第01稿09話~王者の墓場本番5~
__遊び人|王者の墓場五十一層(最下層)
四十一層からの敵は巨人スケルトンが大盾持ってたり大剣持ってたり大槍持ってたりしてただけだった。
そして五十一層は一瞬でマップ作製が終わった。大きな広場に奥の小部屋。
この形状はどのダンジョンの最下層でも一緒で奥の小部屋にダンジョンコアと宝箱が沢山ある部屋だ。
そして大きな広場は、ダンジョンボスと戦う部屋だ。
ここのダンジョンボスは何だろう。骨なのは間違いないとしてスケルトンキングとかかな。
「いよいよボス戦でござるな。入ったら解析をお願いするでござる。ボスの情報はマップと同じくらい高値で取引されるでござるよ」
「分かった」
「じゃあ、開けるよ」
開けて広場に入ると黒いローブを纏った大きい浮遊するスケルトンが2体出てきた。
杖を持つスケルトンとくすんだ黄色の剣を持ったスケルトンだ。
解析したらスケルトンではなくリッチとワイトだった。
「リッチとワイトだって弱点は……魔力を無くさないと延々と復活するらしい」
「ふーん、成程。それじゃ本番はお任せアレ」
「ヤドリ……シュウソクシ……カタチヲナセ……ヒャクノヘイヨ……センノヘイヨ……マンノヘイヨ……」
ロックオンが前に出る。リッチが杖を掲げると床の至る所から骨の腕が生えた。
そしてスケルトンが量産されて行く。てか喋ってる。
「ブレイズブレイズブレイズブレイズセット!ファイヤファイヤファイヤファイヤ」
ロックオンがブレイズを床に撒くように撃つと量産されたスケルトンが崩れ落ちていく。
そして残った炎が湧いてくるスケルトンを出てくる傍から焼いている様だ。
「復活餅なら復活しなくなるまで魔力を吹き飛ばせばいいって事だしね。と言う訳で」
「ヒールヒールヒールセット。まずは様子見!」
そう言いながら移動を開始した。ブレイズで燃えてる隙間を駆け抜けてった。
様子見とか言いながら突っ込んでったぞ。
「キシャアアアアア」
「うわ、剣の方が動き始めた。だがそれでいい。ファイア!!」
「シャァァァ」
ヒール弾が剣にぶち当たる。すると緑っぽい様な粉が吹き出る。
粉が舞い。剣を持ったワイトの腕にかかるとジジと音が鳴る。
ここに居ても聞こえるという事は結構大きい音なのだろう。
しかし、音は聞こえるがワイトの腕が崩れたりとかはしていない。
「次はここだ。ファイア!」
次に当たったのはローブの部分。粉は出ずに消滅した。
「魔法無効のローブか面倒くさいけどドロップしたら嬉しいね!そして最後はここだ。ファイア!」
そして最後の弾丸は真っ直ぐにワイトの頭に吸い込まれる。
ワイトは剣で叩き落とそうと動いたが腕が上がらず防げなかった。
そして舞う緑の粉。ワイトの頭に粉がかかると頭蓋骨が溶けていく。
うわぁ、うわぁ。溶けてる。中に詰まって無くて良かった。
骨がバラバラになりブレイズの上に落ちる。溶けた頭蓋骨は浮いたままだ。
剣は地面に突き刺さりローブは
あれ?再生しないな。
「よし、大丈夫かブレイズブレイズセット、ファイアファイア」
骨が落ちた所にブレイズを追加した模様。
「良く燃える骨だな。再生する傍から燃やせば何も問題ないみたいだね」
火葬か。火葬なのか。それでも骨残るだろ。
『人骨が溶ける融点は1600度だった筈』
何でそんなの知ってるの?
『アルカナペディアで調べた』
なにその情報サイト的なの。
「ヒールヒールブレイズセット。ファイヤファイア」
リッチの頭にもヒール弾が連続でぶち当たる。何故かリッチは杖を構えたまま防ごうとしない。
「詠唱終わってなくて草が生えそう。どうやらフィールドに一定数のスケルトンが出現するまでは詠唱が終わんないみたいだね」
だから、杖掲げたままだったのか。リッチは溶ける頭を残して構成されていた骨がバラけ地面に落ちる。
「ファイア。トドメの火葬だ受け取ってくれ」
骨の落ちた地面にブレイズが撒かれる。
残ったリッチとワイトの頭。
「ヒールヒールヒールヒールセットファイアファイアファイアファイア」
ロックオンがヒール弾を二発ずつぶち込むと完全に溶けてブレイズの海に落ちて行った。
「よし、ボス討伐完了!」
「お疲れ様でござる」
「まだ死んでないけどね!」
「では油断は禁物でござるなぁ」
「杖と剣とローブは残ってるな。ドロップするかな?」