第02稿09話~そうだ、カメラを作ろう6~
__光の騎士|王者の墓場
「ハァアア!」
私は光の騎士、シャイン・シャイニング!
現在、王都近郊の王者の墓場で学園長を最深部へ連れて行く任務を騎士団長である父から言い渡された。
学園長は現状、王都四強の一角である。護衛は必要ない。よってこれは課外授業か実力を計るテストか。どちらかだと思われる。
王都四強は前王であるサクラダ・ファンタシア。騎士団長である我が父、ブリッツ・シャイニング。
王都ギルド長のマッシュ・スカッシュ。そして、学園長であるガルム・エクスプローラ。
この四人が王都を代表する武人だ。
「ふむ、光の騎士は聖騎士の上位ジョブじゃ。スキル構成はほぼ勇者PTの男ジョブを授かった際の守護騎士と同じ物じゃ。お主を見るのに儂が一番の先生となるじゃろう」
成程!前代の勇者PTの守護騎士を努めていた学園長なら的確にご教授出来るであろう!
「まぁ、それはついでじゃが。しかしブリッツの奴に鍛えられてるのは分かるのぅ。あ奴が頭を下げてまで儂の所に来させるとは思わなかったの。おっと、これは秘密じゃったな」
あの厳しい父さんが頭を下げた。にわかには信じられん。
「ほれ、よそ見をしてると攻撃を喰らってしまうぞ」
「ハッ!」
いけないいけない。咄嗟に振り下ろされたスケルトンのサーベルを剣で受け止める。
雑念混じれば守れるモノも守れない。さぁ、スケルトン達よ!光の前に浄化されると良い!
「シャイン!!」
自分と同じ名前の魔法を使う。普通の者が使うとただ辺りを一瞬照らす魔法だが光の騎士である私が使用すると光属性を大幅に強化する事が出来る。そしてスケルトンは光が弱点でもある。つまりただのフラッシュが光の当たった所を全て焼き尽くす程の威力が出るのだ。
つまりスケルトンは溶ける。スケルトンじゃなくても溶けてしまうがダンジョンの壁や床は濃密な魔力によって保護されていてフラッシュで溶ける事は無いので安心してフラッシュを連射出来るのである!
「ほっほっほ、得意な相手らしいのう。じゃが、最下層では通用しないかも知れんぞ。魔法が通じない場合は光属性を武器に付与するのじゃ。光属性の物理攻撃で弱点をつくという事じゃな」
「シャイン!エンチャント!」
持っている剣が鋭い輝きに包まれる。剣をかざすだけでスケルトンが溶けていく!これは楽だな!
「凄い威力じゃのぅ光と言うより光線、レーザーの域じゃのぅ」
「シャインセイヴァーですね」
「言いたい事は伝わったのぅ。よし、この調子で奥に進むのじゃ」
「いや、あの、斬ってないんですが」
「気にするでない。相手の斬撃を見て被害の少ない方法で受けるんじゃ。致命的な攻撃を受けなければ儂等が倒れる事は無い」
父さんと同じく実戦で学べという事か!ならばやろう!為せば成る為さねば成らぬ何事も!
スケルトンの攻撃を受け流し、受け流し、受け流し。スケルトンの数多い!!凄い多いぞこの階層。
二十層に入った途端、敵の数が多くしかも剣技を修めてるかの様な挙動になった。
「ヌゥッ!」
「ふぅむ、これは……厳しそうじゃのぅ。儂も行くとするか」
蒼いオーラを出した学園長の姿がブレる。スケルトンの頭、骸骨が粉々に破裂していく。
腕には濃い蒼が、気属性のエンチャントか?光や火属性等でないとスケルトンは復活してしまい。もう一度倒さないといけなくなるがスケルトンが復活する気配がない。
「ほっほっほ、光の騎士も同じくこうやって操る事が出来るようになる筈じゃ。そしたら徒手空拳でコレを武器の様に振るう事も可能じゃよ」
「その様な方法が!クリエイティブウェポン的な感じですね!」
「ほぅ、才能があるようじゃな」
「おぉ光の剣が出来てしまった!」
超光ってる剣が出来てしまった!眩しすぎて形は良く分からない。槍かもしれない。
「ふむ、威力はありそうじゃのぅ。振るってみるのじゃ」
スケルトンの群れに向かって光の剣を振るうとスケルトン達の上半身が消え去った。
「凄い威力だ……」
「良いぞ、その調子じゃ」
時間が、時間がぁ。すみませぬ。光の騎士の方のSCENEでした。人外レベルに育てられてますのでレベルは高いです。
それでは皆様また次回。