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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿04話~霧の舞台で死の舞踏8~



__勇者|ミスティックシティ―北の北



重力と膂力のダブルパワー+ラブパワーを込められた剣が相手の斧にぶつかる!金属と金属が甲高い音をたてて首無しゾンビの斧を叩き割りそのまま相手を縦割りにした!


「あれ?血が出ない?ゾンビだから……?ってキモッ!!」


 一刀両断にした断面からは得体の知れないみっちりした黒い芋虫みたいなのが沢山蠢いている。そこに光がさす。気付けば霧が無くなっている!


「あ溶けた」


 蠢いていた芋虫さんが地面にざらざらと零れ落ちていく、すると芋虫は地面に溶ける様に黒い砂みたいになって行く。


「腐葉土っぽいな……文字通り土に還ったみたいだな」


「ユウ君と私の勝利だ!!」



「あー、そうだなぁ。あ、駄目だ。俺、寝るわ」


「え?ユウ君?」


 ユウ君が突然、抱き着いて来た!!これは……デレ!?いや、激闘を制した戦友とのハグ?どっち!?あ、寝てる。疲れちゃったのかな?背負ってカタナ君とロックオン君の方に行こー。




__忍者|ミスティックシティ―北の北



「む、勇者殿でござるか?トキトー殿?被弾したでござるか?」


 勇者がトキトー殿を背負って登場したでござる。トキトー殿は意識が無い様でござる。


「んーん!戦い終ったら寝ちゃった!」


「息してるでござるね。後はロックオン待ちでござるよ」


 勇者からトキトー殿を受け取り、トキトー殿の息を確認して生きている事を確認する。


「お疲れぇ、いやぁ、ちょっと身体痺れちゃって遅れちゃったよ」


「ロックオン、怪我はないでござるか?」


「僕に怪我無いのは知ってるでしょ」


「様式美という奴でござるよ。さて、霧も晴れた事でござるし出口を探すでござるよ」


「トキトーは」


「大事ないでござる」


「いや、トキトー復帰してからの方が良いんじゃ?」


「それはそうでござるが、こういうのは大抵、ボスを倒したらボスの居た所に出口が出てくるでござるよ」


「じゃぁ、この薙ぎ倒された木々の先を見てから休憩しようか」


「はーい!ユウ君は私が連れてくよ!」


 ゲヘヘと副音声が聞こえて来そうな勇者にトキトー殿を渡していいモノか……一瞬悩んだでござる。


「怪我人でござるから気を付けるでござるよ」


「はーい」


トキトー殿を勇者に任せて拙者は先頭を行くでござる。倒れた木々を抜けると湖に出た。


「ここは……随分と見覚えのある湖でござるね」


「あからさまな穴……洞窟があるね。あそこが寝床だったのかな」


「その様でござるね」


「あそこの前で野営組もうか。トキトー君、早く起きると良いんだけど」


「トキトー殿がダウンして困るのは食料もテントもトキトー殿が寝てると出せない事でござるね」


「戻ったら学園長を強請ろう」


「そうでござるな。空間拡張を施しただけの物なら学園長なら用意出来ると思うでござる」


 ロックオンと駄弁りながら血でウォーターベッドの様なモノを設置したでござる。


「勇者、そこにトキトー殿を寝かせておくでござるよ」


「はーい」


 勇者がトキトー殿を寝かせ、その横に添い寝をした。ううむ、流れる様な添い寝でござる。まぁ疲れたんでござろう。二人はこのまま寝かせておくとしよう。勇者は寝てないでござるが。


「肉食系女勇者……」


「藪蛇になるかもしれないから止めるでござる」


「くわばらくわばら」


「ロックオン、また懐かしい言い方を……するでござるね」


「くわばら?どんな意味だっけ?」


「良くない事が自分に来ない様にするまじないみたいなものでは無かったでござるか?」


「へぇ、そうなんだ。良く分からないけど、つい口に出ちゃったよ」


「癖の様に使ってた言葉が出たんでござるね。拙者はロールする上で台詞を変えてるでござるからそう言うのは無いでござる」


「良くござるをつけ忘れないなーって思うよ。ござる=カタナ……」


「ござる口調を印象付ける事でミスディレクションを狙ってるのでござるよ。声が同じでもござる口調じゃないと拙者に結びつかないと言った感じでござるな」


「そんな事気にした事無かったよ」


「ロックオンだって口説く時はキャラ作ってるでござるよ?」


「え、そう?気にした事無かったなぁ」


「個人的にはそのキャラ使わない方がナンパの成功率は上がると思ってるでござる。方向性がチャラいでござる」


「まぁ学園入ってからはナンパしてないしね。トキトーに連れ回されてるし、あれ?そう言えば転生集めって学園入学までが仕事期間だから今フリー?」


「いやいや、それとなく学園生活に助力するのが拙者らの役目でござるよ」


「そんな事言われてたっけ?」


「あぁ、拙者だけだったかもしれないでござる」


「僕、戦力外通告で草」


「と言うのは置いといて学園長に言われた事を拙者が深読みしただけかもしれないでござる」


「あぁ、そう言う事ね。まぁ、僕は戦闘力しかないから細々とした雑用はカタナには言うだろうしなぁ」


「うわっ勇者!?」


「ユウだよ!ユウ君!!」


 どうやらトキトー殿が起きた様でござるな。



ロックオンは女性関係は大分、行きずりの関係が多め。ロックオンが遊んでる間はカタナは諜報活動してます。学級には王子や王女も居るという学園長の台詞からその保護も仕事だと思っているカタナが居ただけだった。

トキトーも起きたので次回は帰れます。多分、きっと、恐らくは。

それでは皆様また次回。

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