第01稿09話~王者の墓場本番2~
__遊び人|王者の墓場十七層
魚を捌きついでに野菜も切って行く。
捌いた魚を串を通し焚火の近くに刺して焼きながら。
スパイスを炒ってトマトを鍋の底に敷き詰め水筒から水を少し注ぐ。
そして野菜を鍋に投入、煮立って来たら魚の身を解して投入。
そして、適当に時間が経ったら完成。
「これは!!」「この匂いは!!」
「「カレー!!」」
「だね!」「でござるな!」
息ピッタリだね君たち。
「これは魚と野菜のスープだよ。うちの領内での人気食だ。2人の口に合えば良いけど」
「これは望外に嬉しいでござるな」
「あぁ、美味いね。魚の煮付けも美味かったけど。懐かしい味だね」
「港町だからな魚料理は得意だ」
「領主の息子なんだよね?料理作ってたの?」
「あー、俺は生まれた時から影が薄かったから。自分で作らないと食事がままならなかったというか」
「空気なのは生まれた時からなのか」
「取り敢えずパンに汁を漬して具を乗せて食べると美味しいよ」
「ここでパンでござるか!」
「んー米が食べたいなぁ」
「米でござるか。ではフィオ殿に作ってもらうでござるよ!」
「え、この世界に米があるのか?」
米を探したが見つからなかった。
「あるでござるよ。種籾なら拙者の……故郷から持ってきてあるでござる」
「それは行けるのか?」
「僕らが植えても芽すら出ないだろうけど、フィオは植物関係のスキル育ってると思うしいけると思う」
「戻ったら薬草とか頼んでみよう」
「それは良い考えでござるな」
「たっぷりと経験値を育てて貰えば更にレベル上がるしな」
「レベル100越えだっけ。その歳で100レベ超えてるのは凄いなぁ」
「生産ガチで頑張ってたからな」
「錬金だっけ?」
「製作も鍛冶も出来るぞ。ほらこの投げナイフも自作だし」
「あぁそう言えばそうだったね」
「投げナイフでござるか?ちょっと見せてもらえるでござるか?」
「あぁ良いよ。刃に毒が塗ってあるから気を付けて」
「ふぅむ、棒手裏剣は知ってるでござるか?」
「棒手裏剣。名前だけは」
「細長い大きい針みたいなものでござるよ。それならこの投げナイフの様な素材でもそこそこの速度で飛ばせるし攻撃力も高いと思うでござる。帰ったら試してみると良いでござるよ」
「攻撃力が上がるのは嬉しいな。帰ったら詳細よろしく」
「分かったでござるよ」
鍋や使った物を軽く水で洗って魔法の鞄に仕舞う。
2人は沸き始めたスケルトンを狩り始めた。結構な時間ここに居たみたいだ。
「現在位置は十一層でござるな。何処で野営をするかは分からないでござるがさっさと先に進んだ方が良さそうでござる」
「それもそうだね」
「じゃぁ強行軍再開だな」
と言う訳で忍者が殲滅、ロックオンが回収、マップが完成次第、次の層へ。
そして二十一層に入った時、ダンジョン内が更に暗くなった。
新しい敵としてスケルトンシールダーとスケルトンライダーが出てて来た。
大きな盾を持ったスケルトンと骨になった犬の様なものに乗っているスケルトンだ。
「弱いでござるなぁ」
最早自動迎撃装置と化した忍者が射程に入った瞬間から粉砕していく。
「ドロップ品が増えたよ。何か盾みたいな奴と牙だ」
「使えそうでござるか?」
「売ればそこそこの値段で売れそう。マジックアイテムっぽいし」
「成程でござる」
「マジックアイテムなら解体して別のアイテムの素材に使っても良いな。鑑定とか持ってるから効果分かるし」
「合成も出来るでござるか、本当に生産職特化でござるな」
「まぁ、それについては戻ってから。先を急ごう」