第02稿04話~ヒットマンVS経験値スレイヤー2~
__魔銃使い|双子自室
「お邪魔するよ」
「帰れ」
「酷いよ。ノーライル、せめて用位は聞いてよ」
「何の用っすか。帰れ」
「まぁ待て、何用だ?」
「僕らと一緒にトキトー領に行きません?」
「私達のメリットは?」
「魚……食べ放題。兄様行きましょう?」
よし、言う前に王女が釣れた!!これは勝った。この王女、地味に食い意地張ってるなぁ。
「む、そうか。分かった行こう」
「それでトキトーに案内を頼んで貰えると楽になります」
「あぁ、そう言う事か。勇者には?」
「トキトーに話した後に話す予定です」
「そうか、面倒事は寄越すなよ。あぁ、学園長には私から伝えておく。ノーライル頼んだ」
「俺っすか!しょうがないっすね。学園長室に居るっすかね。ひとっ走り行って来るっす」
ライダーこと、ノーライルは窓から出て行った。ん?何で窓から?お前も忍者か。
「全く、アイツは……他には何かあるのか?」
「あー、えっと……」
成程、声が出ない。信託で知った内容を他に伝えるのはやはり出来ないみたいだ。
「ん、道中で多分、野盗か何かに襲われると思うから準備はしといて」
「うちのライダーがしっかり倒してくれるさ」
「まぁ、うちの忍者も勇者PTも一緒の予定だし大丈夫かな」
「カルラは絶対守れよ。最優先でな」
「分かった勇者PTに伝えておく」
__遊び人|遊び人自室
「さぁ、飲めお前好きだろマナポジュース」
「モウ無理」
午前中はマナポブートキャンプを敢行していた。
「良いでござるか?」
「うわ、気配無く入って来るな。せめてノックしてくれ」
突然、目の前にござる忍者が居た。そう、目の前に一瞬で現れた。瞬きしたら居た。
「クラスメイトに双子の王子と王女が居るのは知ってるでござるか?」
「知ってるが」
「トキトー領を案内して欲しいとの事でござる」
「あー、それは勇者も一緒なのか?」
「そうでござるな。まぁ、それも一つの理由でござるがトキトー領に新しいダンジョンが発見されてたらそこに挑もうってロックオンが言ってたでござるよ」
「そう言われたら行かない訳にはいかないか。しかし、どんなに急いでも一週間は掛かるぞ?」
「多分、学園長主導で行く事になると思うでござる。言い換えてみれば視察みたいなものでござるからな」
「そうか、分かった」
「明日辺り集合が掛かると思うでござるよ」
「所でこいつは連れて行くのか?」
「うーん、連れて行った方が良さそうでござるかね?ロックオンに聞いてみるでござるよ」
「連レテッテ!」
「うーん、せめてこの宝箱から出られないか?コレあるからミミックだって分かっちゃうし」
「肌が金色なのは置いとくのでござるね……」
「肌金色は何とかなるからな」
「ナルノカ?」
「なるのでござるか?」
「パージハ出来ルヨ」
「出来るのか」
「パージ!」
蓋の開いた宝箱から出ているミクルがフチに手をかけズルンと言う音と共に宝箱から抜けた。
「隠すでござるよ……」
最初、素っ裸だったのを忘れていた。下も履いていなかったが気づいた忍者がササっと履かせた。
思ったんだけどあの素材って忍者の血液だったよな。いや、深く考えるのは止めるか。
「肌の色はこれを塗る」
「エ、散々飲マサレタ挙句、更ニ塗リタクラレルノ?」
取り出したるはマナポと杖。マナポを塗りたくるのは魔道具の効果時間を伸ばす為だ。
ディスガィス……変装の杖だ。色とかも変えられる。
「と言う訳でぶっかけます」
青く発光する液が金色の肌にぶちまけられる。
「美味しそうでござるな」
「え!?」
「エ」
「あ、いや。経験値的にでござるよ?」
「どういうことなの?」
「魔力が潤沢で経験値的に美味しそうって意味でござる」
「成程?」
「魔力=レベルダカラカナ?」
「あぁ、成程」
「魔力が潤沢だとスキルの通りも良いでござるからな」
コイツ、魔族なんじゃないか。それは置いといてディスガィスの杖を使おう。
杖に魔力を流して起動すると金色の肌が肌色に塗られる。
まだら模様だけど……これ全部塗るのかぁ。
「おぉ、色が変わったでござる!拙者もやってみたいでござるよ」
「魔力を込めて杖を塗りたい所にかざすと出来るぞ」
「ありがとうでござる。むむ……むむむ……」
「ちょ……杖が赤く染まってるストップストップ」
忍者が魔力を込めようとすると忍者の袖が引っ張られるように伸びて杖を真っ赤に染め上げた。
「むむむ、魔力を込めるってどうやるのか忘れてしまったでござる」
『魔力を特殊な使い方してる奴あるあるだな』
「しょうがないな。ほれ、マナポ飲め」
「軽く進めてくるでござるな……マナポは酔うからあまり飲みたくないでござるな」
「無敵だと思っていた忍者の弱点発覚。さぁ、飲め!」
「飲メー」
「止めるでござるーんぐっんぐ」