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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第03稿~霧深き都市・ミスティックシティ~
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第03稿02話~不思議な不思議な霧の街1~



__遊び人|ミスティックホテル


 魔銃を構えたロックオンは玄関に向けて照準を合わせる。


「生存者居ないんだったらまとめてぶっとぱしちゃおうか」


「ちょ、まつでござるよ」


「ふぁいあ!」


 少しの浮遊感。あれ、何だ。


「ごめんねユウ君、急いで外に出ないと建物倒壊しそうだし」


 お姫様抱っこされてた。うーん、うん。うん?疑問に思ってる間に地震かと思う位の衝撃が空気を揺らした。

 そうだった。玄関の敵にロックオンが攻撃したんだったな。玄関を見ると玄関がなくなっていた。犬の群れも消し飛んでた。玄関だったところは崩れて大穴が空いている。


「うーん、やっぱりおかしいね」


「ホテルの基礎柱は大丈夫そうでござるな」


「ロックオンおかしいというのは壁とか建物が破壊出来る事か?」


「うん、いや。トキトーをお姫様抱っこしてる勇者がおかしいかな」


 ロックオンが玄関の残骸を見た後に、こっちを向いて惨状に気付いた様だ。


「どうしてそうなってるでござるか?」


「きゃんきゃん」


「これはこれで面白いと言ってるでござる」


「いや、凄い威力だったから直ぐに避難できるようにしただけだよ!!」


「取り敢えず、降ろしてくれないか?」


「えー、いや、私が連れてく!」


 拒否されるのは想定外なんだが。


「お前、俺抱いてると戦えないだろ。それに歩けない訳じゃないし。何だったらティキ抱いとけよ」


「……ぐぅ、分かった」


 俺をやっと降ろしてくれた勇者にティキを拾って渡す。


「きゃーん」


「あーれーと言ってるでござるよ」


「いや、それはもう良いって」


「さようでござるか」


「さぁ、橋に行こう。ついてきて」


 玄関の大穴からロックオンが先導する。外に出ると一寸先は霧。全く見えない。


「おっと忘れてたでござる」


 カタナがしゅるしゅると袖から糸を伸ばし血の糸を腕に巻き繋げてくれる。これではぐれなくなった。

 あぁ、そう言えばこれ血で出来てるのにぬるぬるでも無いな。サラサラしてる。

 今更ながら、どうやってこんな肌触りをしているのか気になるな。


「くぅん」


「これでござるか?まぁ、液体とは行っても流体を個にして操ってるでござるからこのように……」


「きゃん」


「え?長いでござるか?三行?三行ではちょっと難しいでござるな」


 ティキが聞いてくれたようだが即、飽きてしまったようだ。ん?そう言えば勇者は後ろに居るのにどうして前に居るカタナの方からティキの鳴き声が?

 まぁ良いか。気にしてもしょうがない。


「着いたよー」


 何事もなく橋に着いたようだ。


「橋崩れてるから気を付けて。これは向こうに渡れそうに無いねぇ」


 橋の惨状が見える。根本から崩れてしまっているようだ。向こう岸の距離も分からない。

 水流は激しいようで轟音が下から聞こえてくる。


「うーむ、どのくらいの距離があいているのかも分からないでござるね」


「もう一つの橋も見てみる?」


「そうするしかないか。距離も、向こうの状況も分からないし」


 鴉の鳴き声が遠くから聞こえる。こちらに向ってきているな。


「一旦、建物の中に避難するか」


「そうでござるな。手近な建物に入るでござるよ!」


「川沿いの住宅街の手近な所に行こう。案内するよ」


 鴉の鳴き声から逃げるようにロックオンが先導して一軒家に侵入する。


「これは……何もないでござるな。空き家でござるか?」


 入った家には家具が置いていなかった。床や壁はあっても家具が何もない家は空き家


「でも、カーテンはかかってるよ。ちぐはぐだね。これは多分、住宅街はハリボテなのかな?」


「ハリボテ、だから重要ではない建物の括りで抜けているのか。アイテムとかないからマップに反映しなかったんだな」


「雨風は凌げるでござるよ」


「休憩要る?」


「必要でござる。ここは、ひと眠りした方が良いと思うでござるよ」


「撤退出来ないしその方が良いか」


「風呂場はしっかりしてたからお湯、流し込めば入れそうだよ。残念ながら電気も水道も通ってないけど」


「よし、じゃあ、お湯沸かすか」


「僕がやるよ」


 風呂場でロックオンがファイアファイア言ってるのをBGMに食料を作る事にする。


トキトーはティキは人の言葉分かると思ってます。いや、実際分かるのですけど。

でも、心読まれてるのはナチュラルに気付いていないです。

さて、次回は恐らく二つ目の橋を確認することになるでしょう。

それでは皆様また次回。


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