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第02稿08話~垂らした餌に魚は食い付くか7~


__遊び人|理或堂亭


 パラライズパラライズパラライズパラライズ。


「お?何かしたか?」


 レジストされたか。だが他のオークと2人の護衛は麻痺ったな。


「俺は勇者アレックス。子供をヤるのはしのびねぇがコレも仕事何でな」


「ライチャ!ファーストギア」


「うぉっ!?」


こっちの勇者が突っ込んで行った。勇者と名乗ったアレックスは剣で一応受け止めたが吹っ飛んでいって壁を壊し壁の向こうに消えた。


「あー、今の内に聖女は外に自称勇者の相手はやっぱユウに任せる」


「ふぉぉ!任された!!ユウ君の頼みごとなら何でもやるよ」


 テンション高いな。鼻息荒くしてすり寄ってくるのを止めろ。


「なんでこっちに寄ってくるんだ。ユウの相手は向こうだぞ」


「はい?はい!分かったよ!セカンドギア!」


 崩れた壁の向こうに勇者が消えて行った。そして凄まじい轟音がなる。


「おい、ノーライルは聖女の護衛をしろ」


「良いんすか?」


「ここはトキトーに任せる。トキトー、俺達は王族、動かない方が良いよな?」


「そうだな。トキトー領内で怪我でもされたら親父が何か言われるだろうし動かないで貰えると助かる」


「分かったっす。向こうも人手欲しそうっすし行ってきまーす」


「待て、聖女にコレを」


 マナポーションをノーライルに1ダース押し付ける。


「え?こんなに?まぁ、良いけど」


 そう言ってノーライルは囲炉裏部屋から出て行った。


「分かった。その3人はもう対処してるんだな?」


「あぁ、身体は動かせない筈。眠らせた方が良いか?」


「任せる」


「スリープ、スリープ、スリープ」


 麻痺の上からスリープをかける。


「縛らせても大丈夫か?」


「問題ない」


「あの3人を縛れ」


 従者に指示を出す王子、影に隠れてる王女。従者は眠らせたオークと護衛の2人を縛り上げる。


「……あ、終わりか?」


 指示出して突っ立ってる王子が。


「予測不能の事態が無ければ」


「例えば?」


「4人だけじゃ無かったり。」


「王子ィ、囲まれてるんすけどやっといて良いっすか」


「許可する」


「了解っす。あと、マナポ助かったみたいっすありがとうと言っておいてと言伝っす」


「そうか、それは良かった」



__勇者|外


「な、何が起き」


「サードギア!」


「ちょ、止め」


 地面に落ちてるモノに向けて剣を振るう。

 地面を抉り、地面が舞う。それに赤い砂も混じり始めた。


「ぎゃああああ」


「もぅ五月蠅いなぁフォースギア」


 叫ぶモノの喉元に向けて剣を突く突いて同じところを突く事で貫通力を上げる。

 ギアが上がって行く毎に剣の速度が上がって行く。


「がっガハッ」


「ちょっと堅いかな?フィフスギア」


 呻くモノの手首と足首の関節を丁寧に剣で砕く。

 喉元には最初、完全には刺さらなかった剣先が一撃でめり込み関節を破壊していく。


「……」


「あれ?何だ。半分しかまだやってないのに。その位の弱さで私とトキトー君の邪魔をしようだなんて!信じられない!ギルティだよ!ギルティ!ギルティ!あ、そうだ。薬草練り込んであげよう。はーい、痛いですよー」


 完全に呻き声すら出さなくなった勇者だったモノの関節に薬草をすり潰したモノを塗っていく。

 ちゃんと錬成したヘルスポーションでなければ砕けた骨や欠損した部位は戻らない。しかし、薬草を塗れば切り傷とかは治る。つまり、関節が砕けた状態で傷が治る。抉れた所はさぞかし引き攣って痛むでしょう!


「よし、これで完了だよ1」



__聖女|店内


 店内は酷い状況だった。死屍累々の状態だ。昨日読んだ魔術書の出番である!


「魂留めし器よ。魂繋がる器よ。途中省略!魂留めべく元の姿に戻れ!エリアレイズ!」


 駄目だ。凄いMPが持っていかれる。しかも不発……1人1人やってたら間に合わないし。1人かどうかも分からない状態だし。


「ココノ大丈夫か?」


「ココノ私と連結しましょう」


「分かった」


「おーい、マナポ持って来たっすよ」


「でかした金髪!」


「金髪って……」


「繋がってる間、私が飲んでマナ供給するわね」


「ありがとう」


 スノウが手を繋いで来る。


「手早く行くわ。詠唱が終わったらソルは私にマナポを飲ませて」


「分かった」


「円環、巡廻、循環、以下省略。マナサプライ」


 スノウの手からマナが流れ込んでくる。足りない分はスノウのマナも使えるという寸法である。


「魂留めし器よ。「ゴッキュゴッキュ」魂繋がる器よ。「ゴッキュゴッキュ」魂離れし器よ。「ゴッキュゴッキュ」魂と器は対なるモノ。「ゴッキュゴッキュ」欠けた対を元に戻し理を変える。「ゴッキュゴッキュ」魂留めべく元の姿に戻れ!エリアリバイブ!」


 集中できない!!でも一応発動した様だ。翠の竜巻が部屋の中に吹き荒れる。あれ?成功してるよね?

 物は巻き上げられないが血や肉が翠の竜巻に吸い込まれて行く。あれ?何処行っちゃうの?


「ゴッキュゴッキュ」


 まだ飲んでるの……?


「えっと、掃除するスキルだったのか?」


「違うよ!」


「その……レイズとはちょっと違うんだな」


 翠の竜巻は幾つかに分れ光が強くなり消えるとそこには服を着てない人々が倒れていた。


「ちょ、なんで服!?」


「女性から先に服着せよう」


「ゴッキュゴッキュ、ぷはぁ。頭おかしいんじゃないかしら?その魔法。ごっそりマナ持ってった上に効果が終わるまでマナを要求するなんて」


「とりあえず、早く服を着せよう」



容赦ない遊び人の先制麻痺と勇者のフルボッコ。

そしてココノ大活躍。しかし、戦闘中はエリアリバイブは使え無さそうです。手間がかかります。

発動に大量のマナを消費した上に竜巻の維持にマナを要求してきます。

途中で解除すると血肉の雨が降ってもう蘇生は出来ません。

しかし、その代わりちゃんとマナ供給さえあれば蘇生出来ます。


次回、FF商会ビル……崩壊。お楽しみに

それでは皆様また次回。

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