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第02稿05話~トキトー領への旅路5~


≪そろそろ、休憩するぞ。野営を組むから手伝え≫


 装甲車改め戦車馬車……戦馬車?が止まる。既に街道からは外れ一直線に南下している。走って来た所を見ると道が出来ていた。コレ、道の開通作業でもしてるのか?


『チャリオットか!ライダー。そのまんまじゃないか』


 チャリオット?確かに戦車だけど。


『ノーライルの担当は恐らくチャリオットだ』


 戦車から降りてテントを作る。筈が。何だか屋敷が出来ていた。


「ふむ、実験は上々ですね」


「ポーター先生、何ですか。コレ」


「おお、聞いてくれるかいトキトー君。今回の道中で2カ所この様な所を作るんだ。

 そして、いずれは王都とトキトー領を結ぶ中継地点となる予定だ。

 私は建物も製作出来るんだよ。と言っても本格的に作るのは新しく領主として来る貴族が作って行くんだけどね」


 なるほど。製作スキルか。ちなみに俺にも小さいのなら作れる。

 この大きさのを作るとなると神級の製作スキルが必要になる。と言う事は神級クラスの人材……研究担当とか言ってたから他の生産スキルも神級なのかも知れない。少なくとも錬金は神級だろう。


「と言う訳でここらで一泊することになる。日が出次第、出発するので寝坊しない様に」


 そう言ってグラス先生は屋敷に引っ込んでいった。


「おい、遊び人。食事の準備をしろ。カルラが腹を空かせている」


「あぁ、そう言えば食料、俺が持ってたな」


「食事の準備ですか?私も手伝います」


 そう名乗りでたのは魔物使いと一緒に居た精霊使いだ。


『エルメ・ティアな』


 そうそうエルメ・ティア。耳がとんがっている。うん、前回見た時は気づかなかったけどエルフか。

 お、ちゃんと厨房っぽい所あるな。火は……着火石か。


「このスープをこの器に入れてくれ。それで干し肉は解した方が良さそうか?ほい。噛み千切れるか?」


「あーむ、柔らかいよ!トキトー君!」


 エルメに試してもらおうと干し肉を渡そうとしたら横からブチィと千切るような音をして勇者の口に干し肉が収まっていた。


「音的に絶対堅い。まぁ、面倒だし薄切りでいいか」


「あ、私お邪魔でしたか?」


「いや別に問題ない」


 干し肉を薄くスライスしていく。使っているのはナイフだ。使い捨てナイフじゃなくちゃんと作った物。

 ハムよりも薄く薄ーく斬っていく。


「よし」


「運びますか?」


「あぁ、よろしく」


 パンも大きな皿に適当に盛る。良しこれで良いだろう。

 食道っぽい所に運ぶと。


「コスパの良いメニューだな」


 王子からお褒めもとい嫌味の言葉をいただきました。


「まぁ、フィオ程料理出来るわけでも無いしな。着いたらちゃんとしたのを作ってやるよ」


「海鮮……楽しみだわ」


「カルラが海鮮を楽しみにしてるからな期待しているぞ」


「任せておけ。まぁ、着くまではこの食事かな。折角、フィオが用意してくれた物だし。手の凝ったものは面倒臭いし」


「面倒臭いが9割程占めていそうだ」


『見抜かれてるぞ』


 実際、この人数の料理を見知らぬ厨房で作るのは非常に勝手が悪い。

 見抜かれてても問題ないな。


「美味しいでござるよー」


「美味しいね。ユウ君!ほら、あーん」


 俺の席はござる忍者と勇者に挟まれてた。

 手掴みのあーんって食べたくないぞ。これが転生前で箸ならウキウキの恋愛イベント何だろうだが、手掴みの干し肉は微塵も心が躍らない。


「食べ終わったら戦闘でござるか?」


「んー腹ごなしは日付変わった辺りなんじゃないかな」


 忍者と魔銃使いが物騒な事を話してる。


「何か来ているのか?」


「トキトー殿が居れば経験値に事欠かないでござるな」


 悲報、忍者にとって俺は囮の様だ。


「取り敢えず明日も早いでござるから出来る限り休息をとるでござるよ」


「今夜、動く時に起こそうか?」


 ロックオンに聞かれる。俺に出来る事あるか?


「忍者と勇者がかち合わない様に勇者を足止めしてくれると助かるけど。それか伝えるかどうかは任せるよ」


「……辺りはほぼ何もない。勇者が暴れても大丈夫だと思うが?」

この周辺は平原で見渡す限りでは人工物もない。この屋敷位か。


「そう思うならそうなんだろう、君の自由にしてくれ。まぁ、経験値欲しいなら協力してくれって話だから問題ないよ」


「分かった。俺も出よう」


「一緒に来るのか」


「そうだな。忍者の上げる汚い花火を見て、たーまやデートするかな」

 絶対しないけどな。


「デート?誰と?」


 勇者イヤーが高性能なんだが?


「あぁ、勇者様。トキトー君が勇者様とデートしたいらしいよ」


「ちょ」


「本当?トキトー君!でもこの周り何もないよね?街まで行く?」


 街までって何処だ。何処にあるのか分かってるのか?


「あー、あぁ!着いたら街を案内してやる」


「本当!楽しみにしてるね!」


『これは、どうするか。まぁ良いか』


 何か言ったか?


『いや、俺らにはどうしようもないな。恨むならロックオンを恨め』


 あぁ、咄嗟に答えてしまったせいか。


『この状況の信託はぶっちゃけ何出ても一緒だ。出た原因が転生者だしな』




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