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転生したら遊び人、しかも空気になる呪い。それでも異世界生活Enjoy!  作者: KP.BOX
第01稿~学園入学、最初のダンジョン~
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第01稿04話~特待生寮2~


__遊び人|特待生寮



 何か鉄の物を叩く音が聞こえる。ご飯か。今日はダンジョンに潜ったせいがお腹が減っている。

 下に降りると長いテーブルがあり、座った人に配膳しているフィオが居た。


「あ、ユウ君こっちこっち!」


「トキトーこっちだよ。ん?」


 同時に呼ばれた。勇者とロックオンにだ。


『勇者と魔銃使い、どっちと仲を深めるんだ?』


 なんだ、そのギャルゲーみたいな二択。


『……ギャルゲーだからな』


 ギャルゲーなのに選択肢に同性が入ってるんだが。


『協力者に男女も関係ないぞ』


 はいはい。まぁ、先に約束してたのはロックオンだったからな。ロックオンを優先しよう。


「ユウ、すまんがロックオン達と一緒に食べる事になっている」


「そっかぁ、残念。じゃぁ明日の夜は一緒に食べようよ」


 ユウの来た席を見る。勇者PTの3人がこちらを見ている。敵意等は無さそうだが……


「分かった。明日の夕ご飯な」


「うん!じゃあね」


「ごめんね。色々詰めたい話もあるし今日は許して」


 ロックオンが勇者に申し訳なさそうに言う。


「あはは、気にしなくて良いよ」


 ふと思ったが攻略対象、俺じゃね?気のせい?


『勇者がグイグイ来てるのは気のせいじゃないな』


「それじゃ行こう」


「あぁ、ご飯美味そうだな」


「早く食べるでござるよ」


 席に着くとござる忍者が待っていた。

 クロワッサンと豆のスープとサラダ、そしてローストビーフだ。質素っぽいけど。素材はちゃんとしている様だ。当然か王族も居るもんな。

 そう思いながら、目立つ2人を見る。金髪の同じ顔をしている中性的な顔立ちの2人。この二人が勇者の言っていた王子と王女だろう。何と言うか目が凄い。オッドアイだ。銀と金の、しかも二人とも。ほぼ同じ二人が唯一違うのはオッドアイの色だ。左目が金で右目が銀と左目が銀で右目が金……シンメトリーだな……


「それでは皆さん。頂きましょう。いただきます」


 フィオが音頭をとって食事が始まった。一口食べる。どうやらこのクロワッサンは焼きたてだ!美味いな。


「モグモグ、美味いでござるな」


「……」


 カタナとロックオンは黙々と食事している。


「おかわりはありますからおっしゃってくださいね」


 フィオが全体にそう声をかける。すると直ぐに。


「おかわりでござる」


「はい!お待ちください」


「場所が分かれば自分でやるでござるよ」


「いえ、大丈夫です!私のお仕事ですから」


「ふむ、そうでござるか。では、お願いするでござる」


「はい!どうぞお待ちください!」


 フィオがわたわたと空いたサラを持っていき、スープやサラダを盛ってカタナの元へ運んでくる。


「お待たせしました」


「ありがとうでござる!」


 しかし、良く食う忍者だ。


「それで、ダンジョンの事なんだけど」


「ん?あぁ、そう言えば渡してなかったな。ほい」


 作成した3層の地図を渡す。


「あ、ありがと。かなり正確だね。ん、宝箱とか罠とかも書いてある。罠とか何時の間に調べたの?」


 チラッと見るだけで把握した様だ。忘れていた。マップ作製は自動的に手が書いてくれる。それは罠や宝箱もだ。どう言い訳しよう。


「あぁ、戦闘能力はないから罠察知とかで役に立とうかと覚えてた魔法だ」


「なるほどね。それで今回行った感じ1層ずつマッピングするかそれとも階段を見つけ次第、次行くかどちらがいいかなと」


「うーん、俺としちゃどちらでも良いがカタナがやる気出し過ぎて敵殲滅しないと次へ行けない気がするんだよな」


「あー、まぁ確かにそうだね。でもアイツは言われた事はちゃんと守るから大丈夫、今日は調子乗っただけだよ」


「大丈夫でござるよ。状況の見極めは得意でござる。索敵範囲内に入ってくるものだけ倒せというのならば倒すだけでござる。あ、おかわりでござる」


「はい、かしこまりました」


「踏破が目的なのかそれとも素材が目的なのか。で変わるんじゃないか?」


「踏破が目的かなぁ。素材って言ってもスケルトン、素材殆ど骨だしね」


「お待たせしました。骨ですか?」


「うむ、王者の墓場の踏破を目指しているでござる」


 おかわりをよそって来たフィオが話に加わる。


「でしたら骨を売っていただけませんか?骨粉が畑の肥料に良いんです」


「こんな所で骨を有効活用か」


「美味しい御飯が作れるなら相場よりも低くて良いと思うでござる。2人はどう思うでござるか?」


「あぁ、良いんじゃないかな。量もあるし正直タダでも良いけど」


「本当ですか?でも悪いので学園長には伝えておきますね」


「骨粉には出来るか?」


「拙者が多少は手伝えるでござる」


 骨粉は錬金カテゴリだ。ござる忍者は錬金持ちか。ふむ、ここはござる忍者に任せておくか。


「いいんですか?」


「うむ、かまわないでござるよ」


「ありがとうございます!」


「さて、ご飯も食べ終わったし付き合ってもらっていい?」


「食後の運動でござるな。フィオ殿、何処か広くて戦っても良いところはあるでござるか?」


 2人が何やら言っている。戦ってもって言ってる事から戦うんだろう。俺はそれよりも骨の置き場を知りたい。


「すまんがその前に骨は何処に置いておけばいい?」


「あ、それでは3人ともこちらへどうぞ」


 案内されたのは厨房の奥にある扉。魔法陣の様な物が書かれている。フィオが扉を開けて中に入るので続けて俺らも中に入ると……


2021/01/01 王子、王女のオッドアイ。改稿

2023/04/30 書式などを調整。

フィオからのクエストを受諾。何かとギャルゲーをさせようとするフール。

それでは皆様また次回。

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