多々良凛〜肆〜
そろそろお話が動き出します。
放課後。
響はまだ訓練中だ。
「(晩御飯どうしよっかな…)」
学園からの帰り道、まるで響の奥さんみたいな
気持ちになり献立を考える。
キャラを作り誰に話しかけられても動じない様に。
「(いつ響が帰って来ても良い様に準備しとかなきゃね)」
響の事を考えるだけで顔が綻ぶ。
これじゃ新婚さんみたい。
「あー何作ろっかなー」
肉じゃがにしようかな?あー…でも響食えっかな…
ハンバーグとか如何だろうか?年頃の男で嫌いな奴は居ないでしょ。
「えへへ…」
何て事を考えている内に響の家に着いた。
「何か冷蔵庫に入ってるかな〜♪」
結論…まぁ何にも無かった。
「(そういや朝買いに行ったわね)」
朝と同じくスーパーに買いに行く。
片道15分意外に遠い。
「おや、鳴渡くんのご家族かい?」
「(キャラ作んないと)えっ、い、いえ違います、私は」
「…!そうかいそうかい、言わなくても分かるよ」
「(分かってくれたかな?)」
「彼女さんd「もっと違います!」おやそうかい?
あたしゃてっきり」
,
逃げて来た。
会話は余り得意じゃないのに。
「(…!しまった!買い物内容を書いた紙を忘れた!
取りに帰るか…?いやでも今家の前にはあの
おばあちゃんが居る…!)」
変な噂が立ったら困るし…
如何しようかな?
「(えぇいままよ!)」
「おや、忘れ物かい?」
「あっはい」
残念!捕まってしまった!
「彼と何かあったのかい?」
「い、いや、そういう訳じゃ…」
「そう?なら良いけどねぇ…」
「(ほっ…)」
胸を撫で下ろす。
おばあちゃんは微笑みながら帰っていった。
ご近所さんの様だ、付き合いとか考えないと…。
「(よし、これでやっと買い物に行ける!)」
でも…彼女さんかぁ…
「うぇへへ…」
まっ、まぁ!?あ、あいつが付き合って欲しかったら考えるけど?
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さて、そんなこんなでスーパーに着いた。
「えっと、買う物はっtん?」
あれは響!?何でここに!?
「…!…?」
誰かと一緒に居る?しかも制服!?
「…。…?…?」
あの髪ゴムは、三年生…誰だろう?
「(本当に誰だ?あんな人響の知り合いに居たっけ?
というかまだ訓練中じゃ?)」
脳がフルに動く。
こんなに働くのは学園の試験以来だ。
「(尾行しよう)」
この時にはもう買い物の事など頭に無かった。
「…。…。…?」
「…。…」
何かを仲睦まじそうに話している。
…私にはあんな顔しないのに。
(チクッ)
「?」
なんだろう?。
こころになにかがささったきがした。
特に無し_(:3 」∠)_