りも100回3セットはできる様になったし、そろそろ距離と回数を増やすかな。


 最近剣術の鍛錬の休憩中によくやる事がある。

 自分以外もあるあるだと思うけど、子供の頃ってアニメやマンガを見た時や見た後に真似しなかった?真似したよね?もしかしたらーとか考えたよね?有名どころだと○○○○波ーとかまぁそんな感じの。

 それで魔法が使える世界だし、もしかしたらーと思って色々試した結果使えるようになったのが〈ロックアイス〉氷魔法。


 何故ロックアイスだったのか?

 鍛錬で汗だくになり喉が乾いたので、冷たくキンキンに冷えたコップにロックアイスが入った水を飲むこと想像しながら ぬるい水の入ったコップの上に手をかざしてみた。ロックアイスが欲しい!と強く思いながらやってみたらロックアイスが出た。


 ロックアイスが使えるようになったから休憩中によく他の魔法も想像しながら使ってみるが、ロックアイスの時と何が違う?のか、魔法を使う時に感じる魔力が抜ける感覚がない。



 午後は予定が無いので魔法で色々やってみようと思い、昼食後に蜂の巣箱を見るついでに林に来た。

 まず巣箱を確認すると、ニつの巣箱から蜂が出入りしているのを確認できた。これで蜂が出入りしてる巣箱は三つになった。これならハチミツが取れるかもしれない。


 一人林の奥に向い倒木に座り、まずはステータスの確認する。



名前:アレン・エバンス

ドウェイン王国エバンス男爵家三男

性別:男

年齢:7歳


体力:49

魔力:2114

知力:69

瞬発力:30

幸運度:31


スキル

火魔法:LV4

水魔法:LV4

風魔法:LV4

土魔法:LV4

氷魔法:LV2

雷魔法:LV1

光魔法:LV1

闇魔法:LV1

時空魔法:LV1

重力魔法:LV1

治癒魔法:LV1

剣術:LV4

槍術:LV2

格闘術:LV2

木工職人:LV1

調理師:LV5

気配察知

魔力感知

魔力操作

魔法制御

唱和破棄

省略唱和

多重唱和

無唱和


固有スキル

鑑定眼、ストレージ、ワールドマップ


称号

神々の使徒


加護

創造神レキエルの加護

魔法神エリエルの加護

武神カリエルの加護



 基本値が若干上がり、とうとう氷魔法のレベルが上がった。


 ステータスを見て思ったのは、魔法LV1はその魔法に目覚めている状態で、魔法が使えるようになるとLVが2に上がるらしい。


 となると四属性の時のようにすれば良いはずだ。火魔法は指先にマッチを使った時の火に似た着火、水魔法はコップ一杯分くらいの水が出るウォーター、風魔法はそよ風程度の風が吹くエアー、土魔法は手に握れる程度の石が出るだけのロック、そして氷魔法もゴルフボール程度の氷の固まり出るロックアイス。


 もしかしたら最初は必ず最も初歩の習得が必要なのかも知れない、確かに最初魔法の勉強を始める前、アニメの記憶があるからかウォーターが使えるようになる前に、ウォーターボールとかみたいな飛ばす魔法ばかり練習してたが全然使えなかった。


 氷魔法でその可能性が分かったから、まだLV1の初歩魔法を考える。


 そうなるとまず雷魔法だとなんだろ?雷だから基本電気だと思うけど。

 電気······雷······初歩か······うーん。


 自然界に電気が生れるのって、摩擦?だよね。確か雷は雲の中で水がぶつかって発生した電気が雲の中溜まった後地上に放電される現象が雷······で、初歩だからー。


 初歩は摩擦?でも摩擦は電気では無くきっかけ?だから······。


 摩擦で発生した電気······あっ!下敷きだ!!そうだ!下敷きだよ!静電気だきっと!

 そうなると、あれだな、まずイメージは冬にドアを開けようとしたの、あのパチッてなる静電気だな。


 よし、やってみよう。まず初めてロックアイスを使った時を思い出す。


 氷魔法を使うことを意識して、それからグラスの中にロックアイスを精細に思い浮かべる。

 そして魔力を氷魔法へ、ロックアイスに変換する様なイメージしたはずだ。


 よしっ、いくぞっ、まず雷魔法を使うことを意識して、冬のドアに触れた時の静電気を思い浮かべる。


 そして、雷魔法の魔力を静電気に変換して指先から放電するイメージで······。


 そこまでしたら何故か頭に言葉が浮かんだので、頭に浮かんだその言葉を口に出す。


「エレクト」





 ······駄目だった、はぁー。言葉が浮かんだ瞬間いける!と思ったけどなぁ、魔力も身体から出ていく感覚もあったのに何んでだ?

 指先から静電気は出なかったけど魔力は減ってるっぽいんだよなぁ·····何だろ?


 試しにステータスを出す。



名前:アレン・エバンス

ドウェイン王国エバンス男爵家三男

性別:男

年齢:7歳


体力:49

魔力:2014

知力:69

瞬発力:30

幸運度:31


スキル

火魔法:LV4

水魔法:LV4

風魔法:LV4

土魔法:LV4

氷魔法:LV2

雷魔法:LV2

光魔法:LV1

闇魔法:LV1

時空魔法:LV1

重力魔法:LV1

治癒魔法:LV1

剣術:LV4

槍術:LV2

格闘術:LV2

木工職人:LV1

調理師:LV5

気配察知

魔力感知

魔力操作

魔法制御

唱和破棄

省略唱和

多重唱和

無唱和


固有スキル

鑑定眼、ストレージ、ワールドマップ


称号

神々の使徒


加護

創造神レキエルの加護

魔法神エリエルの加護

武神カリエルの加護



 えっ!?雷魔法LV2になってる、なんでー?それに魔力が百も減ってる。


 あれっ?レベルが上がったってことは静電気成功してた?でもジッと指先見てたけど静電気出なかったけどなぁ?使い方は間違ってたけど発生はした?う〜ん何だろう?


 まぁ、とりあえず成功?したみたいだけど、魔力の消費が凄いな、一気に水魔法ウォーターの五十倍は減ったぞ。

 とにかく成功?はしたのでもう1度使ってみる。

 さっきのを思い出しながら指先を見つめ······。


「エレクト」


 やっぱりまた魔力だけが百減った。うーん、分からん。要検証だな。



 とにかく今の感覚で他も試してみよう。








 ふぅ、なかなか神経使ったからか疲れた。

 でも結果は最高だったよ、一番簡単に成功したのは治癒魔法、ほぼアニメ通りで指先をナイフの先端で血が出るくらいにちょっとだけ刺して、白血球が怪我を治すイメージ。浮かんだ言葉がヒールだった。


 次に重力魔法で、ストレージから取り出した木剣に重力魔法を使い、軽くなった木剣を使っているイメージ。浮かんだ言葉はグラビティ。


 時空魔法は、木から落ちる葉を見つめ、その葉が一瞬だけ止まるイメージ。浮かんだ言葉フェルマーレ。


 ただ残念なのは光は何となく想像しながらやってみたが駄目で、闇魔法は何を想像して良いか分からず。

 最後は魔力が無くなりそうになったので断念。


 あと治癒魔法も魔力消費は十倍で、重力魔法と時空魔法の消費魔力はなんと百倍だった。


 ほぼ魔力枯渇状態になり屋敷に戻った僕は、身体拭い夕食を済ませると直ぐにベットに入り、久しぶりに魔力切れにして寝ることができた。


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