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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿03話~霧の世界のゾンビ達9 ~


__遊び人|海岸


 海岸にやってきた。


「そう言えばトキトー木造の船とか作れないの?」


「あー、作ってみるけどあんまりお勧め出来ないぞ」


 魔法の鞄から木材取り出して製作してみた。4人は乗れる簡素なボートだ。


「材質はただの木材。耐久度は多分それなりにあると思うがダンジョン内で使用に耐えるかは分からん」


 魔法の鞄の中にある奴でボートが作れるのではと言ってきたのはロックオン、ちょっと作ってみた。あんまり家とか乗り物は製作で作る事は無い。自分が作ったものは大体、一回使うと壊れる消耗品ばっかりだからだ。つまり耐久性に難がある。なので前世で良くある乗ったら墜落するヘリの様な結末が待ってそうだ。


 もしかして攻撃力ステータスが生産するアイテムの耐久力にも影響を与えてるのだろうか。


『ちょっと違うけどある。お前の力と他の奴の力自体が違うせいだな。耐久力辺りの計算はがばい。そうだなぶつけるモノとぶつかったモノの差が開けば開くほど耐久値が大幅に減るって考えで大体良い』


 俺の攻撃力が低すぎて敵や壁の防御力が高いからすぐ壊れるって事か?


『そう言う事になる』


 まぁ、自分で使うなら結局コスパ重視の大量生産って事になるな。じゃぁ、このボートは耐久性大丈夫か?


『まぁ製作レベルも他に比べたら上がって無いとは言えそこそこだからな。そこの3人が暴れなければ大丈夫じゃないか?』


 勇者、忍者、魔銃使いが暴れたら沈没するらしい。


『あぁ、あとダンジョンの壁とか生成物にも気を付けろ』


「ボートの上での戦闘は禁止だ」


「僕が撃つのは?」


「威力控えめに出来るなら、小さいボートだし転覆しても困るだろ」


「あぁ、うん、分かった」


「じゃぁ、私が漕ぐね!」


 勇者が剣を構えて腕を捲る。もしかして剣をオール代わりにしようと言うのか。海水で駄目にならないか?


「あー……オール作るから待ってくれ」


 オールを製作……何処だ。作れるか?無いな、じゃぁ木べらかスプーンで代用するか。デカい木べらで行こうと思ったけど木の板で良いか。


「勇者はいコレ」


「木の板?」


「オール代わりに使って」


「作るって言ってなかった?」


「忘れた」


「忘れたの……」


「取り敢えず海に持ってくぞ」


「あ、じゃぁ私、持ってくね!」


 4人乗りボートをひょいと担ぎ上げて勇者は海にボートを放り投げた。魔法の鞄に入れて持ってく手間が省けたな。と思う事にしよう。


「勇者放り投げてたけど穴開いてないよね?」


「見た所、沈んでは無いようでござるが」


「……きっと、大丈夫だろう」


「皆、早く乗ろうよ!」


 先に飛び乗った勇者が俺達を呼ぶ。さっきから沈みそうな気がしてならない。


「いや、トキトーが作った船に不安がある訳じゃないよ?」


「そうでござる。どちらかと言えば勇者の膂力で船が壊れないかと懸念してるでござるよ」


 二人と目が合ったら言い訳の様にそう言った。止めろ、俺の不安に同意をするな。


『もう暴れてるじゃないか』


 止めろ、沈みそうじゃなく沈むになるじゃないか。


『冗談だ。あれくらいなら大丈夫だろう。地面に放り投げてたらヤバかったが物理演算はマジであてにならないからな』


 それは大丈夫と言ってる根拠があてにならないと言っていないか?


『気のせい気のせい』


「よし、悩んでいてもしょうがない乗るぞ」


「そうだね」


「まぁいざとなったら何とかするでござる」


 乗り込むと勇者が板を使って船を進め始める。


「……あの。勇者は何処向かってる分かってる?」


 ロックオンの台詞からして目的地に向かってないらしい。


「向こう岸?」


「どんどん沖の方に向かってるけど」


「えー?こっち?」


「そっちも沖だよ」


「……じゃぁこっち?」


「やばい、凄い勢いで沖に出てる!ちょっと交代して、目隠し状態で運転してる様な物でしょ。危険すぎる」


 霧濃いからか……海に出て更に濃くなったように感じる。敵感知が発動した。霧が深くて分からん。海か?ロックオンが舵取りしないとやばいし対処は俺がするしかないか。


「敵が来てる気がする」


「え?本当に?見た所は居ないけど」


「見えるところに居ないと言う事は船の下でござるよ」


「海の中か、海の中だと撃てないんだけど」


「よし、しょうがない。この際、汚染がどうのとか言ってる場合じゃないな。ロックオンは舵取りを頼む。酔うからなるべくゆっくりで」


 魔法の鞄からマナポを大量に取り出す。高濃度の麻痺毒だ喰らうと良い。右手は海の上、左手でポーションを飲む。右手からドボドボと麻痺毒を生産。海に垂らす都合上、高濃度で精製している。タンカー事故の重油の如き広がりを見せる。


「緑の蛍光色……健康に良くないと一発で分かるえぐい見た目してるね」


「麻痺毒だから殺せない。でも足止めは出来ると思うから今の内に船を進めてくれ」


「コレで殺せないの?」


「普通に殺傷性のある毒を使うと海で薄まって半端に効いて暴れまくりそうだし麻痺毒が正解かなと」


「ふむ、毒なら何でも作れるでござるか?」


「多分、どんなものか分かれば」


「魔物避けの毒とか無いんでござるか?」


「どんな魔物が来てるか分かれば行けると思う」


「そう言う感じでござるか」


「トキトーの見て、良い事考えたんだけど試してみて良い?」


「良し、やってみろ」


「それじゃカタナ、僕らと船を固定して」


「ロックオンの良い事は碌な事にならないと思うでござる」



ロックオンは何か思いついたようです。トキトーの毒精製は想像力と効率の問題で肌から直接出してます。本当は瓶等の入れ物等に向けてスキルを使うと溜まるのですがトキトーは毒耐性持ってるので触っても自分は大丈夫と言うスキルに対しての信頼感があるので汗の様に出してます。

それでは皆様また次回。

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