第01稿02話~特待生クラス3~
__遊び人|学園内
学園内をロックオンと見て回る。
「なんか他の教室はちゃんと授業してるし、サボってるみたいだね」
「そうだな。所でカタナはどうして寝てるんだ?」
「英気を養ってるんだよ。って言うのは冗談で、カタナは寝てる時に他の場所を見れるんだ。幽体離脱の術だったかな。だから多分ついてきては居るよ」
『夢見スキルか』
あぁ、俺のリストにもあったな。
『アレは俺らは一緒に見れないからな。寝てるお前を見る事になるし』
だから反対したのか?
『おうよ。アレは人とも話せないし一定の時間を無駄にするからな』
そうなのか?
『8時間眠り続ける』
ん?カタナの奴は途中で起きてたぞ。
『あれ、おかしいな。じゃぁ違うスキルか』
教室棟から外に出ると大きな建物があった。
「ここが図書館みたいだな。閉鎖図書区域だっけ?覗いてみるかい?」
「見に行く」
図書室に入って受付に行く。
「すみません。僕たち二人特待生なんですが」
「あぁ、閉鎖区域かい?生徒証見せてもらえるかな」
司書らしき人物に言われて生徒証を取り出す。
「あぁ、ん?君は……乗ってないね」
「おぉ、すまぬのぅ。伝えるのが遅れたのじゃ」
いきなり現れる学園長。突然出現した。
「ユウ・トキトー、彼も特待生入りじゃ。ではよろしくのぅ」
そして目の前で消えた。どうやってるんだ。
「大丈夫です。ではそちらの扉から中へどうぞ」
司書は受付の隣にある扉を指さした。結構頑丈そうな両開きの扉だ。
中に入ると8mもあろう天井に届く位の本棚が先が見えない位まで続いていた。
「……建物よりも広くね?」
「空間拡張の魔術だろうね。扉の何処かに刻んであるんだと思う」
「成程、鞄で見たことはあるが扉ははじめてだ」
「かなり広いねー。何か見たい魔術書ある?」
「状態異常の魔術書が見たいな」
「今どの位なの?」
魔法には等級があって初級、中級、上級がある。上級より上はこう言う所で一つずつ覚えるしかない。
「状態異常は上級だな」
「へぇ、凄いね。治癒は?」
「まだ初級だ。ヒールとキュアが使えれば十分な気がしてね」
「そっか、僕も一応ヒールの弾は使えるから安心して」
「うるさいです。書庫では静かに」
いきなり出現した。この図書館は人が瞬間移動しまくっているのだろうか。
セルフィーと呼ばれていたエルフの少女だ。翠色の眼に睨まれている。ロックオンが。
『お前の呪いが移ってんじゃねぇか?』
「これはすみません。貴女は?」
「セルフィー、研究者。静かにするか出て行って」
「また今度にしようか」
「そうだな。騒がしくしてすまんな」
「え?あっ、すみません。2人でしたか、大きな独り言だと思って注意してしまいました」
「いや、気にしないでくれ。喋ってた俺らが悪い」
2人して閉鎖図書区域からでる。
「そろそろ戻ってアイツ起こして飯食いに行くか」
「あぁ、そうだな。そう言えば2人は同じ所出身なのか?」
戻りながら会話を振ってみる。
「いや、アイツはうちの村に流れてきたんだ。まぁ、成り行きで仲良くなってそれから一緒になった」
「へぇ、そうなのか」
「その時からアイツが前衛、僕が後衛を勤めてるよ。おっと、着いた。おーいカタナ」
教室の中に入るとうつ伏せに寝るカタナの隣に女の子がいて話しかけていた。黒いフードを被って黒いローブ、顔は分からない。
「あれ?誰だろ。おーいカタナ?」
ロックオンが銃を取り出す。マジか。
「キュア、チャージ。ファイア」
銃声が響く。弾が当たりカタナの身体が痙攣した。
「ん、助かったでござる」
全体的に黒い女の子はそれを見て足早に教室から出て行った。
「もうお昼の時間でござるか?」
「さっきの子は?」
「死霊術師で気になったらしいでござる。で、拙者をテイムしようとしてたでござる」
「キュアで解除出来たみたいだね」
「ありがとうでござる」
さっきの幽体離脱の術の話か?ん、マジで幽体離脱してるって事か?そんな技あるのか?
『あるかもしれん。案外何かと何かを組み合わせてるのかもな』
「そういえば、トキトー殿はお弁当は持ってきてるでござるか?」
「あぁ、あるぞ」
「それなら景色の良いところで食べるでござる」
「屋上か中庭か、どっちがいい?」
「屋上行ってみたいかな」
「では屋上に行くでござる」
2021/01/01 セラフィについて。改稿
2023/04/30 書式などを調整
会話が対象指定しないと聞こえない遊び人。
それでは皆様また次回。