第01稿09話~王者の墓場本番4~
__勇者|王者の墓場
「うー、やっと許可取れた!疲れた。でも早く行かないと追いつかないよね!」
ダンジョン入り口に勇者PTが集まっていた。
「全くユウは何も考えて無いな」
戦乙女のソルが酷い。守護騎士ツリーの上位職らしい。勿論、堅さは世界一!
「考えてるよ!一緒にダンジョン攻略したかったんだもん!なのに先に行くなんてロックオン君は酷いよね!」
『ダンジョンゴーゴーです!』
「治癒魔法が効くなら結構楽そうかな」
ココノは聖女。有り余る回復力で腕が捥げようが何しようが驚異的な力を見せてくれる。
「ここの敵は骨ばっかだって聞いたけど。スケルトンなら光よね。火も効くのだっけ?」
スノウは魔女!スノウなのに全属性の魔術が使える優秀な魔術士だ。
そして最後はこの私、勇者のユウ!この4人でダンジョンに入りたいと思います!
取り敢えず、ユウ君達に追いつきたい。
許可とか取ってたらユウ君達が潜ってから1日半かかっちゃったし。
流石に昨日の夜出発は許してくれなかったけど。
今日は朝から潜って良いとがくえんちょーも言ってくれたしこれで勝つる!
「ライトエンチャント!ブレイブソード!ファーストギア!」
「詠唱、信仰を力に以下略。エリアヒール」
折角ライチャしたのにエリアヒールでスケルトンが一掃された。
「酷い!私も斬り飛ばしたいのに!」
「まぁまぁ、ロックオンに取って置いたらいいんじゃないの?」
次の層に来た。
「ライトエンチャント!ブレイブソード!ファーストギア!」
「全てを包む聖なる光よ。悪しき者達に制裁を。ホーリー!」
折角ライチャしたのにホーリーでスケルトンが一掃された。
「酷い!2人とも酷い!」
「落ち着きなさい。取り敢えず雑魚にマナ使うのはもったいないわ。ロックオンとやらを叩きつぶすのに貴女のマナは取っておくべきよ」
なんか目的がロックオン君を斬るのが皆の共通認識になってる……
「まぁ、道中は2人に任せて先に進もうじゃないか。ユウの想い人も居るんだろ」
「ユウ君、大丈夫かな。早く行かなきゃ。よし、2人ともどんどんスケルトンを倒せー」
「はいはい、しょうがないわね」
「任せないさい」
そして階層は進み二十層
「何だ貴様らは」
「あ、こんにちは、凄い大所帯ですね」
なんか騎士風の人達が野営してる。ざっと30人ほど、どうしてこんなに人が居るんだろう。
「ふむ、女4人。目標では無い様だな」
「目標?あ、そうだオジさん達、3人組のPT見ませんでした?」
「ふむ?3人組のPTか?男3人なら俺達もそいつらを待っているんだ」
「へぇ、ソウナンデスネー。見てないんですか?」
「あぁ、見ていないが。もうダンジョンに入ってるのか?」
「その筈ですけど」
「ふむ、君たち休憩して行くかい?休憩するならスケルトンが来ないように見張っててあげるけど」
はい、皆集合。
何かしら。休憩していくか無視して行くかかしら?なら休憩したいわ。
少し程なら休憩しても良い気がします。
確かに、彼らに対して何するのかを把握してからの方がよさそうだな。
じゃぁ、休憩しよう!あー暴れたいなー。
「んー、じゃ。休憩させてもらおうかな!」
「そうか、なら中央の焚火近くで休憩しててくれ。行くときは近くに居る兵に一言頼む」
「はーい分かりましたー」