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第02稿03話~ミミックと遊び人は生産職2~


__遊び人|特待生寮―畑


「こちらが豆の畑です」


 味噌や醤油の材料を採りにフィオと共に畑に来た。ミミックは追いマナポブートキャンプ中だ。


「種類は?」


「茶豆って言うらしいです。皮が茶色だからそういうらしいですね」


「成程、茶豆か。乾燥させれば大豆と似ているから問題ないな」


「むしろまんま大豆だと思います」


 茶豆をどんどん収穫していく。

 フィオの畑はとても広い。そして様々な野菜が生えている。

 水田まであるとは恐れ入る。


「これはどれくらい取って良いんだ?」


「3日位でまた取れるので幾らでも良いですよ」


 牧場〇語かな。


「そうか、そうだな。この後、樽でも買いに行こうか」


「分かりました。ご一緒します」


『あー、まぁ良いか』


 どうした?


『いや、何でも信託出せたけど聞く?』


 どっちでも良い。


『じゃ、デート頑張れ』


 あぁ、そうなるのか。誰かもう一人位誘うかな。


「誰か他にも誘うか?」


「暇なお方に声掛けましょうか」


「俺は豆の収穫してるから声掛けて来てくれ」


「はい。分かりました。ここはお任せしますね」


 一つ一つ、茶色い枝豆を捥ぎ取っていく。前世では茶豆でも緑だった気がする。

 錬成や鍛冶、製作はある意味、作業の早送りスキルみたいなモノである。

 例えば熟成時間、例えば鉄を融解させる。そう言ったことを早送りして目的のモノを作成する事が出来る。

 何が言いたいかと言うと、ここで素材の品質を下げたら勿論、出来上がるアイテムの品質も下がる!

 だから素材は丁寧に収穫しなければならない。

 品質は大事!と言うか豆凄いな。高品質だ。鑑定しなくても分かるな。

 農業特化のスキルか。正直、素材生産系とは相性がいい。

 加工生産系は素材あってこそだからな!

 農業やってると楽しくなってくる。何でだろう。これが社畜と言う奴か?


『違うと思う』


 単調な作業だがやけに楽しい生産職の性か?


『違うと思う。遊び人は生産職じゃない』


 いやー楽しいなぁ。


『お前は作業中、性格が変わるな』


 まぁ、作業してると綺麗になるんだよ色々。ほら、大地の恵み効果とかさ。

 そう言えば、忍者のアレは魔法じゃないんだよな?


『あぁ、そうだな。あれは固有スキルの恩恵めっちゃ得てる感じの体術みたいなモノだな』


 あの砂化の状態異常、魔法では出来ないのか?


『お前なら相手を気絶させた後に石化して砕けば良い』


 砕くとか面倒。


『証拠隠滅ならお前なら石化して魔法の鞄に入れれば良いだろ』


 その手があったか!ん?石化して物質系になるんだったら製作で砂に……


『あくまでも状態異常状態だからレジストされると思う』


 そう都合は良くないか。


『まぁな』


 そう言えば状態異常系の魔法は他の攻撃魔法に似たような効果があったりするけど。同じ物じゃないのか?


『人には得意不得意があるだろ。この世界では職業がそれだ。魔力の練りが職業によって変わる。だから魔法が使えたり使えなかったりするんだ。システムをこんなに丁寧に教えてくれる担当は俺以外居ないからな。感謝しろよ』


 はいはい。つまり俺はじゃなく職業が攻撃魔法が不得意な訳だな。


『そうなるな』


「お待たせしました」


「凄い広い畑だな。様々な作物が育てられている」


 黄色がかった白い鎧を着ている奴をフィオが連れてきた。

 同じく黄色がかった白い髪と眼、筋肉質な手足。顔も凛々しい。何だか学園長を思い出すな。


「遊び人のユウ・トキトーだ。よろしく」


「私はシャイン・シャイニングです。職業は光の騎士です」


 うわぁ、何か名前をミスった感凄いな。眩しすぎる。


「何か職業まで眩しいな」


「言わないでくれ。分かっています。それで豆の収穫を手伝えばいい?それとも買い物の荷物運びですか?」


「ん?あぁ、市場に買い物行くから荷物運び」


「分かった。お供します」


 魔法の鞄あるから荷物は無いけどね。


『クックック』


 不穏な笑い。この笑いの時はろくなことにならない。



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