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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿03話~霧の世界のゾンビ達1~

__遊び人|霧学園


 さて、食事が出来た。


「皆起きろ、食事だ」


「ご飯!」「お、出来たでござるか?」


 勇者とカタナはこれ寝てないだろと思う位に即起きした。


「おーい、ロックオン起きるでござるよー」


 カタナはロックオンを起こしにかかった。その間にスープを注いでパンを取り分ける。


「うーん、ファイア!!」


「ちょ」


 カタナが天井に吹き飛ばされ突き刺さった。


「やった!勝ったぞ!あれ?」


「相変わらず寝起きは危険でござるね。しかし魔銃を使うのは珍しいでござるな」


「あー、何か戦ってる夢見てて、スイミーみたいな魚が集まってでっかい魚になってる敵だった」


 魚のポーション飲ませたからか?


「ほい、スープとパン」


「ありがと」


「頂くでござるよ」


「美味しい美味しい」


 勇者には餌付けしてる気分になって来るな。


「キャンキャン」


 ティキにも忘れずに冷ましたスープをあげます。


「おぉ、ここに居ったか」


 その声に反応してカタナとロックオンが俺と声の主との間に入る。


「まぁまぁ、そんな警戒せんでも大丈夫だ。君たちと戦う力なぞ残ってないからな」


 声は聞こえるが姿は見えない。


「貴方は?」


「儂はここで教鞭を取っていたゾンビにならずに生き残った残留思念だ」


「敵じゃ無さそう?」


「姿を見せてもらえませんか?」


「きゃん」


 ティキが一鳴きすると白い靄の様なモノが人型を取った。


「ぎゃー!!幽霊だ!!」


「おぉ、儂の姿が見えるのか」


「ライトエンチャント!」


「カタナぁ!勇者を止めて」


「分かったでござる」


 カタナから赤い縄が何本も勇者に向かって伸び拘束するが、拘束したそばから千切られて剣が振り上げられる。千切られた縄は纏まって一つの太い縄になって勇者を拘束する。


「トキトー、勇者を止めて」


 同じ言葉だけど方法が違うな。取り敢えず靄と勇者の間に入る。


「どいてユウ君!そいつ殺せない!」


「いや、もう死んでるから殺せないと思うが」


「そうじゃないそうじゃない」


「あー、勇者。取り敢えずこの人?から話を聞くから殺すのは待ってくれ」


「それで何が聞きたいんだ?」


 話に割り込む様にして残留思念とやらが話を始める。何だか用意された台詞を言っている様な。ゲームのNPCみたいな感じがするな。


「じゃぁ、僕から。ここは何処?」


「この街はミスティックシティという。地図に無き街だ」


「街から出る方法は?」


「この街の北側にある地下駅から街の外への電車は通っているが終わった今は電車は通っていない」


「終わった?ってどう言う事?」


「この街はある日、動物、鴉や犬が狂暴化した所から終わりが始まった。儂はその日からの出来事を何度も繰り返している。繰り返していて分かっているのは君たちみたいな来訪者が世界を終わらせる。または来訪者すら全滅させると終わりの始まりの日へ戻ると言う事、そして来訪者へ、この街の事を説明する案内役が自分だと言う事だ」


「所でお主の名前は何と言うのでござるか?」


「儂の名前はサカキ……何じゃったか?うむ、セント・サカキバラと呼んでくれ」


「聖・榊原?」


 ロックオンが窓の向こうを見やり目を細めながら言う。


「どうした?」


「いや、あそこの大きな建物が聖・榊原病院らしい」


「何?そう言えば建物の看板は書かれてるんだな」


「おぉ、思い出した。儂はサカキバラコウヨウ。黄色い葉で黄葉だ。その病院は儂の息子が経営しておるんだ」


「息子さんは生きてるの?」


「どうだろうアイツなら孫を庇って死んでてもおかしくはないな」


「湖のある森へ向かえば良いんでござるね?」


「あんた達が用があるのは甲羅の怪物かい。それなら北の農場を越えた森に居る」


「他にも居るのでござるか?」


「この街には3種類のゾンビが居る。緑、動物、腐乱だ。緑色のゾンビを総括しているのが甲羅の怪物である」


「緑色のゾンビや人型のゾンビが持ってる針みたいなモノに気を付ければいいんでござるね」


「何だ。知っているのか。緑のゾンビの弱点は日光だ。この霧を出している奴も甲羅の怪物であると思われる。以前リトライした世界でも甲羅の怪物を倒したら霧が消えたからな。霧が消えたら日光に当たった緑のゾンビが崩れていくのを見た」


「他のゾンビは知らないでござる」


「動物は一般的な映画で出てくる噛んで増やすタイプだ。一番数が多い。腐乱は取り込んで溶かされて一部にされる。この学園内の外を闊歩する腐った塊がソレだ。大きさのせいか知能のせいか建物には入らないしフェンスや塀も越えない」


「あぁ、さっきのスライムみたいな奴か」


「鴉は動物枠か。つつかれなくて良かった」


『鴉はつつかれてもお前には効かないっぽいぞ』


 何?つまり毒なのか?いや、毒精製で作れる毒?ワクチンとか作れないかな。毒に対する毒って事で。


『出来るけど材料が手に入ってないから作れないな』


 材料は何だ?


『いや、教えないからな?』


 残念だ。

更新遅くなりましたが更新しました。

現在この場所は3種のゾンビが入り乱れてる状態です。種類により対応が変わります。

それでは皆様また次回。

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