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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿03話~霧の世界のゾンビ達3~


__遊び人|海の家系ラーメン屋



「らっしゃい!注文は?」


「人が居る?」


「いや、人じゃないっすね。幽霊みたいなもんすよ!」


「この世界の幽霊は意思疎通問題ないのか……」


「まぁ、残留思念とか言う奴っすね」


「あ、勇者は滅殺しないように」


「邪念ないからしないよー」


 ロックオンが注意したが邪念のあるなしは何で判断してるのだろうか……勘?


「さっきの人は邪念があったって事?」


「うん、そうだよ」


「塩ラーメンをお願いするでござる」


「あいよ!他の方はどうしますか?」


「じゃぁ、にぼしラーメンありますか?」


「あいよ!」


「え?じゃぁ、味噌ラーメン下さい」


「私もユウ君と同じの!」


「にぼし1に味噌2……?ですかね分かりました」


 ラーメンか。レシピとか貰えないかな。うちの領地の麺類もパスタとかしかないしソースはあってもスープに麵インとかしないしなぁ。


「作ってる所見ても良いか?」


「あぁ良いよ」


 結論、あんまり参考にならなかった。麵はもう茹でるだけだしスープも作り置きされてるモノに麵を入れるだけだった。よし、食って思い出そう。


「はい、お待ち」


 湯気のたつラーメンが目の前に、おぉ、ラーメンだ。味噌、味噌だ。


「ここは日本か?」


「おう、多分そうだよ。俺が住んでた所が日本だったし海外来た覚えも無いし」


「……これは材料なんだ?」


「煮干しはそこの海で取れた魚を簡単に干したモノだ。塩は濾過して干したモノ。味噌は自家製味噌だ」


「おぉ自家製味噌!」


 すすると味噌ラーメンの味がした。いや、当たり前なんだけど。


「ふむ、まぁこんな状態の世界だと味噌を作るのにも苦労するだろう。良し、味噌を包んであげる。種にしても良いし、作り方は分かる?」


「はい!分かります分かります!ありがとうございます!よっしゃ、これでちゃんとした醤油も作れるんじゃないか!あ、そうだ。この世界に畑とかあるなら種を取り出して持ち帰れば良いんじゃないか!」


「種が欲しいのか?なら苗とかは枯れているけど植物センター的なのがあっちにあるよ」


「これから川の向こう側に行きたいんだが船とかはあるか?」


「あるけど沖に流されない様に気を付けた方が良い。大王イカみたいなのが居るし海の中に引きずり込まれたら命は無いと思う」


「大王イカ……イカ飯作りたいな」


「いや、そんなモンじゃないよデカいから食べても美味くなさそうだし」


「あー、確かに度が過ぎてデカいと味がばらけるしな」


「出てきたらロックオンが消し飛ばしてくれるでござるよ」


「任せてと言いたい所だけど生臭いポーションは止めて」


 マジでごめん。


「さて、君たちにラーメンを提供できて良かったよ。味噌はそこに壺があるから壺ごと持ってってくれて構わない」


 屋根があるのに一筋の光が幽霊の人に降りかかっている。この世界は謎だ。


「出来れば秘伝のレシピもそこにある。良かったら持ってって―」


 その光に沿って浮き上がって天井に消えてった。よっしゃ、レシピゲット!!麵の作り方も載ってないかな。


「と言う事で味噌とレシピは貰っていくぞ」


「そう言えばどうして味噌?」


「あぁ、あっちの世界で調理で出したのはあくまでも味噌モドキ。あっちで似たようなので代用しただけだよ。醤油は半分魚醤だし」


「え?あれ魚醤なの?」


「うちの領で出回ってるのはね。料理スキルの仕様が意味わかんないんだよな。料理スキルで作るとちゃんと醤油とか味噌になるんだけど。麹?とかそれを元に増やせないんだよね。いや増やし方も良く分からないんだけど」


「問題あるの?」


「俺が居ないと生産出来ないのは意味がないだろ?俺が居なくても美味しいモノが食べれないとな」


「成程、産業チートか」


「まぁ、そうだけど産業革新と言ってくれ」


「隠す気無いよね」


「このダンジョン内なら、人目も無いだろうからな。外で喋ると死にやすいらしいから」


「え、なにそれ。暗殺者とか?そう言えば前のダンジョンでも何か騎士団っぽいの差し向けられてたよね」


「まぁ地位とかあって人に殺されやすいから気を付けろって言われてる」


「成程。ちなみに聞きたいでござるが拙者でもちょくちょく見失うのは転生スキルでござるか?」


「あぁ、これは職業の特性が反転してるらしい」


「……遊び人でござるよね?目立つのが反対になって目立たなくなっているって事でござるか?」


「そう言う事らしい。転生する時にスキル増やせるって言われたから増やしたんだよ。そう言えば二人は転生したって事に何時気付いた?」


「拙者は5つになった頃だったでござるな。里の洗礼で血を捧げる儀式みたいなのでチクっとした時に思い出したでござる」


「僕は5年前にそこの忍者が飛んできて思い出したよ」


「詳しく」


「機会があったら話してあげるよ。取り敢えずここ出てからね。で、トキトーは何歳の時だったの?」


「生後2週間位」


「え、それこそ詳しく聞きたいんだけど」


「家族ですら存在を認識してくれなかっただけだ」


「あぁ、それであの執事さんは目を強化してるんでござるね」


「まぁ、そう言う事だな。よし取り敢えずホムセン行くか」


「目的変わってないでござるか?」


「ラーメン美味しい!!」


 勇者はラーメンを食べてて空気だった。勇者はいつ思い出したんだろうか。

ゾンビのゾの字もありません。そして遊び人の目的がこのダンジョンから食材を持ち帰る事にすり替わっております。

生産スキルは素材を用意して物理原則やら何やらを無視してその状態にする。レシピがあるものなら素材から直でそれが出来るという代物です。発酵品等が上手く行きづらい理由は転生前とは環境が違うので上手く行ってません。まぁ食材も似たような物で代用してたりしますけど。

よくよく考えると醤油とか味噌とか長い年月かけて作るモノ、最初に作った人凄いですよね。

おっと話が脱線しました。それでは皆様また次回!

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