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第02稿08話~垂らした餌に魚は食い付くか3~


__魔獣使い|浴場



 ふぅ、とても気持ちいいな。久しぶりのお風呂だ。

 まさか、浴場があるとは思わなかったな。

 ウルフ達には外で待たせている。

 流石にこの浴場を毛だらけにしてしまっては掃除が大変そうだ。


 ガララ、と風呂の引き戸が開いて誰かが入って来た。


「おや?おはよう?」


「おはようでござる。おぉ、これは浴場でござるなぁ」


 ん?この声は忍者君?まさかの素顔!顔隠してて気になっていたがここで見れるとは。

 なんと、ご都合主義の煙で顔だけ見えない。

 ……!!?!?は!そう言えば、男女別だとか聞いていなかった!

 どうしよう。今出たら見られるだろうし、あ!まだ他にも入ろうとする人がいるかもしれない。

 ウルフ達に足止めをさせなきゃ。号令・誰か来たら足止めお願い。


『『『了解しました』親分』おやびん』


 よし、これで取り敢えず念話を使って指示だしたし大丈夫だろう。あれ?そう言えば、なんでこんなに焦ってたんだっけ?湯舟を見ると忍者君が湯舟に浸かっていた。何故、忍者の顔の所に湯煙が集まってるんだろうか。


「……君、気にしないの?女性が入ってるのだけれど」


「拙者は気にしないでござる。もう少ししたらロックオンも来るでござるから見られたくないのなら早めに上がる事をおススメするでござる」


 ……成程、女として見てないから大丈夫だろうの精神か……それはそれでムカつくな。ちょっとつついてみるか。


「そうか、では少ししたら上がる事にしよう」


「そうするのがオススメでござるよ」


「……君たちは転生者か?」


「拙者はそうでござるがロックオンは分からないでござるな」


 自分の事はあっさり話すか……


『親分!人が来たよ!ロックオンって人。今、僕のお腹撫でてるうちに早く撤退してきて』


 ロックオン、中々早いって言うか。何撫でられてるの……しかも服従のポーズで。


『こうすると大体の人間は撫でてくれる。断腸の思いで足止めをしてる』


「そうか、それは聞けて良かった。私は上がらせてもらう。良かったら、また後で話をしたい」


「そうでござるか。分かったでござる」


 最後まで顔は見えなかったがまぁ良いだろう。同じクラスメイトこういう事もまたあるかもしれない。


『あるっすかね。おやびん』


 無かったら作ればいい。


『おやびんが異性に興味を!』


『『『『マジで?』』』』『良いから早く……来てくださぃ。わぅん……』


 違う、ただ単に仲良くしといて損は無いかと思っただけだ。

 急いで服を来て救助に向かう。


「あ、飼い主のテトラ。おはよう」


「おはよう、その子が失礼したね」


「いや、可愛くて癒されていたよ」


「その子、回収してって良いかな?」


「あぁ、どうぞ」


「あぁ、それと忍者君が待っている様だよ。早く行くといい」


「おっとそうだった……ん?この温い匂いは。まさか」


 温い匂いって何?あぁ、湯の匂いの事かな?


「混浴だったよ」


「なん……だって?」


「突然、入って来てビックリしちゃった」


「ずるいぞカタナ!」


 あ、走ってっちゃった。



__忍者|浴場


「まぁ、資料については後で渡そう。それで今日は午前中に王子殿下達が市場に視察に行く事になっている。おそらくそこで何かしらのアクションがある筈だ」


「無くても全滅させて構わないのでござろう?」


「……君たちの実力を知らないんだけど出来るのかい?」


「出来るでござるよ。拙者は忍者闇に忍ぶ者、棒人間の術を使えば人数も作れるでござるし。潜入は大得意でござる」


「僕の役割無くなるけどねー」


「最大出力の魔弾で建物を消滅させれば楽に終わるでござろう」


「いやいや、中の人質はどうするの?」


「その為に潜入するでござるよ。拙者の血なら人質を包んで守ったり他の建物に余波が行かない様にも出来るでござる」


「あぁ、そう言う……でも建物は残した方が良いんですか?更地にしても大丈夫?」


「え?まぁ、他の建物に被害が出ないなら大丈夫だけど」


「でも良いのカタナ?」


「何がでござるか?」


「暴れ足りないんじゃない?」


「大丈夫でござる。凄惨な殺人現場を残すよりも謎の更地化の方が後が面倒臭く無いでござるし」


「あー、出来たら資料とかも確保しといて欲しいかな……」


「生憎と拙者らは魔法の鞄を持ってないでござるよ。拙者の保存方法は紙などには向かぬでござるし」


「紙の保存に適さない保存方法って何だい?」


「身体の中でござる」


 肩からカタナの柄をニョキっと生やす。


「んん?うわ、忍者ってそう言うコトも出来るんだ。凄いねぇ」


 動じないでござるなトキトーファザー。


「血で染まった資料だと何もわからないでござるよ」


「確かに……やっぱり、うちの息子もそっち行ってもらおうか」


「魔法の鞄でござるか」


「そうそう、アレ息子しか使えないんだよ」


「ふむ、資料を確保したいのであれば、やはり、こちらに来てもらった方が良さそうでござるな」


「王子の方についてないと人知れずに無力化出来無くない?その商会長を捕獲するのも大切なんでしょう?だったらやっぱりトキトーにはあっち行ってもらった方が良い。だって勇者PTも派手だしノーライルも派手だしね」


「そうか、やはり息子は優秀だな!!」


「身代わりの術で資料を外に運べば?」


「ふむ?可能ではござるが目標物がどの位あるのかも分からないでござるよ?」


「朝食が終わった後、集まってもらうタイミングがあるからその時にもう一度練ろう」


「了解したでござる」




次回、トキトー父の執務室からスタートです。

息子についての話を盛り込もうとしたけど忍者にシャワーして来い言われたので無理でした!

それでは皆様また明日。


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