第02稿10話~王子と王女のダンジョン飯1~
遅くなりまして申し訳ございませぬ。
第02稿10話~王子と王女とダンジョン飯~
__光の騎士|王者の墓場―最下層
「ヌォォォォォ!多い!!」
「ヨク来タナ。ガルムヨ」
「久しいのぅ。その剣トラーズじゃな」
「ヌォオオ!学園長!!流石に数が多すぎます!!」
「黙ってソルドと遊んでおくのじゃ」
「フハハ、逃ゲロ逃ゲロ!幾ラでも湧キ出テクルゾ」
群がるスケルトンをフラッシュで焼き尽くしても次から次へと湧き出てきて話にならない!
スケルトンの剣を弾き、斧を弾き、矢を弾く。剣を弾き斧を弾き、矢を……
「手加減されている?」
一定の間隔で対処を迫る攻撃。ならば、全てを受け止めてこそ騎士の本懐!学園長の話、早く終わって欲しいなぁ。
「オ前、シャイニング家ノ子孫カ?」
「如何にも!シャイン・シャイニングだ」
「成程、デハ手加減無シダ」
「え?何故?」
「シャイニング家ノ者ナラ、アンデッド特攻持チダロウ。手加減ハ不要ソウダ」
「いやいや」
「問答無用」
スケルトン達が一か所にわらわらと集まって行く。すると大きなスケルトンの様になった。骸骨が絡み合って大きな頭蓋を形成しているのは結構キモイ。
スケルトンが集まって出来た、拳だけで私の身長を越える大きな腕を振り上げてこちらに振り下ろしてくる。
身体が勝手に避ける。受け止めると言ったなアレは嘘だ!あんなのを受け止めたらぺしゃんこになってしまう。
「オ前ハ光ノ騎士ダロウ?光ノ盾デ受ケヨ」
「成程!クリエイティブシールド!!」
光の盾を作り出し、再度、振り上げられた腕に向けて構える。
すると盾のを構えた方向じゃない所から向かってくる拳が見えた。
「ごふぅっ」
「相手ノ攻撃ヲ、チャント見ナイトコウナル」
太い腕が直撃し身体が吹き飛ばされ壁に激突する。衝突した時にパキポキと音が鳴る。数本、骨が折れたみたいだ。
「ライトヒール!」
治癒の魔法で骨折を直す。光属性の回復魔法も光の騎士で効果がアップしているので骨を直す事も可能だ。
「ギリギリヲ見極メ、盾デ受ケルンダゾ」
振り下ろされる腕を見極めようとして殴り飛ばされた。軽く骨折れるの痛い。
素早さが足りなくて動体視力が低いのか。見極められなくないか?無理ゲ―じゃないか?
「無理ゲーデモヤレ」
「スパルタぁ。あと心読まないでください。ライトヒール」
「読ンデイナイ。顔ニ出テタゾ」
顔に出やすいとは言われていたが父だけ分かるのだと思っていた……
ポーカーフェイスの練習をしないといけないか。
「サァ、休憩終ワリダ続ケルゾ」
絶対受け止めて見せよう!!
「光ノ加護ヲ使エ」
光の加護。MPの消費が重いが受けたダメージを軽減し自然治癒力を高める事が出来る。
それを使えって事か、凄い重い一撃が来るのか……嫌だなぁ。
腕が振り上げられる。バキバキと音がして腕に他の部位から振り上げられた腕に骨が集まりハンマーの様になる。そしてそれはこちらに振り下ろされた。
地面と拳によりサンドイッチにされた私は死んだかと思った。
光の加護によりギリギリ耐えて。生き残った加護により直ぐに動ける状態にまで回復する。
「殴られるのがキツイ」
「守護騎士は骨が折れ肉が切れて成長するものだ」
「学園長。スパルタ過ぎです!」
「しかし、本番で受けられない何て事はあってはならんからのぅ」
「それはそうですが」
「それじゃ続きをするんじゃぞ。儂は旧友と昔話を楽しんで来るからのぅ」
「オ前ノ相手ハ私ガ相手シテテヤル」
「お願いする!」
「デハ先程ノ続キダ」
「はい!」
__ANOTHER―SIDE|??
「ふぅむ、暇じゃ。旅にでも出ようかのう」
「ロキ様、何処に行く気ですか」
「む、ドリィか。何か用かの?」
ドリィは植物の魔族だ。髪の毛が蔦で出来ていて所々にピンクの蕾がある。
身体は足だけ蔦が絡んだように出来ていてそれ以外は人と変わらない。
儂のアバターは性別、男を選択した筈なのに女になっていた。しかも幼女。イケオジに慣れると思ったのに。
「次期領主が旅なんて馬鹿な事言わないでください」
「次期とは名ばかり。ロキの代わりなぞ幾らでも居るぞ。うちは子沢山だったからのう」
「そういう問題では無いです」
「兎に角、出発する!」
「え?今からですか?」
「勿論じゃ。ほれ準備をして行くのじゃ!」
ちょっとここの所、忙しかったです。せめて少しは更新しようと思いましたが時間が見つからず更新できませんでした。
まだ忙しさは続きそうなので週2での更新は頑張りたいと思います。
はい、次の日になりましたが王子王女関係ないSceneからスタートです。
光の騎士と魔族サイドのロキの視点ですね。ロキの視点は蛇足です。必要ないっちゃないです。
という事で、それでは皆様また次回。