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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿04話~霧の舞台で死の舞踏2~



__忍者|ミスティックシティ―北



 建物に入るとロックオンがトキトー殿に銃口を向けていた。そして蜘蛛と戦っている首の無い人物……蜘蛛と渡り合っているのに強敵認定されてないでござる……成程、拙者が飛ばされた後にアレが乱入してきてトキトー殿、ピンチという流れでござるか。ロックオンは何していたでござるか?そう言えばトキトー殿の腕が燃えそうと言っていたでござるな。むむ、腕が落されてて出血してるでござるな。しょうがないでござる。止血するでござるよ。



「ロックオン、拙者がやるでござる」


「あ、カタナ良かったー。腕、繋いでよ。綺麗に繋げるなら治癒弾撃つ事にする」


「分かってるでござる」


 血で針を作りトキトー殿の腕に刺す。血を混ぜトキトー殿の血を操作しようとしたが油と水の様に拙者の血が混ざらない。ふむ、何らかのスキルでござろうか、やり方を変える事とする。腕の切り口は綺麗なようでござるから合わせて破損部分を外側からパイプの様に繋ぐ方針で行くとしよう。


 神経、筋肉、その他諸々、生前の片凪流で得た知識なら繋ぎ合わせる事は造作でもないでござる……暗殺術に該当する知識でござるが。トキトー殿の血で血管を接いだ方が色々と治療が楽だったのでござるが精密な配線を繋ぐ作業でござる。魔術じゃなく力技でござるからね。しかし、少しでもズレたら半田ごてで間違えて繋いでしまった回路の如く混線してしまうでござる。



 ロックオンの治癒弾は煙幕弾の煙の触れた部分だけ回復するでござるから欠損部位の修復には向いてないでござるよ。せいぜい、擦り傷や切り傷を塞ぐ程度でござる。さて、何とか繋ぎ終えたでござる。


「ではロックオン、溶接を頼むでござるよ」


「治療って言ってよ……何か怖いよカタナ。取り敢えず、ファイア」


「多分、大丈夫でござる。あと拙者の血じゃ輸血は出来なかったでござるよ」


 ロックオンの撃った回復の弾が破裂しトキトー殿を煙の様な燐光が包む。


「あー、カタナの血、毒判定されてない?多分、毒無効系持ってるよ?手から毒出してたしね」


「そう言う事でござるか。回復薬を血代わりに投与出来ないでござるかね?」


「大人しく自然回復に任せるか輸血するしかなくない?」


「では、ロックオン。腕を出すでござるよ」


「血液型とかあるし起きてからの方が良いんじゃ」


「……こっちの世界で聞いたことの無いワードでござるよ」


「そう言えば確かに……何でだろうね?」


「治癒魔法があるからだと思うでござるよ」


「治癒魔法がある世界あるある。外科が発達してない」


「お薬はあるのにでござるよね」


「治癒魔法は外傷は行けるけど病は無理って多いよね。多分、僕の治癒弾見ると分かりやすいけど患部に直接ヒールしないといけないからだと思う。薬はそう言った部分で使われてるしね」


「でも聖女とかは病も治せるでござるよね?」


「それは、多分。ごり押しかな?」


「ごり押しでござるか……」


「ほら、火炎魔法が得意な人は火力で中までしっかり炭にするでしょ。あれと一緒じゃない?」


「あー、成程でござる。納得したでござるよ」


「で、僕も起きたらアレ、戦ってたんだけど何だと思う?」


「首無しの拙者と同じ一門でござるね。動きみれば一発でござる。恐らくスミス君でござるな。あり得たかもしれない世界の夢のカケラと言った所でござろうな」


「そりゃ化け物だ。腕だけで済んでトキトー凄いなー」


「先程よりも蜘蛛、硬くないでござるか?」


「確かに、そんな気がする」


『プロテク連打してたからね』


「あぁ、そういう……それから押し付けたのか、体のいいタンク役か」


『でも、魔弾使い過ぎだからこっち向く可能性が高くなってるよ』


「ナンダッテー」


「では、今の内にここを離れるでござるよ。あんまり、彼とは戦いたくないでござるし、トキトー殿を守りながらでは恐らく厳しいでござる」


 トキトー殿を背負い、建物から離脱する。勇者は何処に行ったんでござるかね?


「そうだね。そうしよう。まぁ寝てる限りはトキトーは襲われないと思うけど。あれ?トキトーが相手してくれてなかったら僕が死んでた?」


「本当に何があったんでござるか」


「蜘蛛の巣焼こうとしたら、トキトーの腕が行方不明だった」


「何言ってるでござるか。そんな説明で勇者から許して貰えると思うでござるか?」


「突然の面接、だけど確かに……首が飛びそう。トキトー起きて!!勇者への言い訳、一緒に考えて!!というより口裏合わせて!」


 トキトーを揺さぶるロックオン、背負っているので拙者も揺さぶられているでござる。


「ええい、怪我人を揺さぶるのを止めるでござるよ!!」


「ごめんごめん」


「揺さぶられ症候群になったらどうするつもりでござるか!」


「えぇ……乳幼児じゃないんだから」


「首がしっかりしてない状態だと危険でござるよ。多分」


「多分?」


「その様に記憶してるでござる」


『呑気だなー。しょうがない。勇者の道案内してくるよ』


「お願いするでござるよ」




忍者にとってはんだ付け作業な治療……そして、回復煙幕の魔弾。

そして、忍者一発で首無しゾンビの正体を見破る。さすにん。

取り敢えず、腕は繋げたが気絶状態から回復しないトキトー。トキトーの明日はどっちだ。

それでは皆様また次回。

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