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第02稿11話~海上ダンジョン8~


__遊び人|霧深き森


 準備が出来、扉をくぐると霧の深い森へと出た。


「マップ作製するから周囲の警戒を頼む」


「任せて」「了解したでござる」「きゃん」


 マップ作製を開始したけど真後ろから超視線を感じてます。


「じぃいいいい」


 遂に口にまで……まぁ自動書記だからうっとおしくても問題ないが。


「これは!!」


「どうしたロックオン」


「アンデッドのダンジョンっぽい。一層毎に特徴変わるダンジョンみたいだ」


「ふむ、次の層を見たら一旦、船に戻るでござるか?」


「そうするか。どうやら普通のダンジョンじゃなさそうだしメンバーも増えたしな」


 よし、マップが完成……えぇ。壁も無い。点々と表示されてるのは樹なのだろう。紙に収まらない程の広さ……夢幻回廊系のダンジョンか?


 所謂、進んでも正しい道を通らなければ元の場所に戻される系のダンジョンである。


「地図が出来た取り敢えず見てくれ」


「ふむ、これは……単純に広いのでござるかね?」


「これは骨が折れそうだ。ここは飯休憩を取ろう」


「それは助かるでござる」


「ファイア、ファイアっと、ご飯?じゃあ警備は任せて」


 ロックオンは霧に向かって銃を乱射してた。霧が深く先は見えないがもしかして見えてる?


「拙者も作るのを手伝うでござる」


「パンとポトフで良いか」


「良いでござるね」


「ほら、包丁。野菜とソーセージ斬ってくれ」


「はいはい!私も手伝う!」


「じゃ、火つけるからパンを切っといてくれ」


「はーい」


 勇者にはフランスパンのバケットを渡す。自分は鍋に水を入れ火に掛け二人の作業を見守る。サボりだ。地図作成したんだしサボっても問題ないだろう。


「ふぅ、近場のゾンビは殺っといたよ」


「おう、お疲れ。霧が深かったのに見えたのか?」


「あぁ、魔力察知で見えたから処理しといたんだ」


「そうか。二人が今飯作ってくれてるから待とう」


「良いね。何作ってるの?」


「パンとポトフ」


「霧のせいかちょっと寒いし温かいのが食べたかったんだ」


「出来たよ!ユウ君!」


 温かい飯、これだけで生きていけるわ。


『ファーストデスが餓死になりそうだったのが効いてるな』


 セカンドデスは無いだろ。


『あぁ、最初の死因な』


 それは……そうだな。あれはあんまり思い出したくない。


「美味いでござるな」


「きゃんきゃん」


「ティキ、玉ねぎ大丈夫なの?」


「きゃん」


「カタナ、なんて言ってる?」


「ロックオン……大丈夫と言ってるでござるよ」


 ティキは好き嫌い無く何でも食べる。本当に美味しそうに食べる。恐らくティキも飢餓を経験していると思う。ご飯に関してはティキとは共通の意識を持ってる気がする。



「ご馳走様でござる。こう見晴らしが良いとロックオン大活躍でござるな」


「そうだね。僕の得意なフィールドではある。ふぁいあ」


「霧が深くて見晴らしが良いどころじゃない気がするが」


「僕は眼が良いからこれ位の霧はない様なモノだよ魔力視もあるしね。ふぁいあ」


 食事休憩が終わり探索を始める。ロックオンの射撃が終わらない。魔力視凄い。


『……魔力視は嘘だな』


 嘘なのか?


『魔力吸収してみれば解る。控えめにな』


 そう言えばそんなのあったな。魔力吸収。……?霧が魔力に変換されてる?


『魔力で出来た霧の中で魔力視で敵を判別出来る訳がない。だろ?』


 それは確かに。しかし、コレも魔力で発生していると言う事は発生源がある筈だ。


『そう言う事だ。ちゃんと伝わってて安心した』


 何故教える?正直どうでも良い情報しか教えてくれないのに。


『ここに入った時点で事情が変わって上に聞いたら許可が出た。でも他の転生者達の職業とか固有スキルは何も言えないしな』


 つまり発生源潰せと?


『……否定はしない!』


 はぁ、了解。この層に居るのか?


『否定はしない。あと潰したら多分ダンジョンに何かしらの変化があると思われるから潰したらさっさと撤退する事をお勧めする』


 嫌な事聞いたな。というか分かってたけど俺、何もしてないな。

 現状、トリガーハッピーになっているロックオンの後をついて行っている。後ろに勇者がピッタリとくっついてるのは気になるが……



ロックオンの魔力視は嘘ではありません。MPガン上げして撃ちまくってたら見えるようになってました。固有スキルを隠す為にそう言ってるだけです。フールは明言はしないけど。

海上ダンジョンの話はここで区切ります。次回、回想幕間を挟みます。

それでは皆様また次回!

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