第02稿09話~そうだ、カメラを作ろう7~
__勇者|トキトー邸
私は帰って来た!!そして夕食後。まだ見ぬ、ユウ君シスターズを探し求めている!
「そろそろエンカウントしておきたいんだよね」
「えっと、何に?ボス戦?」
「ユウ君シスターズに!!」
「えっとユウ君の妹達を見つけたいって事ね。使用人さんー」
「待つんだスノー」
「どうしたのかしら?」
「ここは自力で探したい。便利に頼るんじゃなくてという訳でスノウ、探知をお願い」
「私は便利に含まれるんじゃないかしら。私も使用禁止ね。そう言えば不思議に思ったのだけれど。私が探知を使っても喋っていないトキトー君を探せないのだけれど。ユウは普通に見つけてるわよね?」
「勿論!運命の人だもの分かるに決まっている!!」
「いや、そうじゃなくて……気配あんなに薄いのにどう見つけてるの?」
「私には赤い糸が見えてるから!」
「そう言うメンタル的な話じゃなくて……」
「多分、勇者の力だと思う。対象の状態異常打ち消すとか言う奴?普通じゃない力であの状態になってるから打ち消されて普通に話せるんだと思う」
「ちなみに、その効果はオンオフ出来るのかしら?」
「出来るんじゃない?しないけど。見失いたくないし」
「ちなみにその効果って発動してるのってトキトー君だけなのかしら」
「わかんない。特に指定してるわけでも無いし」
「要検証ね。取り敢えず誰でも良いから指定してもらえる?」
「どうやるかわかんない」
「スキル発動とか」
「パッシブスキルとか言う奴らしい」
「対象指定なのに?」
「うん」
「良く分からないから放置ね。あぁ、他人のステータス画面も視れたら良いのに」
「ユウ君なら入学式の時の石板持ってそう!」
「あぁ、あれね。スキルの詳細って視えるんだったかしら」
「わかんない」
「あの石板なら冒険者ギルドに設置してあるんじゃないの?」
「おぉ、ココノ君、本当かね」
「多分ね」
「じゃぁ早速行こう!」
「もう夜だから明日にした方が良いんじゃないかしら」
「それもそうだね!じゃ、そろそろ寝よう!」
「あれ?トキトー君の妹達を探す話は……?」
「あ、忘れてた。探そう探そう」
「と言っても何処から探すべきか」
「この前の部屋の隣に突撃しよう」
「この前?」
「末っ子ちゃんの隣の部屋ー」
「あぁ、あそこね。では行きましょうか」
「突撃ぃ!」
「はい、ストップ。そのテンションで行ったらヤバいから落ち着こ?」
「すーはー。よし!落ち着いた突撃ぃ!!」
「ちょ、変わってないよ!待ってユウ!!」
BプッシュだBプッシュ!
目標地点到達!!これより扉をノックする!もしもーし!居ますかー!!居ませんかー!反応がない。居ないのかな。
うーん、は!こっちの方からユウ君の匂いがする!!
「この部屋からユウ君の匂いがする!!突入!」
中に入ると、死んだような眼をしながら棒状の金属を作ってる金ぴかの女の子が居た。
瓶に入った青い液体を飲んでは棒状の金属を生み出している。
「これは……ブラック企業?」
「……?ダレ?」
「私は勇者のユウ・キサラギ!!」
「勇者……ミミックノミクル」
「よろしくね!ミクルちゃん!何やってるの?」
「マナーズ……ブートキャンプ」
「ブートキャンプ?強化してるの?」
「強化シテル」
「ふーん、見てていい?」
「イイケド」
「ふむむ、手から生えてくる。凄い」
「魔族ダカラ」
「そう言えばミミックって言ってたねぇ。ん?宝箱のモンスターじゃなかったっけ?」
「宝箱ハ没収サレテル」
「没収されちゃったんだ。どうして?」
「モンスターダッテ分カルカララシイ」
「え?まぁ、金ぴかでもそう言う肌色の人もまぁ探せば居るもんね」
「居ナイト思ウ……金ピカ?」
「触って良い?」
「何ヲ?」
「肌ー!わぁぁすべすべ!!」
「チョ、止メテー」
「何やってんだ?」
「あ、ユウ君!!」
やっぱりここはユウ君の部屋らしい!
「え?胸揉んでるだけだよ!超すべすべだよ!」
「マジで何やってんだ?」
「ユウ君も揉む?片方、超すべすべだよ」
「揉まないよ。ってか人の胸をなんで揉ませようとするんだ」
「遊び人なのに?」
「遊び人でもだ」
「別に浮気で怒ったりしないよ?」
「なんでそうなる」
「お妾さん沢山作っても良いよ!」
「まだ婚約者でも無いぞ」
「そうだった!ユウ君シスターズを探してたんだ!行って来る!」
ダッシュで部屋を出て廊下を走り回った。何してたんだっけ?
またまた時間が。遅れました。勇者の行動が考えているのか考えて無いのかどっちなんだろう。
この日は終わりで次の日に突入します。確定してるラインナップは勇者の妹探し、王子達のダンジョン飯辺りですかね。
それでは皆様また次回!